13年間刑務所で拘禁された賈桂芹さん 迫害で死亡
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 【明慧日本2023年12月21日】遼寧省朝陽市の法輪功学習者(以下、学習者)・賈桂芹さんは、懲役13年の不当判決を言い渡され、遼寧省女子刑務所に収容された。刑務所で薬物による迫害、独房での監禁、出血するほどの殴打されるなど、残酷な拷問を受けた賈さんは、今年4月24日に出所したときには、自分の夫のこともわからなかった。その結果、親族と再会してわずか半年後の10月28日午前1時、賈さんはこの世を去った。享年74歳。

贾桂芹

賈桂芹さん

 今年4月24日、13年間刑務所で苦しんでいた賈さんは、背中を丸めてゆっくりと刑務所の門から出てきたとき、刑務所の看守は「このおばあさんは長年にわたってかなりの苦を嘗めたね」と言った。賈さんはこの13年の迫害に対するほとんどの記憶を無くした。帰宅したばかりの賈さんは夜も眠れず、よく頭の中に音がすると訴えた。刑務所で、賈さんは「『転向』しないと睡眠を許されなかった。常に3、4人に付きまとわれ、話すことも許されなかった。そして薬を無理やり飲まされた。飲んだ後は昏睡状態になって、病院に搬送された」と断片的な記憶を話した。

 賈さんのことをよく知る人は、賈さんはかつて何十年も商売の世界に身を置き、頭の回転が速くて器用な人だと評価している。賈さんは、姑にとっても親孝行な嫁であり、嫁にとっても優しい姑であり、兄弟にとっては良き姉だった。また顧客にも信頼される店主であり、隣人にもとても善良な人であった。

 刑務所での13年間 

 13年間刑務所に拘禁され、別人のような姿になってしまった賈さんはどんな経験をしてきたのだろう? 2013年10月8日の明慧ネットで「懲役13年の冤罪、遼寧省女子刑務所に入れられた善良な女性が極度に痩せ」と、以下のように報道された。

 「遼寧省朝陽市の善良な女性・賈桂芹さんは、真・善・忍を信仰しているため、懲役13年の不当判決を受け、遼寧省女子刑務所第5監区第5隊に拘禁された。刑務所で残酷な拷問を受け、現在は痩せ細り、非常に衰弱し、時々恍惚状態に陥っている。

 2010年9月13日、賈さんは遼寧省女子刑務所に送られた。刑務所で賈さんはよく「法輪大法は素晴らしい!」と叫んだため、受刑者・徐華などから虐待を受けた。ある時、作業場(衣服の加工)で、徐華などの受刑者らは、拾った汚れたトイレットペーパーを賈さんの口に詰め込んで、短冊状の布で口を押え、話せないようにした。さらに、賈さんの両手を椅子に縛り、動くことができない状態にさせ、拳と足で乱暴に痛めつけた。賈さんは隊長の郭旭に事務室に呼び出され、殴られたこともあった。

 2013年7月5日、賈さんは作業場で再び「法輪大法は素晴らしい」と叫んだため、警官に独房に入れられた。迫害に抗議するため、賈さんは一週間ほど水も食べ物も口にしなかったため、病院に送られた。独房から出されたのは8月6日のことだった。2013年8月14日、賈さんは「法輪大法は素晴らしい」と叫んだため、再び狭い独房に入れられた。独房は寒く、湿度が高く、日差しもなく、布団もなく、賈さんは冷たいコンクリートの床に横たわっていた。当時、賈さんを見たある受刑者は、「理由はわからないが、賈さんの頭が血だらけになっていた。本当に悲惨だった」と話していた。

'酷刑演示:打毒针(注射不明药物)'

拷問の再現:内容不明な薬物を強制注射

 断食で病院に送られた賈さんは、1日に7本の薬を点滴された。この間、賈さんは毎日手錠をかけられてベッドに繋がれて、体を動かすこともできず、顔を洗うことも歯磨きも許されず、排尿・排便もベッドでさせられた(警官は受刑者に排泄の世話をするよう指示した)。

 遼寧省女子刑務所5監区の警官は、受刑者に学習者を迫害するように、包挟(3人でチームになり、学習者を監視)を指示した。受刑者は協力しない場合、追加刑期を与えられ、刑期の減刑を許されなかった。一部の警官は、学習者にとても親切で、受刑者に学習者を殴らないように言っていたが、善人の仮面を被っただけで、裏では受刑者に学習者を迫害するように指示していた。これは共産党の邪悪な本性である。

