2023年10月 法輪功学習者65人の不当判決が判明(一)
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 【明慧日本2023年11月17日】(明慧記者)明慧ネットが報道した情報の統計によると2023年10月、少なくとも65人の法輪功学習者(以下、学習者)が不当な判決を受けていることが判明した。不当判決は中国の15の省、自治区、直轄市に分布しており、うち60歳以上の学習者が18人で、最高齢者は89歳である。現時点で、2023年1月から10月までに計1,008人の中国国内の学習者が不当な判決を宣告されたことが分かった。

2023年1~10月、実刑判決を宣告された学習者の月別人数

 10月、中国共産党(以下、中共)の関係者は学習者から26万2000元を強要した。うち、裁判所が科した罰金は24万9000元で、警察と社会保障局が不当に押収した現金は1万3000元であった。

2023年10月、実刑判決を宣告された65人の刑期別人数

 情報収集期間は2023年10月1日から2023年10月31日までである。

 一、2023年10月、65人の不当判決が判明

 明慧ネットの統計によると、10月、少なくとも65人の学習者が不当な判決を宣告されたことが判明した。最もひどい迫害を受けている地域は、山東省12人、遼寧省11人、福建省と吉林省6人、河北省と四川省5人、黒龍江省4人、湖南省と江蘇省、天津市3人、甘粛省と河南省2人、北京市と広東省、江西省1人となっている。

2023年10月、実刑判決を宣告された65人の地域別人数

 一部の迫害実例

 1、長春市の電波ジャックで懲役11年を下された荘顕坤さん 再度、6年の判決

 長春市の学習者・荘顕坤さん(49)と妻の韓英麗さんは、今年2月下旬に地元の警官に連行され、葦子溝留置場に拘禁された。先日、荘さんが懲役6年の判決を受けたことが分かった。荘さんは20年前、長春テレビの電波ジャックに参加し法輪功迫害の実態の映像を放送したとして、当局の裁判所から懲役11年の判決を宣告されたことがある。

 荘さん夫婦は、吉林省長春市自動車メーカーの職員だった。法輪功を学び続けているとの理由で荘さん夫婦は、この24年来、中共当局から残酷な迫害を加えられた。荘さんは法輪功への迫害停止を求めに北京へ行ったが、連行され、労働教養を科せられた。

 2002年3月5日、長春ケーブルテレビ局の8つのチャンネルは、「法輪大法が世界に広がる」と「焼身自殺? それともやらせ?」などのドキュメンタリー映像を50分間にわたって放送した。このことは中国国内や海外に大きな衝撃を与え、多くの人がテレビ映像を通じて法輪功が迫害されている真実を知った。このことに激怒した当時の法輪功迫害の首謀者・江沢民は、中南海で「容赦なく殺せ」という密命を下し、事件解決の期限を与えた。2002年3月6日から中共当局は、軍隊、警察、政府高官を出動させ、5千人以上の学習者を連行して、刑務所や強制収容所に入れた。数人の学習者が拷問されて亡くなった。

 電波ジャックに直接参加した18人の学習者の中で、候明凱さんと劉海波さんの2人は自白強要のためにひどい拷問を受けて死亡し、もう1人は行方不明になった。残り15人の学習者・周潤君さん、劉偉明さん、劉成軍さん、梁振興さん、張聞さん、雷明さん、孫長軍さん、李徳海さん、趙健さん、雲慶彬さん、劉東さん、魏修山さん、荘顕坤さん、陳艶梅さん、李曉傑さんは、4~20年の不当な判決をそれぞれに下された。劉成軍さん、梁振興さん、雷明さんは迫害で亡くなった。荘さんは2002年9月、長春市中級裁判所により懲役11年の重刑を下され、吉林省四平石嶺刑務所に拘禁された。 

 今年2月24日朝7時半、緑園区西新派出所の警官は荘さん夫婦を自宅から連行し、九台留置場に送った。3月4日、夫婦は長春市葦子溝留置場に移送されたが、弁護士との面会を許されなかった。

