2023年10月、8人の法輪功学習者が迫害で死亡したことが判明(二)
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 【明慧日本2023年11月10日】(中国=明慧記者)(前文に続く)

 5、精神病院に8カ月間拘禁され迫害を受けた胡宏美さんが死亡

 安徽省金寨県の学習者・胡宏美さん(75歳)は、2022年2月25日、中共当局の郷・村政府の関係者および派出所の警官により連行され、同県にある「白雲リハビリ精神病院」に入れられ、8カ月以上拘禁された。病院の中で迫害によって心身に大きな傷を負い、胡さんは2023年3月26日、この世を去った。

 胡さんは、金寨県油店郷周院村に在住で、一人で暮らしていた。文化大革命の時代、若くして健康だった胡さんは、ある軍医に粗末な保健所で実験のため、胃を切開された。その後、胡さんはそのことを訴えようとしたが、列車に乗る切符を買うお金もなかった。胡さんはそれでもあきらめず、北京行きの貨物列車に乗り込み、陳情に行ったが、様々な苦難にあった。

 胡さんは2021年10月、法輪功についての資料を配布した際、当局の法輪功への誹謗中傷や宣伝を信じた人に通報され、県の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の大隊長や警官によって派出所に連行された。同日午後、油店郷派出所の警官は胡さんを同郷の老人ホームに送り、監視した。

 2022年2月25日、胡さんは郷派出所の警官と郷政府の関係者に金寨県にある「白雲リハビリ精神病院」に送り込まれ、8カ月間拘禁された。その間、胡さんは内容不明の薬を注射されたり、薬を飲まされたりなどの迫害を受けた。従わなければ、看護師に殴られ、叱られ、強制的に薬を飲まされた。

'酷刑演示:打毒针(注射不明药物)'

拷問の再現:強制注射

 このいわゆる病院は、一部屋に9人を詰め込み、基本的に刑務所の管理様式で、食事を十分に与えない状態である。胡さんは1日3回、毎回3錠ずつ、訳のわからない薬を飲まされた。胡さんが薬を飲むのを拒むと、看護師たちに首を無理やりつねられた。胡さんの頭や顔の皮膚が破れるまでにつねられ、時には4、5人に肋骨が折れるほどひどく殴られた。また、胡さんは胃にチューブを挿入されて強制灌食され、一番太いチューブを2回使われ、さらにわざと胃に空気を入れられ、苦しめられた。他の人は自由に散歩に行ったが、胡さんだけは許されず、蹴られたり、ロープで縛られたりなどの迫害を加えられ、月に1回採血を受けていた。

 胡さんは8カ月あまり拘禁された後、強制的にビデオと写真を撮られ、「法輪功を止める」と認める書類に署名させられた。

 2022年10月、胡さんの弟が保証人になって、胡さんは帰宅できた。しかし、その後、油店郷老人ホームの人によって監視され、外出を許されなかった。胡さんは長期にわたる嫌がらせと強制的な薬物投与により、心身に大きな傷を負い、今年3月26日にこの世を去ったという。

 6、繰り返し迫害され 湖南省衡陽市の楊志蘭さんが死亡

 湖南省衡陽市石鼓区の75歳の学習者・楊志蘭さんは、かつて、湖南省女子刑務所に拘禁され、残酷な拷問を加えられた。ここ数年、楊さんは地元の国保、派出所、コミュニティの関係者らによる家宅捜索や尾行、監視などの迫害を受けていた。その結果、楊さんは今年10月上旬、この世を去った。

 衡陽市青年文化宮を退職した元会計士の楊さんは、法輪功を学び続けたため、1999年7月以来数回連行された。楊さんは2年6カ月の判決を言い渡され、湖南省女子刑務所に収容された。刑務所で、立たされ、小さい椅子に座らされ、両腕を背中に回されて手錠をかけられ、内容不明な薬を飲まされるなど、さまざまな拷問を受けた。( 詳細は明慧ネットの記事を参照)

 2021年6月21日午前、衡陽市石鼓区政法委員会、石鼓公安分局の国保、青山派出所の警官と西湖一村居民委員会の関係者は、楊さんをコミュニティに連行した。午後に楊さんの家を家宅捜索し、法輪功の文言が書かれた1万6千元の紙幣と銀行通帳数冊を押収した。

