【明慧日本2024年6月10日】(中国=明慧記者)明慧ネットが報道した情報の統計によると、2024年3月と4月に少なくとも1,031人の法輪功学習者(以下、学習者)が不当に連行され、嫌がらせを受けたことが判明した。このうち、537人が連行され、494人が嫌がらせを受け、14人が洗脳班に送られ、312人が家宅捜索され、11人がやむを得ず家を離れ、14人が採血やその他の個人情報収集を強制された。
3月と4月、中国共産党(以下、中共)の関係者は、「安定を維持する」という名目で、「詐欺防止」、「戸籍調査」、「見舞い」などと称して、現地の学習者に対して、ドアノック、断電、断水、尾行、監視、脅迫、連行するなどの手段で嫌がらせや迫害を行った。
3月と4月、中国24の省、自治区、直轄市が学習者への連行と嫌がらせに関与した。このうち、連行が最も多かった地域は、河北省103人、遼寧省88人、山東省68人、吉林省62人、湖北省31人、広東省24人、陝西省22人、湖南省21人、四川省21人となっている。嫌がらせが最も多かった地域は、山東省26人、四川省15人、遼寧省12人、重慶市11人であった。
60歳以上の年配学習者161人が連行され、嫌がらせを受けた。うち90~100歳が2人、80~90歳が41人、70~80歳が71人、60~70歳が47人だった。最高齢者は99歳。 3月~4月までの間、警官が家宅捜索を行った際、学習者から45万6900元を強要したことがわかった。
今年1月から4月までに、学習者1,341人が連行や嫌がらせを受け、334人が不当な判決を宣告され、42人の学習者が迫害されて死亡、または迫害中に死亡したことが判明した。
2024年3~4月、迫害を受けた中国国内の学習者の人数統計表
月 | 連行 | 嫌がらせ | 判決 | 死亡 | 強制洗脳 |
一月 | 109 | 59 | 121 | 13 | 12 |
二月 | 83 | 59 | 56 | 10 | 0 |
三月 | 211 | 231 | 73 | 13 | 10 |
四月 | 326 | 263 | 84 | 6 | 4 |
合計 | 729 | 612 | 334 | 42 | 26 |
2024年3~4月、迫害を受けた中国国内の学習者の延べ人数 |
本文の情報収集期間は 2024年3月1日から2024年4月30日までで、前月に公表されなかった迫害の実例も含まれている。
一、537人が連行される
2024年3~4月、嫌がらせ、連行をされた中国各地の学習者の延べ人数統計 |
迫害の実例
1、天津市の音楽教師・李春媛さん 「毎日家で歌っていた」という理由で連行
学習者の李春媛さん(50代女性)は4月14日正午、自宅に侵入してきた天津濱海新区の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)および中央商務区派出所の警官らにより不当に連行された。李さんは現在、濱海新区塘沽第一留置場に拘禁されている。
その後、警官は李さんの自宅と車を約2時間にわたって捜索し、パソコン、携帯電話、法輪功の書籍などの私物と現金を押収した。
李さんは天津市塘沽区第13中学校の音楽教師である。警官は「毎日家で歌い、海外と連絡を取り合っている。長い間彼女を監視していた」と言った。
2、甘粛省金昌市の国保大隊長「私は前から悪人リストに載せられている、悪報を恐れない」
甘粛省金昌市の国保大隊長・祁世成は3月12日、鉱山路派出所の警官4、5人とともに学習者の馬躍芬さんを連行した。馬さんは警官に「法輪功を学ぶことは合法的なことです。法輪功の書籍を所持することも違法ではなく、善悪の報いがあります」と伝えた。祁世成は「私は前から悪人リストに載せられている、悪報を恐れない」と言い、馬さんを7日間拘束した。
3、瀋陽市の警官「今日は何が何でもお前らを留置場に送る」
瀋陽市遼中区の学習者・田秀梅さん、王歓さん、王麗娜さんは3月29日午後3時頃、法輪功迫害の実態を人々に伝えていたところ、当局の虚言に騙された者に通報された。3人は最初、西街へ連行され、その後公安局に連行された。
公安局で調書を取る間、国保警官の高明は田秀梅さんを罵倒し、夜中に学習者3人を遼中区漢方病院に連行し、身体検査を受けさせた。田秀梅さんの血圧は180 mmHgで、心電図に異常があった。
公安局国保隊長・張玉豊と副隊長・李景龍は、部下の高明に田秀梅さんの監視を担当させた。 高明は「今日は何が何でもお前らを留置場に送る」と言い、田秀梅さんに降圧剤を飲ませ、心電図を変えた。
4、威海国保警官「お前は私たちを告発した、我々警察官は恨みがあれば必ず報復する」
