【明慧日本2024年4月12日】明慧ネットの報道によると、2024年3月、中国共産党(以下、中共)当局による迫害で、13人の法輪功学習者(以下、学習者)が亡くなったことが判明した。四川省南充市南部県の女性学習者・張貴清さんは、「真・善・忍」を信念を堅持しているとして、長期にわたる嫌がらせと脅迫を受け、2021年5月、放浪生活を余儀なくされた。当時、88歳の張さんは家に帰ることも家族に会うこともできず、同年10月29日に異郷で亡くなった。瀋陽市の学習者・邢安梅さん(女性)は、拷問された末、7年間精神障害になり、冤罪が晴れないままこの世を去った。電気ショックや、鷹を調教する時のやり方で、睡眠のはく奪などの拷問を受けた山東省の学習者・許金栄さんは亡くなった。
山東省済南市鋼城区の学習者・馬清賢さん、斉慶信さん夫婦は、同じ年に生まれ、迫害によって100日足らずでこの世を去った。河北省張家口市の学習者・王懐さんは、7年の懲役を言い渡されたことがあり、長期にわたり、肉体的、精神的、経済的に迫害を受け、2024年3月9日に70代で亡くなった。王さんが亡くなる2日前も、警官とコミュニティの職員は王さんの家にやってきて、脅迫と嫌がらせをしたという。中共当局は王さんの年金の支給を停止したため、退職後15年間も王さんは年金を受け取ることができなかった。
迫害で死亡した学習者たちは、いずれも生前、中共による連行、嫌がらせ、拷問を受けた。そのうち、11人は生前、不当判決、労働教養処分を受け、2人は連行と嫌がらせにより放浪生活を余儀なくされた。学習者たちは生前、トラの椅子、鉄の籠、手足枷、暴力的な殴打、凍えさせる、電気ショック、熬鷹、体罰、強制的な灌食、強制的な薬物注射と投与、独房での監禁、、地環枷(地面の固定の輪に手足を鎖で留める)、伸刑(体を四方に引っぱる)などの拷問を受けた。
2024年3月、迫害による死亡が判明した法輪功学習者の統計表
区域 | 死亡した学習者の名前 | 人数 |
山東省 | 許金栄さん、麻蓮鳳さん、斉慶信さん、馬清賢さん | 4 |
遼寧省 | 邢安梅さん、劉淑媛さん、霍秀芹さん | 3 |
四川省 | 李厚培さん、張貴清さん | 2 |
天津市 | 衛広華さん | 1 |
河北省 | 王懐さん | 1 |
河南省 | 陳玉琴さん | 1 |
寧夏 | 馬雄徳さん | 1 |
合計 | 13 |
情報収集期間:2024年3月1日から3月31日(数カ月もしくは数年前に起きたとも考えられるが、2024年3月に得た情報を明慧ネットに公表されたもの)
2024年1~3月まで、少なくとも36人の学習者が迫害で亡くなった。
以下は、迫害され死亡した学習者が受けた迫害事例である。
1、冤罪、拷問を受けた張家口市の王懐さんが迫害され死亡
河北省張家口市の学習者・王懐さん(男性)はかつて、罪を被せられ、懲役7年の判決を言い渡されたことがある。長期にわたり肉体的、精神的、経済的な迫害を加えられた王さんは、2024年3月9日、70代で亡くなった。王さんが亡くなる2日前の3月7日午後3時30分、紅旗楼コミュニティの男女2人と紅旗楼派出所の男性警官1人は、王さんの家にやってきて、嫌がらせをした。王さんの死は中共の迫害によるものである。迫害に関与した者が犯した罪は必ず清算される。
王さんは、張家口汽車貿易本社の会社員で、1995年に法輪功の修煉を始めた。1999年7月、中共は法輪功迫害を開始した。それから、法輪功を学び続けている王さんは、地元の派出所の警官に監視対象としてリストに載せられた。
王さんと妻・劉秀梅さんは自宅から紅旗楼派出所の警官20数人によって連行され、橋東公安分局で24時間自白強要され、虎の椅子に60時間ほど縛り付けられ、睡眠を剝奪された。
宣化留置場で、王さんは身体検査を受け、虎の椅子に座らされるなどの迫害を受けた。 あるとき、20数人の警官が王さんを殴打した後、王さんの片腕を肩から、もう片腕を腰から背中に回し、女性用の小さな手錠をかけ、1カ月近くも手錠を外さなかった。鉄の輪が肉に食い込んで外すのに2時間近くかかった。腕はすでに動かすことができず、傷口は膿血が出ていて、治った後も凸凹の傷跡が残った。
2001年7月17日、王さんは橋東区裁判所から懲役7年の判決を言い渡され、保定刑務所に送られた。服役中、王さんは刑務官に指示された受刑者に何度も殴られ、危うく命を落とすところだった。拷問により、まだ50代だった王さんの歯は全部ぐらぐらになった。7年間の間、王さんの家族は2回しか王さんとの面会が許されなかった。
王さんは拘禁期間を終え、刑務所から自宅に戻ったが、派出所の警官やコミュニティの職員に監視された。警官らはいわゆる「敏感日」になると、必ず、王さんの自宅にやってきて、嫌がらせをした。王さんは定年退職して15年間、年金支給を停止されたままだった。
