昆明市の82歳の元講師、不当判決に対して上訴
■ 印刷版
 

 【明慧日本2023年9月27日】雲南省昆明市第14中学校の定年退職講師・法輪功学習者の車瑞春さん(82歳女性)は2021年10月に身柄を拘束されてから、保釈された。今年3月、市西山区裁判所は車さんに対する裁判を開き、懲役2年の不当な判決を宣告した。車さんは上訴したが、市中級裁判所は原審維持を宣告した。7月、車さんは雲南省第二女子刑務所に移送された。

 アルバムを贈り、拘束・家財押収された

 2021年10月3日午前11時、車さんは市西山区近くの市場でブースのオーナーに法輪功は無実だと書かれたアルバムを贈り、相手も喜んで受け取った。しかし、その後、車さんは市場向かいのスーパーに行った時、私服の警官に身柄を拘束された。

 車さんは大観楼派出所まで連行され、その後、当所の警官は車さん宅に行き、捜査令状を提示しないまま家宅捜索を行い、多くの私物を押収したが、押収リストはなかった。車さんの強い要求の元、車さん部屋にあった法輪功創始者の写真と『轉法輪』を残した。しかし、派出所の関係者はその後、車さん宅が留守の時に再び押し入り、法輪功創始者の写真と『轉法輪』、電話帳を押収した。

 大観楼派出所で取り調べられた車さんはその後、盤龍区にある新華病院で検診を受けされ、健康状態が基準に満たないため、1000元の保釈金を払い、深夜12時過ぎに保釈された。帰り道で、家族は警官から聞いた話では、保釈期間は1年で期間満了になれば保釈金も返還されるという。 

 居住監視・起訴された

 2022年10月3日、保釈1年の期間が終了したが、大観楼派出所は保釈を解除せず、保釈金も返還しなかった。車さんと家族は派出所へ行き、状況を確認したが、警官はコロナと多忙を理由に、返金と保釈の解除をごまかした。西山支局は保釈期間が満了後、車さんに対して居住監視し、案件を西山区検察庁に提出した。

 同年9月23日、車さんが西山公安局支局の印鑑付きのいわゆる『邪教鑑定意見書』の通知書を見かけた。車さん宅から押収された法輪功の書籍と資料などはいわゆる邪教の宣伝品として見なされた。

 2023年2月16日、西山区検察庁の2人、大観楼派出所の警官2人は車さん宅へ行き、取り調べた。

 2月23日、西山区検察庁は車さんを起訴した。3月20日、車さんは検察庁の違法行為について、裁判官に書類を出したが、返答 はなかった。

 裁判が開かれ、懲役2年の不当な判決

 今年3月27日、西山区裁判所は車さんに裁判を開いた。車さんは法廷上、公開に開廷されていないことや、傍聴者を入れないことに質疑を出したが、裁判官に無視された。続けて、車さんは法律に基づき、起訴者側の回避を求めたが、再び無視された。

 車さんは法輪功を学ぶことは中国で合法であること、自分が無罪である、市場で贈ったアルバムの内容を公開したいことを要求したが、裁判官に拒否された。車さんは法廷にいる人にアルバムは罪の内容の関連性を尋ね、誰に害を与えたかについて聞いたが、誰も答えなかった。

 車さんはいわゆる『鑑定意見書』も違法である、鑑定機関は鑑定を行う資格がなく、鑑定の内容と結果は違法にでっち上げられたものであり、いわゆる「証拠」として自宅から押収された法輪功の書籍と資料は合法的なものであり、すべて人に心を修め、善に立ち返ることを説いたもので、自分の私物であると主張し、その返還を求めた。しかし、裁判官は車さんの合法的な主張をすべて退けた。

 わずか1カ月後の4月21日、西山区法院は車さんに懲役2年、罰金3000元という(2023)雲0112刑初第109号の不当な判決を言い渡した。車さん自宅から押収した法輪功の書籍と資料について、押収権者が処分することになった。

 市中級裁判所は原審維持

 車さんは、一審の西山区裁判所の判決に納得できず、昆明市中級裁判所に控訴し、次の内容を要求した。一審の判決を撤回、無罪に変える、国家賠償を請求、案件に関わった者に法に基づき刑事責任の追及。また、車さんは、一審の重大な問題点を指摘し、刑法300条の罪状で裁判を受け、判決を受けたことは違法であると、法的、事実的観点から詳しく述べた。 同時に、市中級裁判所に提出した補足控訴資料の中で、裁判所が提出を拒否した証拠として配布した法輪功のアルバムの内容を詳しく説明した。

 車さんは、「このアルバムには4つの物語があります。 初めの物語は、コロナに感染した3人家族が、病状が深刻になり、生命が危うくなった時に、法輪功を学んで奇跡的に治った話です。2つ目の物語は、ウイルスによって顔がひどく損傷した青年が、『轉法輪』を読み、法輪功を学ぶことによって、元の容貌に回復した話です。3つ目の物語は、ある若い女性は重い病気になり、病院のベッドに横たわって命が終わりになりそうな時、大きな声で「法輪大法は素晴らしい」を言って救われた話です。 4つ目の物語は、毎日学校をサボっていた子供が、法輪功学習者と知り合いになってから、話をよく聞く子に変わって、二度と学校をサボらなくなった話です」と説明した。続けて「これらの話は法輪功に関連したものですが、すべて良い話です。このアルバムは、この案件を確定するための重要な証拠として、あえて法廷に提出しなかった原因は犯罪を犯したことを証明しないばかりか、逆に、法輪功が肯定的であり、国と国民にとって有益なだけであり、害がないことを証明したからです」と話した。 

 車さんの控訴に対し、市中級裁判所は事実と法律を無視し、2023年6月2日、(2023)雲01刑終388号を下し、不当判決を維持した。

 告訴する前に刑務所に入ることを余儀なくされた

 判決を受けた後、車さんは市中級裁判所に提出する訴状を書き、中級裁判所が下した判決を取り消し、事件を再審し、法に基づき原告を無罪にするよう求めた。

 車さんは訴状の中で、一審の裁判は違法であり、自分の行為は刑法300条に違反しておらず、有罪判決および処罰は法律の誤用であると指摘した。しかし、車さんは市中級裁判所に訴状を提出する前に、今年7月25日、警察に自宅から身柄を拘束されたまま、雲南省の第二女子刑務所に送られた。その1カ月前、警官は車さんを何度も病院に連れて健康診断を受けさせた。最初、留置場に拘禁するつもりであったが、健康診断で基準に満たなかったため、入所拒否された。

 年金停止された

 車さんが刑務所に送られたのと同じく今年7月、雲南省社会保障局は車さんの職場に対し、2021年10月から2023年7月までに受け取った年金の70%、計9万3100元(つまり、車さんの年金のうち、いわゆる生活費として毎月支払われたのはわずか30%)を返還するよう通告し、2023年8月以降、社会保障当局は車さんの年金の支払いを完全に停止した。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/9/23/465611.html)
 
関連文章