 受刑者・劉洪新、徐華、魏世軍、張暁英などは、学習者への迫害と拷問に何度も参加した。しゃがむ姿勢や立つ姿勢を強要、睡眠の剝奪、蹴る、髪の毛を引っ張る、冬に防寒服を与えない、冷水をかけるなどの拷問を用いていた」

 2018年5月30日の明慧ネットの中国本土の総合ニュースによると、賈さんは刑務所で残酷な迫害を受けていたが、非常に強い意志を持っており、「転向」していなかったという。このニュースを読んだ地元の学習者たちは、一刻も早く賈さんの家族に知らせ、面会に行くようにと勧めたという。

 明慧ネットの2020年4月12日の中国本土のニュースによると、「冤罪で懲役13年の判決を受けた70代の学習者・賈さんは、すでに10年間拘禁されている。刑務所で受刑者は賈さんを椅子に縛り付けて殴り、大声を出させないように口に布切れを詰め込んだ。受刑者によると、収監された当初、賈さんは毎日、『法輪大法は素晴らしい』と暗唱していた。 2019年後半に病院で身体検査を受けた時、賈さんの頭頂部に大きな凸があり、しばらく入院していた。退院後、毎日薬を飲んでいるが、めまいがし、その後、精神的なトラブルが発生した」と書かれた。

 賈さんは13年間の日々、どれほどの非人道的な拷問を受けたのだろうか。もともと健康で賢い人だったが、解放された後すぐに他界した。

 嫁は「どうしてこんな良い人が拘禁されの?」

 賈さんは幼い頃から体が弱く、その後、重度のリウマチ、心臓病、眼病、鼻炎などの病気を患った。年齢とともに、病状はますます深刻になり、いろいろな治療を試し、10万元以上を費やしたが、効果がなく、骨の変形で痛みが耐えられないほどだった。その後、自立生活ができなくなり、苦しかった。家事はすべて夫・李華さんに一任して、商売と生活に大きな困難をもたらした。希望を失いかけていたときに、賈さんは法輪功に出会い、学んで一カ月足らずで、病気が奇跡的に消えた。何十年もかけていた眼鏡も要らなくなっただけでなく、病気から解放された感覚を味わい、生きる希望に満ち溢れていた。賈さんは高徳の大法を得たことを喜び、「真・善・忍」の基準を自分に厳しく要求し、常に他人を思いやり、より良い人になるようと努力した。

 賈さんは朝陽中心市場で「草原興発」という肉屋を経営し、利益を少なくしても良い肉を提供すると、その辺で有名になっていた。賈さんは良質な肉を売るだけではなく、顧客のニーズに応じるサービスも提供した。ある年配の方から、「あなたのような人を見ると、法輪功を学ぶ人が良い人だと分かるわ」と言った。

 賈さんは親孝行な嫁としても知られている。義父が亡くなった後、半身不随の義母の世話をしていた。義母はいつも「法輪大法は素晴らしい、嫁は良い人だ」と言っていた。姑が亡くなる前、唯一の孫である賈さんの息子に遺産を残すと遺言した。しかし、義母が亡くなると、賈さんは兄弟全員で遺産を分けるように提案した。

 姑と嫁の関係は、ほとんどの家庭が直面する難しい課題である。しかし、賈さんは嫁を自分の娘のように扱い、嫁が過ちを犯しても、善を持って嫁と話し合った。その結果、嫁からとても尊敬された。

 賈さんと夫が連行された後、嫁は夜も眠れず、よく泣いていた。義父母が家にいるとき、嫁は仕事をする必要がなく、商売のことも何も知らなかった。しかし、警官に商売用のお金まで押収されたため、嫁は友人や親戚に頼るしかなかった。嫁は泣きながら、「義父母は良い人です。いくら辛くても私は義父母の帰りを待ちます。どうしてこんなにいい人が拘禁されるの?」と言った。

 2010年5月24日、賈さん夫婦は警官に自宅から連行された。警官は賈さんの家を家宅捜索し、パソコンや法輪功関連書籍、7万元以上の現金などの私物を押収した。

 朝陽市政法委員会は双塔区検察庁と裁判所は共謀し、賈さん夫婦を陥れた。2010年7月14日、双塔区裁判所は賈さん夫婦に不当裁判を行った。賈さんは13年の不当判決を言い渡され、夫の李華さんは懲役3年、執行猶予5年の懲役を下された。

 2010年9月13日、賈さんは瀋陽女子刑務所に送られたが、迫害により高血圧になったため、刑務所に入所しなかった。賈さんを送った警官は密かに水に薬を入れ、賈さんを騙して飲ませた後、賈さんに再度、健康診断受けさせ、刑務所に送り込んだという。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/12/4/468936.html)
 
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