中国法会|怒りを抑えきれない状態から慈悲をもって衆生を救う(一)
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2023年11月11日】

 尊敬する師父 こんにちは!

 同修の皆さん こんにちは!

 1997年に私は法輪大法の修煉を始め、真・善・忍という特性を修める大法弟子となりました。邪悪な中国共産党(以下、中共)が発動した、法輪大法に対する迫害は長期にわたり今も行われています。古今のあらゆる邪悪な手段を組み合わせた残忍な迫害の中で、その圧力にどのように立ち向かい、師父の衆生救いを手伝い、同時に無私無我の正念の境地まで修め、これはまさに生まれ変わるための実践と昇華の過程なのです。

 明慧ネット「中国大法弟子修煉体験交流会」の機会を借りて、これまでの私や私の家族同修への迫害に関与した警官と、長年にわたって接してきた体験をいくつか書き出し、師父に報告すると同時に、同修と交流したいと思います。

 一、派出所での(警官の)怒号

 1999年7月、邪悪な中共が法輪大法に対する迫害を開始した後、私と妻は修煉を堅く堅持したため、すぐに地元の派出所、行政機関、コミュニティなどの迫害の対象となりました。私は国営企業から強制的に解雇され、妻は何度も強制連行や違法拘留の迫害に遭いました。警察は違法な家宅捜索を頻繁に行い、その迫害の理由は完全に中傷とでっち上げによるものでした。当時、子供は3歳に満たず、家族は恐怖の中に暮らしていました。そのため、狡猾で横暴な警官を見るたびに、私は非常に怒りを感じ、しばしば対立が起きました。しかし、私は真・善・忍を修める大法弟子であり、いつも大法の力を借りて、できるだけ善でない念を抑制していました。 

 しかし、ある日、私は感情をコントロールできなくなりました。妻ともう一人の同修が同時に派出所に連行され、このことを知った私は彼女たちに会いに行くと、彼女たちは絶食抗議を3日間続けていました。痩せ細った体を丸め、汚れたかごの中の椅子の上で一動もせず、髪は地上に垂れ、息絶え絶えの状態でした。私はその光景に耐えられず、怒りが爆発しました。私は庭に飛び出し、この件を担当した派出所の警官の鼻に指を突きつけて怒鳴りました。「あなたは何ということをしているのか! 彼女たちが何をして、あなたはこのように扱いをするのか? あなたは人を死なせるつもりか? あなたの責任を終わりなき追及する。信じないなら、私は今でも彼女の遺体を背負って北京に行く…」

 この時、多くの警官が駆け付け、庭にいた私たちを見て驚いていました。その警官は私の怒りようを見て、殴られるのを恐れて避ける動作をして、その姿は落ちぶれてみじめでした。私たちの地区を担当する年配の警官が駆けつけ、恐ろしい顔つきをして私を脅かしました。「何を騒いでいる? ここはどこだと思っている? あなたも法輪功を修煉しているのだろう。再び騒ぎを起こせば、あなたも逮捕されるぞ!」私は即座に両手を差し出して自分を拘束するように促し、彼は愕然としました。

 そして、私を知っている副所長が現れて事態を収拾しました。彼は私をなだめて言いました。「今、急いで対策を考えている最中だ。派出所は上層部からの指示に従わなければならない。この政策はこうだから、私たちにどうしてほしいのか?」副所長は私に室内に入って冷静になって、問題の解決方法を協議するように促しました。こうして問題がエスカレートせずに済みました。

 事後、私は自己を反省しました。この常人の衝動的な行動は情から生じており、迫害を人間同士の迫害と見ていました。これは理知で知恵のある反迫害ではなく、慈悲の行動でもありませんでした。迫害に関与した警官に対しては一定の威嚇効果があるかもしれませんが、これは成熟した大法弟子にふさわしい行動ではありません。特に、世人の前で大法弟子としての慈悲と善良なイメージを失い、してはならないことなのです。

 二、悪徳警官の哀れな一面を見る

 法を深く学び、確実に修めて向上するにつれて、私は徐々に、迫害に関与した警官も私たちが済度すべき衆生であると認識しました。しかし、長い間、私は人間の理で問題を見ることに陥り、大法弟子を迫害するすべての人を一括して中共の犯罪組織の一員と見なしていました。これは正しくありませんでした。中共の誹謗中傷を聞いて法輪大法がよくないと一言を言った人に対して、強い反感を持っていました。迫害参与者が訪ねてくると、無数の大法弟子が迫害によって死に至り、障害を負い、精神的に狂い、生きたまま臓器収奪され、財産を奪われ、家族を破滅させられる悲惨な現実を思い出します。文章を書く際も「悪徳警官」「邪悪な者」「悪人」といった言葉を使っており、同情や憐憫、慈悲を彼らに用いることができず、彼らに対して同情や憐憫、善意の心を現すのがとても難しかったです。

