【明慧日本2024年7月3日】河北省保定市在住の法輪功学習者・夏洪民さん(69歳男性)は、法輪功を実践したことで4月30日、再び当局に不当に連行された。法輪功は世界の人々に親しまれる精神修養法であるが、1999年以来、中国共産党によって迫害されている。
事件の経緯
4月30日午前7時30分頃、私服警官を含む5人の警官が夏さんの家に押し入り、夏さんの家族に「警察手帳」のような物をぱっと見せた。夏さんの家族は「警察手帳」を確認したいと言ったが、警官らに断られた。
警官の1人がカメラを持って夏さんを撮影した。警官らの話によると、誰かが警察に手紙を郵送し、監視カメラの映像を確認した結果、それが夏さんではないかと疑ったという。
夏さんは一晩、公安局に拘留された。翌日、家族は行政拘留されたことを知らされた。この記事の執筆時点で、夏さんは淶水県(らいすいけん)留置場に拘留されている。
過去に受けた迫害
夏さんは2022年7月8日、地域の市場で法輪功について人々に話したため連行された。
2023年5月に夏さんの家族が淶水県留置場に電話したところ、同年4月18日にすでに河北省冀東刑務所に移送されたと聞いて驚いた。
夏さんの家族は涿州市(たくしゅうし)裁判所の裁判官に電話をかけ、夏さんは2023年3月31日に懲役1年6カ月の判決を受けたと告げられた。裁判官は、夏さんには弁護士がいなかったため、家族には裁判や判決について知らせなかったと述べた。
家族は冀東刑務所に何度も電話したが、いつもたらい回しにされ、「私たちの名簿に夏洪民さんという人物はいない」「これは内部の秘密であり、夏洪民さんがどこに拘留されているかは明かせない」「彼の居場所を知りたいなら、身分証明書を持ってここへ来なさい」などと言われ続けた。
2024年1月中旬、夏さんの釈放予定日からほぼ1週間が経ったが、夏さんは未だに帰宅していなかった。家族は淶水県拘置所へ行った。看守はようやく、夏さんは冀東第五刑務所に拘禁されていると告げた。家族は刑務所に電話したが、看守は夏さんが刑務所にいないと否定した。家族が地元の拘置所の看守から夏さんが刑務所に拘禁されていることを知ったと明かすと、看守は1月17日に夏さんを連れて帰るよう彼らに告げた。
警察は夏さんに嫌がらせし、釈放後まもなく写真を撮るよう要求した。
夏さんは20年以上にわたり、嫌がらせやさまざまな拷問を受けてきた。数人の政府職員がタバコで唇を焼かれたため口中に水疱ができた。夏さんはまた、服を剥ぎ取られ、革ベルト、木の棒、椅子の脚で殴られた。別の拷問では、ひざまずいた状態で夏さんのふくらはぎに金属棒が置かれ、3人の警官がその棒を踏んだ。夏さんの叫び声は聞くに耐え難いものだった。