ハルビン市の費淑芹さん、13年の有罪判決を宣告され迫害により死亡
■ 印刷版
 

 【明慧日本2023年3月31日】ハルビン市依蘭県の法輪功学習者・費淑芹さんは、2013年中国当局に連行され、有罪判決を不当に宣告された。2023年2月16日の午後2時頃、黒竜江女子留置所で迫害を受けて死亡した。享年77歳である。法輪功は世界の人々に親しまれる精神修養法であるが1999年以来中国共産党によって迫害されている。

 黒竜江女子留置場で10年以上の迫害を受けていたため、費さんの体や、心は酷くダメージを受け、高血圧や、冠動脈疾患を発病して何回も入院した。さらに、子宮筋腫には癌性変化があった。家族は治療のために保釈を2回申請したが、留置場側は家族に司法鑑定費用を負担するよう要求し、鑑定が完了すると「条件が不十分である」という理由で保釈を許可せず、拘禁が続けられ迫害を受けた。

 費さんは黒竜江省ハルビン市依蘭県に住んでおり、国家糧食システムに関わる部門の定年退職者である。費さんの夫は労災で死亡したが、子供4人が残され、一番下の子供は3歳だった。世界が崩れたように感じた費さんは、心身がとても疲れていたが、何とか4人の子供を育て、そのうち3人を大学に行かせ卒業させた。苦しみの現状の中で費さんは、夜遅くまで働いて家に戻らなければならなかった。自宅に戻り、お腹が空いて可哀想な子供たちを見ると、家族全員で蹲って泣いてしまうことがよくあった。子供が成長し結婚した後、費さんは多種の病気を患い、ひどい心臓病も持っていた。病気を治療するお金がない費さんは、1996年9月8日、法輪功を修煉し始めた。わずか3カ月で、多種の持病が消え、笑顔が戻ってきた。

 費さんは法輪功を修煉した後、心と体に大きな変化があり、とても優しくなり、他人のことを最優先に考えるようになり、子供の前でも、いつも優しい母親で、親戚や、友達に尊敬されている人だった。

 61名の法輪功学習者が連行される

 2013年のお正月の間、当時の黒竜江省省長の王宪魁は、哈同高速公路の依蘭から宏克力地域行きの橋に掲げられた「法輪大法は、素晴らしい」「周永康に法的裁きを」といった内容を見て、直ちに黒竜江省公安局、省政法委員会副書記の孫永波に立案を命じた。

 2013年3月29日の夜6時、ハルビンの専門チームと依蘭県警察局は、県内全域の警察官を動員して、3台のモバイル監視車が省から送られてきた。大勢の警官が、複数人または10人以上のグループで、同時に連河鎮、三道崗鎮、道台橋鎮、団山子郷および依蘭県内の法輪功学習者(以下、学習者)の家に押し入り、ドアをノックしたり、窓を壊したり、懐中電灯を持って壁を乗り越え学習者を拘束したり、私物を押収した。卑劣な方法で長時間待ち伏せし、学習者およびその近隣住民の家を包囲し、嫌がらせを加えた。

 その日、依蘭県、方正県、通河県の3県で合わせて61人の学習者が拘束された。翌日、費さんは依蘭県公安局に不当に行政拘留され、同年4月12日には同局によって不当に刑事拘留され、4月27日には依蘭県検察庁によって非法に逮捕された。

 費さんは不当に拘禁された期間中に、酷い迫害を受けたため、心臓病や、高血圧など病気を煩うようになり、救急車で2回ほど病院に運ばれた。ハルビンの第2留置場では、肝炎ウイルスによるの伝染性の病や、子宮筋腫など患ったことがあるため、黒竜江省公安病院に運ばれた。家族は8000元(152696円)の医療費を求められ、お金を出さないと救うことはできないと言われた。

 13年の有罪判決を不当に宣告

 2013年8月21日、依蘭県の裁判所は、費さんを裁判にかけた際、彼女が拘留所で長期に渡って迫害を受けたため、裁判所でショック状態に陥り、救急車で病院に運ばれた。治療を受けた後、再び裁判所に引き戻された。家族は裁判の継続に反対し、省610弁公室から叱責や脅迫を受けた。依蘭県の裁判所は、費さんの無罪弁護をする弁護士を阻止し、不当な捜査や弁護士への脅迫など、様々な卑劣な手段を使用した。警官らは裁判所の入り口で弁護士に「制服を脱がないと殴るぞ」と発言した。費さんは不当に13年の実刑判決を言い渡され、黒龍竜江省女子留置場に移送された。迫害に参与したのは、依蘭県の裁判所の裁判長である張安克、裁判官の呂守方、陪審員の趙丹、依蘭県検察庁の検察官の寧岩などがいる。

