【明慧日本2024年8月3日】米国のマルコ・ルビオ上院議員は7月31日、「法輪功保護法案」を上院に提出した。 同法案は、法輪功学習者が主な犠牲となっている中国共産党(以下、中共)による強制臓器摘出を阻止し、これに関与した者に制裁を科すことを定めている。
「法輪功保護法」を上院に提出するルビオ上院議員 |
法案によると、米国は臓器移植の分野で中国とは協力せず、中共による臓器収奪行為を停止させるために、関連する制裁権の行使を含む適切な措置をとることを国に求める。
法案には、米国は同盟国、パートナーおよび多国間機関と協力し、中共による法輪功への迫害を暴露すべきと記されている。
このほか、強制臓器収奪の責任者や関与した者に対する制裁を要求し、国務長官に中共の臓器移植政策と慣行に関する報告書の提出を求める。
法案は、臓器収奪に関与した者に対して、ビザ制限、入国禁止、資産凍結などの制裁措置を定める。
さらに、米国大統領は「中国における強制的な臓器摘出に故意に直接関与した、あるいは助長した」とみなされる外国人のリストを、関連議会委員会に提出することが義務づけられる。
リストに掲載された者は、米国への入国や米国内での取引禁止などの制裁対象となる。現在所持しているビザはすべて無効になる。
ロン・ジョンソン上院議員、ロジャー・マーシャル上院議員、トム・ティリス上院議員は法輪功保護法の共同提案者である。
下院は今年6月25日、ペンシルベニア州共和党下院議員スコット・ペリー氏と他の18人の議員の主導で、下院版「法輪功保護法」を可決した。
今回、上院に提出された同法案が可決されれば、大統領の署名を経て法律となる。法輪功学習者への迫害と生体臓器収奪の責任を中共に追及する強力な法的措置となる。
ルビオ氏は声明で次のように述べた。「宗教的および民族的集団に対するジェノサイド行為の実行から、強制的な不妊手術や中絶の主導、さらには重要な鉱物資源や技術の支配、そして複数の地域パートナーの主権の妨害に至るまで、(中国共産党は)広範囲にわたる悪行を犯しても制裁から逃れてきた。米国はこれらの行為を容認しない」
7月31日、ルビオ上院議員は「ストップ中共法」(Stop CCP Act)と「国連特別報告者への資金提供禁止」(UN Special Rapporteur funding prohibition)も提出した。
「ストップ中共法」は、「中共の暴虐と弾圧者に対する制裁法」とも呼ばれ、侵略、抑圧、人権侵害を行う中国共産党員とその家族に対し、財産取引の阻止、ビザの発給拒否、米国への入国禁止などの制裁を求めている。
下院では、リサ・マクレーン議員(共和党・ミシガン州)、ジミー・パネッタ議員(民主党・カリフォルニア州)、バーン・ブキャナン議員(共和党・フロリダ州)、クリス・パパス議員(民主党・ニューハンプシャー州)が同様の法案を共同提出した。
「国連特別報告者への資金提供禁止」は、「一方的強制措置が人権享受に与える悪影響に関する特別報告者」の職位への資金提供を禁止するものである。これは、現在このベラルーシ選出の特別報告官が、西側諸国による対中制裁の撤回や緩和を求めるといった現実を背景にしている。