中国法会|慈悲の心を抱き 悪縁を解く(一)
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文/中国内モンゴルの大法弟子

 【明慧日本2023年11月21日】

 尊敬する師父、こんにちは!

 同修のみなさん、こんにちは!

 衆生を救い済度する中で、大法弟子が世の人々に対して誤ったことをした場合、怨みを生むことがあります。これは自身が人を救う使命を妨げるだけでなく、世の人々を救う際にも困難を引き起こします。私が最も難しいと感じるのは、自分と悪縁のある人を救い済度することです。心のしこりを解きほぐし、非難された後でも闘争心を引き起こすことなく、慈悲深い心を持つこと、このすべてのステップは心を鍛え、真・善・忍を実践する過程です。

 師父は次のように説かれました。「はっきり言えば、つまり現在、法を正す中で、衆生が歴史上どれだけ大きな罪や間違いを犯したかを見ずに、法を正す期間中に衆生の大法に対する態度、大法弟子に対する態度のみを見ています。ただこの一つの境界線だけです」(『各地での説法八』「二〇〇七年ニューヨーク法会での説法」)

 私は、自分が誰かを傷つけたことがあるか、または誰かが私を傷つけたことがあるかにしろ、いずれ、彼らは私と特別な縁を持つ人々であり、私が救い済度すべき衆生であると思います。

 敵意を友情に変える

 私は卸売りの商売をしています。法輪大法を修煉する前、私は多くの同業者の恨みを買い、中にはかたきになった人もいました。法輪大法を修煉した後、私は大法弟子の使命が人を救うことであることを知りました。これらの人々を救わない限り、将来を失うことになりますが、彼らの心のしこりを解くことは容易ではなく、法をよく学び、境地を高める必要があります。

 ある店主がいます。彼は早い時期に商売を始め、業界の兄貴分のような存在でした。私は商売を始めると、彼の手中にある優れたブランドを手に入れたいといつも考えていたので、裏でその工場から商品を仕入れし、意図的に量を増やし、代金をすぐ払いました。私のこの行動が工場に注目されましたが、実際、これが私の手段でした。数回の仕入れの後、私は時期が熟したと感じ、工場と独占仕入れを交渉しました。工場は利害を検討し、その店主向けの商品を打ち切りました。私はこの手段で彼の手にある良いブランドをいくつか奪いました。彼はこのために大きな損失を被り、私とは敵対的な関係となりました。彼は怒り狂って私を探しては、大声で言い争いました。「お前は陰湿だな、私がどこに行っても追いかけてくる。自分の住み処を変えられないのか?」私は彼に対して「私ではなく、工場に言ってくれ」と言い返しました。このような手段を使って、私は数年後に業界のリーダーになりました。

  法輪大法を修煉した後、私は良心の呵責を感じ、自分があまりにも多くの業を作ってしまったこと、その店主に申し訳ないと思いました。何度も彼と和解しようとしましたが、彼は受け入れず、直接私を傷つけ、軽蔑しました。

 一九九九年七月、中共による法輪大法への迫害が始まり、私は非合法に拘束されました。彼と彼の妻は私が苦しむのを喜び、同業者たちに私の悪口をたくさん言いました。彼は私の店が廃業するだろうと思っていました。私は考えました。彼らが私をこんなに憎んでいて、大法の素晴らしさをどうやって理解できるのだろうか? 彼らを救い済度することがますます迫っていると感じました。私は彼を憎んでいませんでした。彼に対して善意を持って、何度もコミュニケーションをとり、彼を感化させようとし、謝罪しました。大法を修煉する前、私は彼に対して意気揚々として話していましたが、大法を修煉した後、私は謙虚になりました。同業者の集まりで、私は自ら彼に酒を注ぎました。顧客の招待時には、彼を呼んできました。時間が経つにつれて、私が彼に法輪大法の素晴らしさを伝えても、彼は反感を覚えなくなりました。

 ある夏の日、彼の妻が突然亡くなりました。彼の親戚は私に追悼文を書いてほしいと頼んできました。私は心が痛みました。もし法輪大法を修煉していなかったら、私は彼らの家族と今世では敵であり、来世でも私たちは敵になるでしょう。追悼文を書く際、私は医者の言葉を思い出しました。彼女は昏睡状態のとき、「梱包して! 発送して!」と叫んでいました。私は涙を抑えることができませんでした。修煉しない人は死ぬ間際でも、どうでもよい物質的な利益を忘れないのです。残念なことに、私は彼女に法輪大法について完全に説明することができませんでした。本当に彼女が救われ、素晴らしい未来を迎えることを心から願っています。

