【明慧日本2024年4月1日】(前文に続く)
四、連行される迫害
2022年上半期、上海市長寧区留置場と嘉定区留置場は、コロナの拡大防止の名目で、家族が拘禁されている学習者に金銭や着替えを送るのを止めさせた。これは変わった手口で学習者に対する迫害と言える。他の留置場の状況はわからないが、おそらくコロナの蔓延防止の期間中に、上海市の留置場も同じような管理形態になっていた可能性が高い。学部から留置場の内部の実情を知る由もない。長寧区留置場と嘉定区留置場に拘禁されている学習者の中には、半年以上拘禁されている人もいる。家族の話によると、学習者が留置場入れられた当初、一度だけ金銭と着替えを送ることが許可されたが、その後、コロナの蔓延防止と言う理由で着替えなどの受け取りを停止した。留置場の食事はとても粗末で、留置場側は、家族たちにこれほど長い間、金銭や着替えを預けることを許可していない。それは伝染病の予防とその制御の名の下に偽造され、事実上、人々の生存権を奪っていることになる。
◎2022年9月14日、上海市浦東新区顧路で、4人の学習者が顧路派出所の警官に連行された。その中には、張さん、曹さん、鄧さんの3人の学習者が、時々会っていると言う理由で連行されたという。3人は夜まで取り調べを受け、帰宅した。3日後の9月17日、派出所は3人を派出所に呼び出し、書類にサインするよう求めた。その結果、鄧さんは10日間行政拘留された。70代の2人の学習者が家に帰され、住居監視下に置かれた。60歳の鄧さんは拘留され、子供たちは泣きながら、「私たちは何も悪いことをしていません。ただみんなと会っただけで、法律を犯したのですか」と繰り返し言った。もう1人の学習者・顧宝珍さんは連行された後、解放されたが、「これからまた、お前を拘留する」と脅迫された。顧さんは行政不服審査を申し立てた。
◎2023年4月20日、上海市の学習者・朱雲香さんは、楊浦区大橋派出所の警官に自宅から連行された。警官は、朱さんを4階から頭から引きずり下ろした。朱さんは年金を不当に差し引かれたため、関係部門に手紙を郵送した。そのことで濡れ衣を着せられた。朱さんは以前、行政拘留されたことであり、警官にそれを口実に罪をでっち上げられ、連行された。2023年4月30日、朱さんは帰宅した。
◎2022年5月21日、上海市の学習者・馬国彪さんは、コロナ拡大防止の閉鎖管理期間中、ボランティアとして、出入りができた。その機会に馬さんは法輪功の資料を配布していたが、通報され、派出所に連行された。同日、「保釈」で帰宅した。それから、何度も迫害を経験した馬さんは、迫害を免れるために家を出るしかなかった。2022年6月4日、馬さんは母親の家の窓を掃除し、家事を終え、母親に生活上の注意点を話した後、身分証明書と携帯電話を置き、家を出ることを余儀なくされた。2023年2月になっても、馬さんから母親に連絡がなかった。2023年4月21日、中共当局の人員が馬さんの母親・金潤芳さんを真新街道派出所に連行し、「明慧ネット」の記事の『上海における金潤芳さんと馬国彪さん一家に対する非人道的な迫害」について、書いたのは誰なのかと尋ねたが、金さんは答えることを拒否した。金さんはその日の午後3時に帰宅した。
◎2022年11月21日22時、上海市青浦区盈浦派出所の警官7、8人は、「ご主人と話がある」と嘘をつき、学習者・任志麗さんの家に押し入り、拘留証を取り出して任さんにサインを求めたが、任さんに拒否された。それで、警官は任さんを連行し、手錠をかけたまま一晩監禁し、尋問もした。翌日の午後、警官は任さんの身体測定と写真撮影を行うことを告げたが、任さんはこれを拒んだ。その後、4、5人が強制的に任さんを写真室に引きずり込み、写真を撮ろうとしたが、任さんは目を閉じたまま協力しなかった。そのため、女性警官に髪の毛を掴まれた。指紋を強制された時、任さんはかたく拳を握って指紋を採られないように抵抗したが、警官に指を引っ張られた。激痛が起こり、任さんの手首はすぐ腫れた。任さんはその日の夜8時に解放された。
◎2022年12月12日午後、上海市浦東新区の学習者・李慕貞さんは、浦東新区陸家嘴派出所の警官に同派出所に連行された。その後、李さんはPCR検査、指紋採取、尿検査、写真撮影、音声録音(個人音声データ収集の疑い)などを強要された。警官は、「お前は法輪功を宣伝したことで通報された。『公安処罰条例』第27条に違反した」と主張し、李さんに5日間の行政拘留を下したが、すぐに強制執行しなかった。同日夜、李さんは自宅に帰った。
◎2023年4月21日午前8時30分ごろ、上海市浦東新区の学習者・湯愛紅さん(58歳)と王輝国さん(63歳)は、楊思派出所の十数人の警官に自宅から連行され、家宅捜索を受けた。警官は2人を上海浦東新区留置場に移送し、刑事拘留した。
◎2022年6月14日、上海市の学習者・陳平さんは、タクシーに乗っていた時、運転手に法輪功の真実を話したため、運転手に通報された。6月17日午後、陳さんは警官に徐匯区の龍華派出所に連行されたが、同日夜10時に帰宅した。2023年7月22日、陳さんは再び龍華派出所の警官に連行された。その夜、警官は陳さんに身体検査をさせるために車に引きずり込もうとしたが、陳さんは抵抗しながら、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と叫び、車に引きずり込まれなかった。陳さんは、龍華派出所の中庭で座り込み、断食を行い、無条件解放を要求した。7月24日、徐匯区公安局の責任者は陳さんの帰宅を同意した。
◎2023年2月の新年を迎えた直後、上海市虹口区に住む91歳の学習者・馮菊英さんは警官に連行され、家宅捜索を受けた。 馮さんはその日のうちに帰宅した。馮さんは、中共による法輪功迫害で、何度も連行され、家宅捜索され迫害を受けた。
(続く)