 妻の韓さんは現在も拘禁されているが、詳しい状況はわからない。以前、韓さんは法輪功の冤罪を訴えるために北京に行ったが、警官に連行され、懲役5年の実刑判決を言い渡され、吉林省女子刑務所に拘禁されたことがある。

 2、青島市の王国輝さん夫婦に懲役4年以上の不当判決

 山東省青島市の学習者・王国輝さん、于春麗さん夫婦(50歳前後)は10月18日、即墨区裁判所により不当な裁判を受けた。法廷では、于さんに懲役4年8カ月、王さんに懲役4年4カ月の判決が言い渡されたが、ともに控訴した。

 妻・于さんは穏やかで親切で、いつも他人のことを優先して、近隣の人に良い人だとよく言われている。王さん夫婦は元々青島市城陽区に住んでいたが、迫害から免れるために家を離れるしかなく、借家に住むようになった。

 2022年10月27日夜8時30分ごろ、城陽区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)と棘洪灘派出所の警官は王さん夫婦の借家を包囲し、身分を偽り、「水漏れの点検のために家に入る必要がある」と嘘をつき王さんの息子を騙してドアを開けさせた。警官数人が王さんの家に押し入って家宅捜索し、法輪功の書籍やプリンター、ノートパソコンなどの私物を押収した。

 今年10月18日、即墨区裁判所で王さん夫婦に対する裁判が行われた。この裁判の主審は刑事廷の高菲だった。高菲は、これまでに法輪功学習者に対する裁判に何度も関与していた。王さん夫婦は、それぞれ懲役4年以上の不当判決を宣告された。

 3、長春市の張春潔さん 不当に懲役3年の実刑判決

 長春市の学習者・張春潔さん(59)は今年2月19日、長春二道支局国保と東站派出所の警官により自宅から連行され、後に裁判所に起訴された。長春市朝陽区裁判所は最近、非公開裁判を行い、張さんに懲役3年の実刑判決を宣告した。張さんは現在、長春市第4留置場に拘禁されており、長春市高等裁判所に控訴している。

 張さんは徳恵市の出身で、現在は長春市浄月区園丁花園住宅地に在住。張さんは法輪功を学ぶ前、三叉神経痛、胆嚢炎、腰椎椎間板ヘルニアなどの病気を患っていた。1999年1月に法輪功を学び始め、すべての病気が治った。

 中共による法輪功への迫害の中、張さんは真・善・忍の信念を貫いたとして、何度も連行され、二度強制労働教養を強いられたことがある。ある日、張さんと他の学習者が法輪功の横断幕を掲げていたとき、警官に銃で発砲された。

 4、南昌市の青年学習者・汪福明さんに懲役5年6カ月を宣告

 明慧ネット2023年10月10日の報道によると、江西省南昌市の学習者・汪福明さん(20代)は、1年前に同市高新公安支局の国保の警官に不当に連行された。現在、汪さんが懲役5年6カ月の不当判決を受けていたことが判明した。

 江西省贛州市出身の汪さんは大学卒業後、南昌市で2年間働いた。2022年8月3日、汪さんは法輪功を学び、法輪功迫害の実態を人々に伝えたとして、高新区公安支局国保の警官らにより連行された。警官は汪さんの借家を捜索し、電気自動車、携帯電話、身分証明書、運転免許証などの私物を押収した。 

 汪さんが不当に拘禁された一年間、汪さんの状況に関する情報はほとんどなく、裁判所の弁護士による弁護や法廷での裁判すらなかったが、突然、汪さんが今年9月に法曹部門により懲役5年の実刑判決を言い渡されたという情報が入った。

 社会に出たばかりの優秀な青年が良い人を目指し「真・善・忍」の崇高な信念を追い求めていたとして、中国共産党によって残酷な迫害を受けた。汪さんが受けた迫害は、国際社会で自由に法輪功を学び、宣伝し、政府から支援されている無数の若者たちとは、明らかに対照的である。

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/11/11/467970.html)
 
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