4月26日午前9時30分頃、威海市経区支局国保大隊の警官・劉濤一行4人は、用事から帰ってきた劉林峰さんを廊下で連行した。威海経区支局へ向かう途中、警官の一人が、「お前は私たちを告発した、我々警察官は恨みがあれば必ず報復する」と言った(4月16日の朝、彼らは劉さんの家に侵入しようとし、劉さんはドアを開けず、ネット上で実名で彼らを告発した)。
威海経区支局の取調室で、劉さんは、暴言を吐いた警官に身分証の提示を求めると、警官は身分証を出して一振りしてポケットに入れた。劉さんははっきりと確認できなかった。午前11時頃、彼らは劉さんの兄を呼び出し、別の部屋で劉さんの兄を騙し「保証人を立てて尋問を待つ」書類に署名をさせた。午後1時頃、劉さんは帰宅した。
5、遼寧省錦州市の高影さん 殴打され、失禁
遼寧省錦州市にある北鎮市寥屯鎮派出所の警官は4月9日、学習者の高影さんを借家から連行した。高さんは数年前に迫害を受けて以来、ずっと放浪生活をしており、現在再び尾行され連行された。情報筋によると、高さんは警官に激しく殴られ、失禁したという。現在、錦州市女子留置場に拘禁されている。
6、学習者の陳敬輝さんは連行され、海外にいる妹が中共を非難
今年3月中旬、陳敬輝さん(55)は法輪功を学んでいるとして警官に連行され、吉林省長春市留置場に拘禁された。
陳敬輝さん |
会計士の陳さんは2011年から法輪功を学び始め、半年後、患った子宮筋腫が消え、短気な性格も良くなった。
陳さんの妹は海外で姉に対する迫害を非難した。「私は、私と家族が迫害を受けた実態を、世界中の心優しい人々に訴え、信仰の自由への迫害に注目していただくよう呼びかけ、そして25年に及ぶ迫害を一刻も早く終わらせるよう訴えています。今年の4月初旬、長春の友人から突然、私の姉が3月中旬に連行され、長春市留置場に不当に拘束されていると教えてくれました。この間、姉の息子に電話をかけてきたのは1人だけでした。『事件の結果を待つように』と言っただけで、どの部署に連行したのか、事件を担当している人物の名前などは、教えてくれませんでした。このことから、法輪功への迫害は違法なものであり、彼らは心の中で、恐怖と、清算されることを怖がっていることがわかります。4月中旬に、姉の息子が県外から長春に戻り、留置場を訪ねて、姉は実家の玄関外で朝陽区長久路派出所の警官に連行されたことを初めて知りました。警官は私の両親の家を捜索し、パソコン、携帯電話などの物品を押収したそうです。私の両親は80歳を超えており、今は世話をしてくれる人がいません。中共による迫害は今も続いており、私たちは両親と再会できず、親孝行もできません。私が今一番心配しているのは姉の安全です。なぜなら、私はかつて不当に拘束され、迫害された経験があり、それは肉体的にも精神的にも言葉では言い表せないほどの苦痛でした」
二、494人が嫌がらせを受ける
迫害の実例
1、遼寧省北票市の政法委書記・周暁飛 学習者を迫害
明慧ネット2024年4月29日の報道によると、遼寧省北票市龍潭郷政法委書記・周暁飛が就任して以来、学習者への迫害がエスカレートした。彼は学習者を積極的に迫害し、学習者を署名するよう強制し、邪に悟った者を利用して他の学習者を「転向」させた。また、ウィーチャットで法輪功や法輪功の師父を誹謗中傷する嘘を発信した。
2、河北省廊坊市の警官「ここ数日お前を捕まえて、化石になるまで餓死させ焼却するからな」
4月25日13時頃、河北省廊坊市派出所の一団が学習者・解其敏さんの借家をノックし、最初は「不動産の者だ、敷地内の片付けをしに来た」と言い、解さんはドアを開けなかった。 解さんがドアを開けなかったので、彼らは派出所から来たと言ったが、解さんはドアを開けなかった。すると、彼らは電気を止めた。 しばらくして、彼らはまたドアをノックし、「このまま部屋にいて、数日経って出てきたら、お前を捕まえて、化石になるまで餓死させ焼却するからな」と脅した。
3、湖北省孝感市孝昌県 学習者を告発する賞金1000元「通知」を掲示
今年4月上旬、湖北省孝昌県白沙鎮派出所の所長・肖進田は、数人を率いて李幼林さんの家にやって来た。その時、李さんは家にいなかったが、李さんの夫がいた。肖進田は「他には何もない、ただ連絡を絶たないように寄っているだけだ」と言った。 翌日、李さんは家を離れた。しばらくの間、孝昌県白沙鎮の街頭のあちこちに、「学習者を告発した者に対する賞金1000元の通知」が貼り出された。
4、広東省河源市龍川県麻布岡鎮における王金銀さんへの嫌がらせ
広東省河源市龍川県麻布岡鎮の学習者・王金銀さんの家族は、麻布岡鎮の壮士村書記・王陽彪から、頻繁に嫌がらせや脅迫を受けている。 王陽彪は4月16日午前9時43分、王さんの家族に電話をかけ、上層部の要求により、毎年「4.25」、「5.13」、「7.20」などの敏感な日に、王さんに関する詳細情報を記録しなければならないと告げた。家族は拒否した。(続く)