 それ以来、楊さんはたびたび警官から嫌がらせや尾行、監視、家の前の見張りをされるなどの迫害を受けた。警官らは楊さんが誰と連絡を取っているかを調べ、押収した紙幣の出所を突き止めようとしていた。警官は楊さんの娘にも嫌がらせをし、母親に法輪功の資料を配りにいかないという「誓約書」にサインを強要した。

 2022年1月19日の朝、衡陽市石鼓区青山派出所の警官5、6人は、楊さんを迫害するために、暴力的かつ強制的に身体検査に引きずり出す準備をした。楊さんが外出しなかったので、警官は楊さんの家に行き、ドアを叩いて叫んだ。楊さんがドアを開けなかったので、警官らは楊さんの家の水道と電気を止め、楊さんにドアを開けさせようとした。 楊さんはドアを開けなかったので、警官は楊さんの家を見張っていた。

 2021年6月以来、楊さんは警官からの嫌がらせで、普通の生活ができなかった。2023年10月6日、楊さんが住んでいたアパートで悪臭がし、入居者たちは悪臭の原因がわからず、すべての家のドアをノックしたが、楊さんの家だけが開かなかった。コミュニティの関係者が楊さんの娘に連絡し、ドアを開けさせたところ、楊さんの遺体はすでに腐敗していた。

 近隣住民によると、2023年10月3日、楊さんの家には明かりもなく音もしなかったという、10月3日に死亡したと推測されている。楊さんの死因は誰も知らないが、2021年6月に警察が楊さんに嫌がらせを始めるまで、楊さんは常に元気だった。

 7、学習者の馬長青さん 吉林刑務所で迫害され死亡

 吉林省楡樹市の学習者・馬長青さん(男性)は2022年8月、中国伝統医学病院の近くに法輪功迫害の事実を暴露するステッカーを貼り付けた際、監視カメラに撮られたため、再び不当に連行された。その後、徳恵市裁判所から懲役4年の実刑判決を言い渡され、吉林市刑務所に拘禁された。2023年9月18日、馬さんは刑務所で亡くなった。享年70歳。刑務所側は馬さんの身内に電話した時、馬さんに小腸ヘルニアの手術を行っていた際、亡くなったと告げた。

 少し常識のある人なら、小腸ヘルニアが簡単に死に至るものではないことを知っており、明らかに吉林刑務所は嘘をつき、馬さんの死因を隠蔽している。

 馬さんは1981年10月、仕事中に物を運んでいたとき、頚椎2本が粉砕され、腰椎4本が骨折した。重度の麻痺を避けるため、医師は馬さんにスチール製のベストを着せ、馬さんは片腕を上げることができなくなった。1996年5月14日、馬さんは法輪功を学んだ後、10年以上着ていたスチール製のベストを脱ぎ、腕が完全に正常に戻り、法輪功の素晴らしさと威力を目の当たりにした。

 馬さんの家族は3人で、妻の穆春波さんは街道委員会の主任で、誠実な人である。娘は子供の時から癲癇という持病があり、怖がったり、怒ったりすると突然発作が起きるが、馬さん夫婦が法輪功を学んだ後、幸せな家庭を築いた。

 中共による20年以上にわたる法輪功迫害の中で、妻の穆さんは迫害されて死亡した。

 2010年11月15日の午後3時、楡樹市公安局国保の警官数人が身分証や法的書類を提示せず、突然馬さんの自宅に侵入した。警官らは3万3500元の現金および数冊の法輪功の書籍を押収し、馬さんを連行した。その後、国保の警官は再び馬さんの家に行き、妻の穆さんに署名するよう強制した。穆さんは娘と夫を心配するあまり、震える手で署名した。

 穆さんは娘のことだけでなく、馬さんのことも心配し、常に緊張していた。さらに、警官にお金を押収され、訴える所がなく、怒りがこみ上げた穆さんは突然、脳出血を起こし、昏睡状態で入院したが、4カ月後、迫害により死亡した。 

 (完)

 付録:2023年、死亡した法輪功学習者の統計(35KB .xlsx)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/11/4/467752.html)
 
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