 葬儀が済んでしばらくして、私は彼と彼の家族をを招いて、一緒に食事をしました。私は彼の娘に言いました。「お母さんがいなくなったけれど、おじさん(私)もあなたの親戚だよ。これから何か助けが必要なら、何でも言ってね」その場で、私は何度も彼たちに酒を注ぎ、彼の娘と娘婿に三退(中国共産党、共青団、少年先鋒隊からの脱退)をさせました。その日、彼は少し感動して、「これから、私もあなたのやっている功法を学びます。あなたをお兄さんと呼んでもいいですか?」と言いました。私は嬉しくて「もちろん!」と答えました。それ以来、彼は会うたびに私を「お兄さん」と呼ぶようになりました。彼はまだ法輪大法を修煉していませんが、私は彼が法輪大法と大法弟子に対する態度を変えたことに心から喜んでいます。心のしこりがなくなると、お互いに近づきやすくなります。彼の店のスタッフが数回出勤しなかったとき、私の運転手にいくつかの商品を発送してほしいと頼んで来たときも、私は快く了承しました。彼は喜んで言いました。「やはりお兄さんは本当にお兄さんだね!」

 間違ってなくても 客に謝る

 商売をしていると、店員と顧客の間で掛け売りや、返品、支払いなどが原因でトラブルが生じやすいのです。トラブルが起きた場合、私は顧客のために考えます。私は自分が損をしても、顧客に損害を与えません。

 中には態度の悪く、根拠のない適当なことをいう顧客もいますが、私は自ら責任を取り、謝罪し、その中で自己を向上させます。私の心の中では、顧客が私の商品をどれだけ買うかは重要ではなく、彼らの法輪大法に対する態度が重要です。大法弟子が十分な対応をしていなかったため、彼らに大法を誤解させるわけにはいきません。もし誰かが私に不満を抱き、私を憎み、貶め、私に不平を言ったら、それが最大のことであり、必ず解決しなければなりません。

 ある日の午後、私が店に入ったら、多くの人が集まっていて、2人の警官が来ていました。聞いてみると、仕入れ量が少ない顧客が商品を返品しようとして、壊れた商品まで無理に返品しようとして店員に拒否されたそうでした。その顧客は泣いたり、わめいたりしていました。私の息子が説明している最中、彼女は私の息子の服を引っ張って破り、息子の腕に二筋の傷をつけたため、私の息子は警察に通報しました。彼女は私が店に入るのを見て、私を指差しながら、「あなたはこのように店員を教育したのか? あなたは法輪大法を修煉しているでしょう。この問題をどう処理するか見てみましょう」と警官の前で、私が法輪大法を修煉していることを言い出しました。明らかに私を捉えさせようとしていました。私は「何か要望がありますか?」と聞きました。すると、1人の警官が私に対して「あなたはもう関与しないでください。あなたが関与するなら、私たちは来ません」と言いました。その後、警官は顧客と私の息子を一緒に派出所に連れて行きました。

 夕方になり、私の息子が帰宅しました。「その女はひどい奴だよ。警察にお父さんが法輪功をやっているって伝え、逮捕させようとしました。彼女の夫も来て、大声でわめいていましたよ。『俺たちは怖くない、大ごとにしようって』。警察にはなんで法輪功を処理しないのかと聞きました。警察は彼に対して聞きました。『証拠はあるか? 彼はあんたに本や資料を渡したのか? 証拠があれば出せ、なければ無駄なことは言うな』、と言いました」。息子は私に不平をこぼしました。「お父さん、これからはこんな奴に法輪功のことを話さないでください。大変危ないです! 警察はこの人が前科が2回あるって言って、うちの店にはもう入れないようにしました。また騒ぎを起こすなら、逮捕するって言いました」それ以降、彼女は私の店に来なくなりました。

 私はこう考えました。「私のことは師父におまかせする」と。以前、私は彼女の兄と友達だったし、彼女の面倒を見てあげてきたのに、最終的にはこのような仕打ちを受け、私を逮捕させようとしたのです。でも私はまた、個人的な恩讐は小さな問題であり、彼女を救うことは大きなことであり、この問題はただで済ませるわけにはいかないと考えました。もし正法がすぐに終わるなら、彼ら夫婦はどこに行くのでしょうか? そして、私は機会を見つけて、彼女の店に行こうとしました。

 ある日、彼女の兄が電話をかけてきて、息子が結婚するといい、私は結婚披露宴に招待されました。これは、師父が私に彼女を救う機会を与えてくださったものだと思いました。結婚披露宴が終わった時、私は彼女に会いました。彼女は少し不自然な感じでした。私は前に出て暖かく挨拶し、「私はよくできなかったが、怒らないでくれ、謝罪するよ」と言いました。彼女は急いで「絶対にそんなこと言わないで、私が悪かった、私があなたに謝らなければならない。あなたはまだ私のことを怒っているの?」と言いました。私は「怒ってないよ。あなたの兄のことを考えても、私たちは仲良くしなきゃいけない。なんでうちの店に来なくなったんだ? 来いよ、店員の態度を見るんじゃなくて、私があなたにどう接するかをみればよい」彼女は少し感動して、「ありがとう」と言いました。