 後に心性の向上とともに、私は徐々に自分の心の受け入れ容量を広げ、一部の事例を通じて、迫害に加担する人々の可哀想な側面を見ることができました。そして、大法弟子が人を救う視点から、彼らが直面する現実の状況を理解し始めました。

 ある日、管轄地域の警官が若い警官らを引き連れて、突然我が家にやってきました。彼は家に入るなり、怒りを込めて呟きました。「神はどこにいるのか? どこに神がいるというのか? 私は神は見えないが、幽霊なら見えているぞ!」彼の様子がとても可笑しく、私は彼に何事でしょうか? なぜまた私が家に来て騒いでいるのかを尋ねました。彼は目を大きくして私に聞きました。「いつ住民票を移した? なぜこっちに住民票を移した?」実は、妻と子供の住民票の住所が妻の実家になっており、そちらの派出所の計略で、妻と子供の住民票を私たちの現住所に移し、監視責任をこちらの派出所に押し付けようとしたため、住民票を内緒に移した警官は意図的に知らせなかったのです。このことを知った地元の「610弁公室」の頭目が、担当警官を厳しく叱り、面子が丸つぶれになったこの警官は、我が家に来て怒って幽霊が見えると言いました。これは彼らがお互いに罠を仕掛け相手を陥れているのです。

 この出来事から私は、この警官は騒いでいましたが、大法弟子に対して特に邪悪でないことに気づきました。彼は年を取っていますが、比較的正直で、派出所でいじめを受けているようです。適切な機会に彼に真実を伝えたなら、彼は受け入れてくれるはずです。遺憾なことに、当時それを思いつかなかったのです。

 ある時、私は数人の私服警官によって職場から連行され、誰かが私を告発したと言って、いくつかの情報について尋ねられました。当時、私はUSBフラッシュドライブを持っており、その中にはさまざまな真実の資料や収集した素材が含まれていました。彼らはそれを貴重なものだと思い、私を不法に5日間拘禁しました。最終的には迫害の口実を見つけられず、「居住監視」という名目で私を解放しました。帰宅後、私は北京での仕事に参加し、彼らは半年間も私に会えませんでした。警察署の署長は怒り狂い、彼らを無能だと叱責し、責任を問い詰めて処分すると言ったそうです。私は年末に帰宅する際、道中で彼らに拘束され、私をかごに閉じ込め、数人の警官が怒鳴り散らしました。

 その当時、彼らの身元情報が海外で暴露され、特に一人のリーダーは海外の大法弟子からの電話を受け続け、恐れとイライラが入り混じった状態にあり、上司から怒られていました。彼は大きな危機に直面しているようで、非常にかわいそうに見えました。私は初めてこのような表情をした警官を見て、思わず彼に対して少しの同情の心を生じました。私は彼に言いました。「早く別の職種に転勤しましょう。この最悪の結末になってしまう仕事はやめたほうがいいですよ」。彼は「どこに転勤するというのでしょうか? 私には後楯がいない」と言いました。私は勢いで彼に脱党を勧め、思わぬことに、彼は即座に「脱退しましょう!」と同意してくれました。

 ある資料によれば、中共の体制下、特に法輪大法への迫害が進行する中で、ますます多くの警官が双極性障害、統合失調症などの心の疾患に苦しんでおり、心身の健康が損なわれています。毎年、多くの警官が自殺しています。一般的に、忠実で誠実な警官ほど、あらゆる側面からのプレッシャーを受け、心身ともに傷つけられ、生活が快適ではないことが多いようです。

 私の職場の副総裁の息子さんも警官です。ある時、年越しの夕食の際、彼は継母を殴り、肋骨を3本も折ってしまいました。原因は、彼が父親から無料の健康検査券をもらったのですが、継母も最近乳房に問題があるので、検査を受けようと思っていたら、券がなかったので口論になったのがきっかけでした。この警官は怒り狂い、食卓をひっくり返し、継母と乱闘となり、継母に重傷を負わせました。副総裁は怒り心頭で、「警官たちが神経症にかかり、継母に暴力を振るい、まるで家畜ようだ!」と叫びました。