 当日、14人の法輪功学習者が不当に判決を受け、その内、莫志奎さんと張惠娟さんは12年の実刑判決、左振岐さんと呂鳳云さんは6年の実刑判決、孫文富さん、張金庫さん、陳艶さん、劉鳳成さん、孟凡影さん、段淑妍さんは5年の実刑判決、姜連英さん、徐峰さん、李大朋さんは3年の実刑判決を言い渡された。

 治療のための保釈を拒否された

 2015年4月、黑竜江省女子留置場が費さんの口座から無理やり1000元を引き出して、検査費用に充てた。検査結果によれば、費さんの子宮筋腫は12.1㎝×9.9㎝の大きさに達し、本人は手術に同意しなかったが、刑務所は家族に手術費を出すよう強要した。また、費さんは心臓病や高血圧も患っており、病状が非常に深刻であったにもかかわらず、刑務所は保釈を許可しなかった。

 2016年9月、費さんの家族が留置場を訪れた際、警官は費さんに手術を行うために金を出すように要求し、家族は同意しなかった。以前にも、家族は1回1,000元の検査費を支払っており、何度も要求されている。留置場の警官は、費さんが子宮筋腫であると述べ、何度も費さんの子供たちに電話をかけ、手術のためのお金を出すように要求し、さらに、電話中に罵倒したり、非難したりした。手術しない場合、家族が責任を負うようにと言われた。家族は警官に道理を述べようとするが、警官は彼らが大声で騒いだと言い、10月19日、費さんに面会することを許さなかった。費さんは家にいるときは健康そのものだったので、今の状態は留置場での迫害により引き起こされたものだ。

 2019年2月、家族が面会に行ったとき、費さんは前月に比べてかなり変わっていた。鈍感になり無反応で、話も交わさない。同じことを何度も繰り返し、忘れっぽくなり、食事もしていないと言い、他人に食べられたと不機嫌になる。これらの症状から、認知症の症状が出始めていることがわかり、治療すれば改善するはずである。しかし、年末年始の短期間に認知症の症状が出たことについて、家族は医療スタッフが中枢神経を破壊する薬を使用したのではないかと疑っている。家族は当時司法鑑定を求め、治療のために保釈を申請したが、留置場側からの回答はなかった。

 2019年から現在まで、留置場は新型コロナの流行を理由に、面会を拒否していた。2022年3月、費さんは転倒して怪我をした、片側の腿の骨が損傷して歩行できなくなり、自立できなくなった。留置場側は、保釈の条件が整っていないという理由で、治療を拒否していた。

 冤罪や不当な扱いを受けて死亡

 2023年1月13日、費さんは、食欲不振や嗜眠に陥り、留置場管理局中心病院でCTや超音波検査を受け、多発性の脳梗塞、脳萎縮、肺炎、右肺下葉に多発する小さな結節が発覚し、治療が必要であると医師から勧められた。費さんは高齢で多数の疾病を抱え、自立ができず、生命の危険がある状態だった。危険な状況にもかかわらず、留置場は面会を許可しなかった。

 2023年2月16日の午後1時頃、留置所から家族に転院の連絡があったが、わずか2時過ぎに費さんは亡くなっていた。費さんは理性的な人で、本来健康であったにもかかわらず、不当な拘禁と迫害によって死亡したということがわかる。以前から家族は何度も治療のために費さんの保釈を申請していたが、留置場は条件を満たしていないと拒否し、結果的に費さんは迫害によって命を落とした。もしかしたら、連絡があった時にはすでに亡くなっていたのかもしれない。

 家族が遺体を見に行くと、最初は留置場側は見せてくれなかったが、家族の強い要求により、上司に相談した後に見せてくれることになった。費さんは、髪を丸められ、非常にやせ細っており、以前の美しさは全くなかった。

 本来、幸せな家庭であり、子供たちを正しい人生に導く母親であった費さんは、真・善・忍に基づいて良い人であることを実践していたため、法輪功の修煉を諦めないというだけで不法に13年間の実刑判決に服し、黒竜江省女子留置場に拘禁され、迫害され、最後には亡くなってしまった。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/3/18/457850.html)
 
関連文章