中国法会|慈悲の心を抱き 悪縁を解く(二)
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 文/中国内モンゴルの大法弟子

 【明慧日本2023年11月27日】(前文より続く)

 胯下の侮辱を受けながらも、相手を救うことを忘れない

 この出来事は私の心に最も深く触れ、修煉の厳粛さを感じさせました。

 商品を取り出す時の便宜を求めて、私は倉庫の横壁に新しいドアを作ろうとしました。ドアの穴ができたばかりで、ドアの取り付けの準備をしていた時、近所の人がやってきて、すごいけんまくで「誰がここにドアを開けるようにしたの? やめてくれ!」と言いました。最初は冗談を言っているのだろうと思いましたが、その態度を見て、何かがおかしいと感じました。彼は喧嘩を売っているようでした。私は「我が家の倉庫に、ドアを作ることに何か問題がありますか?」と聞きました。その瞬間、私は急いで考えました。どこが間違っているのだろうか? 彼は「君の家の? それでもだめだ。元に戻さないなら、私は都市管理局に通報するよ」と言い残し、去って行きました。

 私を手伝って仕事をしていた親戚は「彼のことは気にするな、彼とは何の関係もないだろう」と言いました。まあ、我が家の倉庫の壁にドアを付けることはごく普通のことで、彼の干渉には理由がないはずです。彼が干渉しにきたのは、間違いなく私に問題があるからでしょうが、自分が具体的にどこが間違っているのかは思いつきませんでした。しばらくして、彼がまたやってきました。私がまだ作業しているのを見て、彼は私を指差しながら「本当にやりたいのか? それじゃ悪いな、私が都市管理局に電話するよ」と言いました。私は「どこが悪いのか教えてください。穴まで開けたし、あなたには何の影響もないのに、なぜ私に元に戻せというのですか」と聞きました。私は彼が本当に通報することを心配していました。もし都市管理局の人たちが来たら、彼らは是非など気にせず、元に戻すように強いられ、罰金を科すかもしれません。

 彼はこう言いました。「お前は本当に悪党だな。今回はお前に悪いことをするしかない」私は驚いて、「どこで悪いことをしたのですか? はっきり言ってください」と尋ねました。私は自分に言い聞かせました。不満も恨みもなく、心性を守り、彼と対立しないようにすると決めました。彼は言いました。「ある人が問題なく私の倉庫を借りていたのに、お前はどうして私のテナントを奪いたがったのか?」私はすぐに2年前の出来事を思い出しました。2年前、私は倉庫を改築して、賃貸にしようと考えていました。その時、彼の倉庫を借りていた人が私の倉庫を借りたいと言いました。私は悪い癖が再発し、価格を非常に低く提示して、その人を引き寄せようとしました。しかし、その人はその場限りで、二度と来ませんでした。私はついに理解しました。その人は私の低い賃料を聞いて、この隣人と交渉して、賃金を下げるように求めたので、隣人は私を懲らしめるために私のあらを探していたのでした。私は自分の利己心、嫉妬心、私心などの人心に気付きました。旧勢力はこの口実をつかんで私を懲らしめようとしていたのです。

 私は胯下の辱めを味わいました。私は身をかがめ、黙ってレンガを拾い、さらにセメントを持ってきて、開けたばかりの穴を少しずつ元通りにしました。その日は風が強く、私の顔や身体はほこりばかりでした。壁を半分の高さまで戻すと、親戚は悔しくてたまらないと感じ、「午後は来ない、自分でやれ」とシャベルを投げ捨て、帰りました。肝心な時に親戚がやめたので、泣き面にハチでした。他の隣人は私の姿を見ると、「開けたばかりなのに、どうしてまた元に戻すの?」と疑問に思っていました。

 実際、私は臆病な人間ではありません。法輪大法は私に強い意志を与えてくれました。どのように進んでいくかを私は知っています。私は心の中で何度も何度も繰り返しました。「あなたは善人、善人、未来のある善人です。私が悪かったです。不満も恨みもなく、不満も恨みも持ってはいけないのです」その時わずかでも緩むと、邪念が浮かび上がってきました。お昼に帰宅すると、妻はいませんでした。テーブルの上には茶碗半分のご飯と茶碗半分のスープがありました。私はそれを一緒に混ぜて食べましたが、恥じ入る気持ちでおなか半分くらいまで満たされました。その食事は、私の心に深く刻まれました。

 翌日、私はその隣人が砂とセメントを運び、倉庫の外壁を修理しているのを見ました。私は歩いて行って、彼のために車で砂を運んであげました。また、「私は法輪大法を修煉しています。間違ったことを改めますので、怒らないでください。これから私がどのようにやるか見てください」と謝罪しました。彼は私が懲らしめられて「素直」になっているのを見て、表情が少し得意そうになりました。私は心の中で言いました。「関をしっかり乗り越えなければ、必ずしっかり乗り越えなければならない」私は発正念して、嫉妬心、利己心、怨み、利益心、狡猾などの人心を取り除き、人のために考える境地まで修めようとしました。もし私が彼のテナントを引き抜く悪い考えを持っていなかったら、彼は私に面倒をかけなかったでしょう。彼が私を「悪い」と言ったとしても、それは濡れぎではありませんでした。

 彼は私を懲らしめたので、私に対して用心するようになり、私と疎遠になりました。しかし、私は彼を救うことを常に考えていました。私は長時間正念を発し、自分の考えの中のすべての人心を取り除き、彼が救われるのを妨げる邪悪な要因を取り除きました。私は一つだけは非常にはっきりとしていました。自分を向上させ、不満も恨みも捨て、うれしくてにこにこしながら彼に親切に接し、この境地まで修めなければならないということでした。

 旧暦の1月5日の夕方、私は妻と一緒にコミュニティから帰宅していました。その時、その隣人が向こうから歩いて来ました。私を見ると、彼はわざと頭を下げました。私は考えました。「これで通り過ぎるのか? それとも少し突破してみるのか?」私にはすぐに正念を浮かび、「○○さん、新年おめでとう!」と大声で挨拶しました。彼はびっくりして、「おめでとう」とすぐに返してくれました。私は彼の前まで歩いて行き、伝えました。「私はずっと心に一つの願いを持っていました。それはあなたに、法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい、と伝えることです。すると、あなたは福報を受けるからです。これは私の心からの言葉です。」彼は言いました、「法輪功? いいね!」私はまた言いました、「私たちは縁が深いです。あなたが福報を受けることを私は嬉しく思います。」彼は笑って、「うん、うん!」と言いました。

 「新年おめでとう」と声を出した瞬間、私は階段を一段踏み上がったような感覚を覚え、心の中が特に明るくなり、身体が一気に軽やかになりました。

 大法弟子には仇人も敵もいません。誰かと心のしこりができた時、衆生を救い済度したい念を抱いて、速やかにそのしこりを解くべきです。私にこの一歩を踏み出そうとする願望があれば、師父は私を助け、私を成就させてくださいます。

 師父に心より感謝申し上げます。

 (完)

 (編集責任者:斎昕宇)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/11/15/467914.html)
 
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