 これらの出来事を通じて、私は「中共の暴政の下で、誰もが被害者である」という事実を痛感しました。これには私たちを迫害する警官も含まれており、彼らは本質的に利用され、砲弾や身代わりとして扱われ、同時に奴隷として使われ、搾取の対象となっています。しかし、これらの人々は「制度内の人間」であるため、意図的に目をつぶり、名誉と利益のために自己欺瞞をし、邪悪な中共に忠誠を誓っています。最終的には悲惨な結末に終わる運命にあるでしょう。彼らは本当に哀れでかわいそうな人たちです。

 三、訪ねてきた迫害の加害者に真実を伝える

 私の家の隣には市の公安局で務める警官が住んでいます。彼は妻の実家の家に住んでおり、彼の妻の両親は国有企業で政治活動を担当する役人でした。この一家は中共に忠実で、時折、大法弟子に対して無礼なことを言い、真実を伝えると彼らは怒り、警察に通報すると脅していました。私はこの一家は頑固で、目を覚まさせるのが難しいと感じました。

 ある年の夏、最も暑い日に、私は家の中にいました。突然、屋上から大きな音が聞こえました。それは、隣の太った警官が屋上のセメントの瓦を壊した音でした。彼の義父は太陽光発電パネルを修理するように頼み、彼は高所恐怖症で屋根の端を歩くのが怖かったため、屋根の中央を歩き瓦を壊してしまいました。彼は猛暑の中、汗をたらたらとかきながら、太陽光パネルのパイプのネジを締めることができず、何本ものパイプを変えて試しても成功しませんでした。私は彼に「ネジを逆に差し込んでいます」と告げました。しかし、彼はまだうまくできず、助けを求めるような目で私を見ました。私は彼を気の毒に思い、屋根に上り、彼から工具を受け取り、ネジを締めて、その他の修理も手伝いました。最後に彼は感激して言葉を詰まらせ、何度も感謝の言葉を言って屋根から下りました。私は彼に急いで家に帰ってシャワーを浴びて、びしょ濡れの服を着替えるように言いました。

 その後、彼と彼の家族は私を見かけると遠くから挨拶をしてくれ、私の妻に対する態度も大きく変わりました。これによって、再び警官が中共によって恐怖で脅かされ、名誉と利益で誘惑され、または嘘で欺かれている場合でも、ほとんどの警官は救うことができることを実感しました。私たちが人を救う強い心を持っていれば、十分な理性、慈悲、知恵が授かるのです。

 この年の冬、私たちの管轄区域の担当する警官が変わりました。新しい警官が幹部らしい人と一緒に訪ねて来ました。私はこの機会を利用して、彼らに真実をしっかり伝える決意をし、彼らを家に迎え入れました。初めて人を救う心をもって彼らに真実を伝えるため、願望は持っていたものの、心は不安で、この過程で彼らを説得し、議論しようとする考えが多く浮かんでしまいました。話す際、独り言が多くなり、彼らの執着や核心に焦点を当てることができませんでした。後で振り返ると、多くの後悔が残りました。

 その日、私は法輪大法が中国では合法であること、世界中の100以上の国で法輪大法の修煉者がいること、法輪大法が中国で不当に迫害されていることなどを話しました。相手が反論すると、より多くの真実を話して誤解を解こうとしました。私は話すにつれて、自分がリラックスし、相手も激しく反論しないことに気づき、むしろ会話の中で頻繁に話しかけてくるようになりました。特に、腐敗した公務員が法輪大法を迫害する手助けをしていることについて話すと、その幹部らしき人物は、地元の汚職に関する具体的な事実を例にとり、中国の公務員の腐敗と暗部に対して強い嫌悪感を持っていたようでした。

 この警官が立ち去る際、私の家族が差し出した真実のステッカーを撮影し、「調べてみる、これまでこれらの事を知りませんでした」と言いました。私は「これから法律を執行する際には決して法を犯さないようにしてください。良い人に善もって接することは、自分自身に対しても善をもって接していることになります」というと、 彼らは「ありがとうございます」と言いました。

 このたび訪ねて来た警官を通じて、警官が真実を聞いたときの本当の反応を見ることができました。彼らが永遠に仮面をかぶっているわけでも、何も受け入れない人ではなく、独立した思考能力を失い、邪悪な中共に完全に傾いた人でもないのです。そして彼らは法を正す進展と真実の伝播とともに、ひそかに変化し始めています。

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/11/7/467803.html)
 
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