2、電気ショック、熬鷹などの拷問を受けた山東省の許金栄さんは死亡
山東省臨清市の学習者・許金栄さんは、かつて臨清市のボランティアとして、「法輪功輔導点」の責任者になっていた。1999年7.20から、中共が法輪功を弾圧し始めてから、許さんは数回にわたり、勤め先や派出所、610弁公室の人により連行され、不当な拘束や強制洗脳、家宅捜索、労働教養処分などの迫害を受けた。山東女子労働教養所に拘禁されたとき、許さんは電気ショック、熬鷹、長時間に立たされるなどの拷問を加えられた。九死に一生を得た許さんは2024年2月25日に70歳で息を引き取った。
3、計16年間拘禁され 馬雄徳さんは他界
寧夏省呉忠市の学習者・馬雄徳さん(男性)は、法輪功の真・善・忍の信念を堅持していたため、中共から繰り返し迫害を受けた。2年の労働教養処分と合計14年の3回の不当判決、合わせて16年も拘禁されていた馬さんは、2022年8月29日に石嘴山刑務所から出所した時に、刑務所の拷問により、すでに歩行困難、反応が鈍く、恍惚状態、失禁の症状が現れた。そして、1年以上苦しんだ後、2024年2月25日に75歳でこの世を去った。
馬さんは寧夏呉忠計器工業労働部の元エンジニアでかつ幹部であった。1999年7.20、中共が法輪功に対する迫害を開始してから、馬さん夫婦は何度も連行、家宅捜索、労働教養、不当判決の迫害を受けた。馬さんは16年間、労働教養所、刑務所、洗脳班、留置場に拘禁されていた。
馬さんが拘禁されていた期間、呉忠市社会保障局の管理センターは馬さんの年金の支給を停止した。馬さんが亡くなるまで支払われることがなかったという。
4、拷問により7年間精神障害を患い 瀋陽市の邢安梅さんが死亡
瀋陽市の学習者・邢安梅さんは、酷い拷問によって精神異常になり、7年後の2024年2月22日に死亡した。享年66歳。
2017年4月14日、1年間刑務所に拘禁された邢さんは解放されたが、怯えた表情で家族たちの前に現れた。家に戻った後、邢さんは意識が朦朧とし、ふらふらと歩き、友人や家族さえも認識できなかった。 邢さんは昼も夜も大声で叫び、走り回り、人を叩いたり罵ったり、家の中の物を外へ投げ捨てたり、自分の子供さえも認識できなかった。邢さんはたまたま「法輪功学習者は毎日薬を飲まされている」と喋っていた。
邢安梅さん |
2001から法輪功を学び始めた邢さんは、以前、心臓病、産後の病気、リウマチなど多くの病気を患っていたが、法輪功を学んですべての病状が消えた。
邢さん、夫の孫徳坤さん、娘の3人は、法輪功迫害を引き起こした江沢民を告訴し、訴状を最高裁判所、最高検察庁に郵送したが、当局に報復された。2016年4月14日、邢さん夫婦は娘を会社に送る途中3人で、大東区上園付近の店で朝食をとっていた時、大東区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官に連行された。
上園派出所で、邢さんは警官にひどく殴られた。警官は邢さんと娘を瀋陽市第一留置場に送った。その後、邢さんは密かに大東区裁判所から懲役1年と罰金5000元、夫の孫さんは懲役2年6カ月と罰金1万元、娘は刑務所外での執行の1年の強制管理と罰金2000元、それぞれの判決を言い渡された。
瀋陽市留置場で、邢さんはひどい暴行を受け、薬物を強要投与され、独房に閉じ込められた。迫害された邢さんは歯が抜け落ち、食事するのも非常に困難になり、めまい、疲労感、動悸、吐き気などの症状に苦しみ、検査で低カリウム血症と診断されたが、足枷をつけられ、床の鉄のリンクに繋がられ、トイレの時でさえ外してくれなかった。看守は4人の受刑者に邢さんを殴るよう指示した。2人は邢さんの脚の上に座り、他の2人は邢さんの腕を背中に回してひねるようにねじった。そのため、邢さんの左肩から骨が突き出ており、触れると痛みで泣き叫んだ。その残酷な拷問で、邢さんは精神異常になってしまった。
5、7年の判決と薬物迫害を受け、山東省の麻蓮鳳さんは死亡
麻蓮鳳さん |
山東省煙台市の龍口市の学習者・麻蓮鳳さんは、勤め先の会社、派出所、「610弁公室」によって何度も連行、拘禁、強制洗脳などの迫害を受けた。2002年4月、龍口裁判所は麻さんに離婚という強制的な判決を下した。2003年11月、麻さんは連行された後、不当に懲役7年の判決を言い渡され、山東省女子刑務所に送り込まれた。刑務所で拷問、薬物迫害を受け、死の直前で助かった。2010年、麻さんは拘禁期間を終え、帰宅したが、年金を差し押さえられた。
2024年1月22日、繰り返し迫害を受けた末、麻さんはこの世を去った。享年69歳。
(続く)