【明慧日本2023年10月14日】(明慧記者)明慧ネットが報道した情報の統計によると2023年9月、少なくとも104人の中国国内の法輪功学習者(以下、学習者)が不当な判決を受けていることが判明した。不当判決は中国の18の省、自治区、直轄市に分布しており、うち60歳以上の年配学習者が35人である。甘粛省白銀市の廖安安さん(87)は懲役6年6月と罰金8,000元、山東省青島市の楊毓珍さん(87)は懲役1年と罰金5,000元を言い渡され、廊坊市の優秀な元戸籍警察官の張憲さんは懲役1年6カ月、元四川『商報』記者の何暁玲さんは懲役1年8カ月、瀋陽市新城子区裁判所の執行法廷の元廷長である梁学森さんは懲役8カ月の実刑判決を言い渡された。
9月、中国共産党(以下、中共)の関係者が学習者から強要した現金は48万1,300元であった。そのうち裁判所が科した罰金は35万6,000元で、警官と社会保障の関係者が強要した金額は12万5,300元である。
現時点で、2023年1月から9月までに、計943人の中国国内の学習者が不当な判決を宣告されたことが判明している。
2023年1~9月、実刑判決を宣告された学習者の月別人数 |
2023年9月、実刑判決を宣告された104人の刑期別人数 |
情報収集期間は2023年9月1日から2023年9月30日までである。
一、2023年9月、104人の不当判決が判明
明慧ネットの統計によると2023年9月、少なくとも104人の中国国内の学習者が不当な判決を宣告されたことが判明した。最もひどい迫害を受けている地域は、吉林省21人、遼寧省14人、河北省10人、北京市9人、甘粛省7人、湖南省と山東省6人、広東省と四川省それぞれ5人となっている。
2023年9月、実刑判決を宣告された104人の地域別人数 |
一部の迫害の実例
1、広東省高州市の呉有清さんに懲役6年の不当判決
広東省茂名市にある高州市の学習者・呉有清さんは9月22日午前10時、茂名市第一留置場で茂南区裁判所により懲役6年の不当な判決を言い渡され、2万元の罰金を強要された。
呉さんは1997年6月から法輪功を学び始め、常に真・善・忍の基準で自分の言動を厳しく律し、職場の上司や同僚、親戚と友人からの良い評価を得ている。また、元々患っていた慢性腸炎も治った。
中共の江沢民集団が法輪功への迫害を開始してから24年間、呉さんは何度も不当に拘禁され、かつて3年間の労働教養を言い渡されたことがある。労働教養所に拘禁されている間、勤務先の地方信用銀行から除名された。その後、呉さんは懲役4年の実刑判決を宣告され、悪質な脅迫を受けた夫から離婚を要求された。残酷な迫害を乗り越えて刑務所から帰宅した時、呉さんの夫はすでに別の女性と結婚していた。呉さんは夫を恨むことなく、今までと同じように90歳近い義父と義母の世話をしていた。
2022年9月26日の夜、呉さんは外出したところ、高州市公安局の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官らに連行された。9月27日午前12時頃、高州市公安局の局長および国保大隊らが十数人の警官を率いて、呉さんに手錠をかけたまま同行させ、呉さんの自宅に行き家宅捜索を行った。
呉さんは高州市から50キロ離れた茂名市の信宜留置場に拘禁された。呉さんは断食して迫害に抗議したため、身体が衰弱し、11月中旬に病院に送られ緊急措置を受けた。昨年11月21日、家族は茂名第一留置場から電話を受け、呉さんが留置場に移送されたことを知った。
昨年11月18日、高州市国保は呉さんを罪に陥れる公文書を高州市検察庁に提出した。11月22日、高州市検察庁は呉さんに関する案件の公文書を茂南区検察庁に引き渡した。
今年6月29日、茂名市茂南区裁判所は茂名市第一留置場で呉さんに対する不当な裁判を行った。家族が依頼した2人の弁護士は、呉さんに十分な根拠のある無罪の弁護を行い、呉さん本人も無罪で即時解放するよう求めた。しかし9月22日、呉さんは茂名市茂南区裁判所により懲役6年と罰金2万元の不当な判決を宣告された。
2、重慶市の王紅さんと戴淑芳さんに懲役9年と8年6カ月の不当判決
明慧ネット2023年9月3日の報道によると、重慶市江北区裁判所は8月18日、学習者・王紅さん(48歳男性)に懲役9年の実刑判決を宣告し、戴淑芳さん(71歳女性)に懲役8年6カ月の実刑判決を宣告し、1万5000元の罰金を科したことが分かった。
2022年9月20日、重慶市公安局渝北区支局の警官らが王さんと戴さんの臨時借家に侵入し、捜査を行い、法輪功の書籍、パソコン、プリンター、真相紙幣(法輪功の文言が印刷してある紙幣)および1万元あまりの現金を押収した。王さんと戴さんは同市渝北区留置場に拘禁された。
2023年5月19日午前10時、江北区裁判所は王さんと戴さんに対する不当な裁判を開いた。王さんと戴さんは無罪を主張し、王さんの弁護士も無罪の弁護を行った。王さんの家族は傍聴に出席した。
裁判のあと、江北区裁判所は案件の公文書を江北区検察庁に差し戻した。しかし、2023年8月18日、江北区裁判所は王さんに懲役9年の実刑判決を宣告し、戴さんに懲役8年6カ月の実刑判決と1万5000元の罰金を科した。
王さんはかつて、懲役4年と労働教養1年を宣告されたことがあり、非人道的な拷問や、洗脳による迫害を受け、重労働を強いられた。
(続く)