 その間、私は大法の真相をもう少し話しました。彼女は言いました。「実は私はわかってる。あなたは最高の人だよ。あの時、私はぼんやりしてました。何を言ってたんだろう? 私の兄もそれを知って叱責したわ」私はまた尋ねました。「なんでご主人が来なかったの?」彼女は言いました。「仕事中で、休暇が取れなかった」私は言いました。「彼によろしく伝えてくれ、これだけの年月を一緒に過ごしたのに、些細なことで関係が絶たれないようにしようね。あなたの子供が結婚する時は、絶対に教えてくれ、出席するから」彼女は涙を浮かべて、「その時は絶対に知らせるわ、本当に」と言いました。ホテルを出ると、私の心は軽くなり、一つの心配事が解決してほっとしました。

 ひそかに陥れられても 相手を救うことを考える

 一度、私はある人に通報されました。私の商売が他人の商売を妨害していると言われました。当時、別の店も同様に通報されていました。私は捜査官に伝えました。「私の商売は合法です。誰に迷惑をかけたのでしょう?」捜査官は言いました。「誰かがあなたに目を付けています。私も困りますよ」つまり、通報者とうまくやり過ごせば、彼らは黙るということでした。

 夢の中で、師父は私を悟らせてくださいました。通報者は前世で私と悪縁があるが、それほど大きなものではないということでした。数日後、もう一つ通報されていた店主が私に言いました。「誰が通報したのかを知りました。もうホテルに招待し、解決しました。2.000元かかったけど、半分払ってくれますか?」私は「もちろん」と答えました。その事はそれで解決しました。

 私をひそかに陥れたのはある会社の重役で、お金と権力を持っていました。彼は私に会うといつも不機嫌な顔をし、挨拶しても黙っていて、まるで怒りが収まらないかのようでした。私は彼を憎んでいませんでした。私が先に間違っていたのです。私は彼を救い、彼が法輪大法に対して正しい認識を持つようにしなければなりません。数回ほど、大法の資料をこっそりと彼の家のドアに挟んだことがあります。慈悲の心のみで、恨む心はありませんでした。彼の妻に会うたびに、私は遠くから挨拶し、大法の素晴らしさを伝え、三退を勧めました。彼の妻は三退しました。また「あなたはいい人ですね」と私を褒めてくれました。私はこう答えました。「お兄さんが暇な時、うちの店に来てください。お兄さんに必要な商品を送りたいです」彼の妻は笑顔で「いいわ、伝えます」と言いました。

 ある日の午前、彼の家のある単元の入口に喜びの文字が貼ってあるのを見て、近所の人に「慶事があるのはどの家ですか?」と尋ねました。近所の人は「某さんの息子が今日結婚するのよ」と言いました。私はすぐに500元を入れたご祝義袋を用意して、彼の家にお祝いに行きました。彼は驚いて、「ありがとう! ありがとう!」と言いました。彼は私にお昼にホテルで宴会があるから、出席するように誘ってくれました。私は「大法を修煉していますので、酒は飲みません。『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』と覚えてください。私はそれだけで嬉しいです」と言いました。彼は「いいよ、いいよ!」と言いました。私は部屋いっぱいの人々に向かって抱拳礼をしながら、「皆もこの言葉を覚えておいてください。幸せになります」と言いました。皆微笑んで頷きました。彼は私を玄関まで見送り、私が階段を下りるのを見てから部屋に戻りました。

 それ以降、彼は私に会うたびに顔も明るくなりました。年末に、私は彼に大法の真相の書かれた卓上カレンダーを贈りました。私は言いました。「これは他のところでは見られないものです。あなたにとって有益です」彼は嬉々として受け取りました。私は彼に私が大法を修煉した後の身体の変化について話しました。また『天安門焼身自殺』の真相も伝えました……彼はうなずきっぱなしでした。彼に三退を勧めると、彼は黙っていました。私は言いました。「私を一度信じてください。あなたほど素晴らしい人を私が欺くわけがありません。災厄がやってきたら解消され、災厄に遭わなかったとしても何の損失もありません」彼は三退に同意しました。

 また一度、彼がうちの店にやってきました。私が本を読んでいるのを見て、「何を読んでいるの?」と尋ねました。私は『轉法輪』と答えました。彼は意外に感じ、「私にも一冊くれないか?」と言いました。私は「もちろんです!」と言って彼に『轉法輪』を一冊を贈りました。私は「この本は大陸では絶版で手に入りません。大切にしてください。読む前に手を洗い、敬虔な心で読むようにしてください。最初の一回は続けて読み通さないと、後でまた読むことは難しくなります」と言うと彼は頷いて約束しました。数か月後、再び彼に会いました。私は、彼に「読みましたか?」と聞くと、彼は「半分読んだけど、忙しくてまた読むことができなかった」。私は彼のために残念に思っていました。私は言いました。「読みたければ持っていて、読みたくなければ私に返してください。絶対乱雑なところに置かないでください」彼は笑顔でうなずきました。私は彼の返したくない気持ちを感じました。彼が読み通したかどうかに関係なく、彼はすでに大法に対して肯定的な態度を持っています。これが何よりも重要です。

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/11/15/467914.html)
 
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