法輪功への迫害 中共公安部長の王小洪は責任を逃れられない(一)
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 【明慧日本2024年8月11日】(中国=明慧記者)法輪功学習者(以下、学習者)による反迫害活動から25周年を迎える2024年7月、44カ国の学習者は、新たな迫害者リストを各国政府に提出し、法に基づき、加害者とその家族の入国禁止、資産凍結などを要求した。これらの国には、米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、欧州連合(EU)の全27カ国のほか、アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸の12カ国が含まれる。中国共産党(以下、中共)公安部長で、中共中央政法委員会副書記の王小洪がリストに載せられている。

 王小洪(Xiaohong Wang)、男性、1957年7月生まれ、漢民族、福建省福州市出身。現在、中共第20期中央事務局書記、国務委員、国務院党グループメンバー、公安部長、党委員会書記、中央政法委員会副書記、監察総監。主な経歴:1998年2月から、福建省福州市公安局長、市政法委副書記、福建省漳州市公安局長、市政法委副書記を歴任。2002年5月から、福建省公安庁副庁長、党グループメンバー、福建省公安辺境部隊政治委員リーダー、第一党書記を歴任。2011年9月、福建省厦門市政府副市長、厦門市公安局長、党書記、市政法委副書記に就任。2013年8月、河南省政府知事補佐、省公安庁の庁長、河南省党書記に就任。2014年12月、河南省政府副知事、省公安庁の庁長、省政法委副書記に就任。2015年3月、北京市副市長、北京市公安局長に就任。2016年5月、公安部副部長、北京市副市長(2018年1月まで)、北京市公安局長(2020年4月まで)に就任。 2018年3月、公安部党副書記、日常業務担当副部長(大臣レベル)、北京市公安局党書記、北京市公安局長に就任。2020年4月、公安部党副書記、日常業務担当副部長(大臣レベル)、監察総監に就任。2021年11月、公安部党書記、日常業務担当副部長、監察総監、中共中央政法委員会の委員に就任。2022年6月、公安部党書記、部長、監察総監、中共中央政法委の副書記に就任。

 一、王小洪が中共中央委員会在任中に犯した主な罪状

 中共の法輪功迫害の責任者リーダーの一人となった王小洪は2020年4月から現在まで、「その名誉を腐らせ、その経済を断絶させ、その肉体を消滅させる」という絶滅迫害政策を実行し続け、全国規模で迫害を推進した。

 2021年4月、公安部の承認で、公安部反邪教局と教育部思想政治工作局は共同で、全国の大学で大規模な「キャンパスでの反邪教宣伝教育」活動を開始し、虚言を学校に持ち込んだ。反邪教局の副局長・楊新と所長・曲洪波が自ら活動の開会式に参加した。(訳注:中国の法律では法輪功が邪教であるとは言っておらず、江沢民による誹謗中傷である)

 2022年1月5日、王小洪は人民日報に「邪教を厳しく取り締まる」を呼びかける署名記事を発表した。2022年1月11日、公安部は記者会見で「法輪功の防止・取り締まり」、「邪教信者への徹底的な教育と改造」を強調した。

 2023年4月、公安部第四局は、全国の各層公安機関に「農村における反邪教警告と教育」をテーマとする一連の活動を行うよう指示し、中傷宣伝資料、パネル、横断幕などを配布して法輪功を誹謗し、村民を強制的に活動に参加させ、多くの人々に法輪功への敵意を植え付けた。

 2023年6月25日、中共中央事務局書記で公安部長の王小洪は、全国の公安部門のオンライン会議で「邪教との闘いを深める必要性」を強調した。 2023年7月24日頃、山東省濰坊諸城市公安局の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)、人民路派出所および密州路派出所の警官は、多数の学習者を連行し、家宅捜索を行った。

 2024年1月14日、王小洪は国家公安局長会議に出席し、各層の公安システムに「引き続き邪教組織に対し強力な攻撃をかける」と言った。

 不完全な統計によると、王小洪が公安部常務副部長兼部長在任中、少なくとも638人の学習者が迫害され死亡した。

 中共の法輪功迫害の最高責任者として、王小洪は在任期間中、全国で発生した法輪功迫害のすべての犯罪に対して逃れられない責任がある。

 2020年に起きた迫害

 2020年に武漢肺炎が発生し、世界中に蔓延した。パンデミックの最中、中共は法輪功を残酷に迫害し続け、80人以上の学習者が迫害され死亡した。「ゼロ行動」、連行、拷問、違法採血、不当な判決が全国で行われていた。

 明慧ネットに掲載された情報の統計によると、2020年、少なくとも84人の学習者が中共法曹部門の関係者に迫害され死亡した。うち21人は中共の刑務所、留置場、派出所、村の委員会に拘禁された期間中に致死された。2020年に少なくとも615人の学習者が不当な判決を宣告され、6,659人が連行され、8,576人が嫌がらせを受けた。そのうち537人が洗脳班に監禁され、3,588人が家宅捜索を受けた。また、65歳以上の年配学習者1,188人が連行・嫌がらせをされ、うち90歳以上が17人で、最高齢者は94歳であった。2020年、各層の裁判所と公安局は学習者から現金984万9000元を強要した。うち、裁判所が科した罰金は256万5000元で、公安局の警官が不当に押収した現金は728万4000であった。迫害は、中国の29の省、自治区、直轄市の304の都市に及んだ。以下は、一部の実例である。

 ◎遼寧省遼陽市の学習者・于永満さんは、2019年11月15日に警官により連行され、遼陽市留置場に拘禁された。2020年2月23日に留置場で死亡した。享年65歳。留置場側は「病気の発作」と主張したが、于さんは連行される前は健康だった。毎日自転車、または徒歩で出かけて法輪功迫害の実態を伝えていた。法医学者は、于さんには肋骨にひびが入り、肺に裂傷があることを発見したという。

 ◎河北省唐山市の学習者・韓玉芹さん(68)は、2020年6月18日早朝5時、自宅に押し入った豊潤区端明路派出所の警官らに連行された。午後6時、家族は警察から電話を受け、韓さんが死亡したことを知った。家族は豊潤区漢方病院で遺体を見たところ、韓さんの髪は乱れ、鼻には血が流れていた。

 ◎山東省蓬莱市の龍山店鎮大張家村の学習者・李玲さんは2020年6月28日、警官により自宅から連行され、殴打され、7月13日に死亡した。55歳だった。村の幹部は同日、李さんの遺体を火葬するよう家族に強要した。家族によると、李さんの顔は変形し、体のあちこちにあざがあったという。

 ◎遼寧省大連市公安局は2020年7月10日と11日、大勢の警官を出動させ、大連市の各地区で学習者を連行した。不完全な統計によると、少なくとも30人の学習者と家族が連行され、家宅捜索を受けた。その中には90代の年配者も含まれており、押収された現金は300万元以上であった。同年12月、杜永豊さんは懲役9年、張春鳳さんは懲役7年、范永梅さんは懲役4年、張麗萍さんは懲役3年、何永琴さんは懲役3年、初正傑さんと妻の韋鐸さんはそれぞれ懲役1年の不当な判決を言い渡された。

 2021年に起きた迫害

 明慧ネットが報道した情報の統計によると、2021年、131人の学習者が迫害され死亡し、1,184人が不当な判決を宣告され、5,886人が連行され、10,527人が嫌がらせをされ、2,747人が家宅捜索を受け、142人が年金を差し引かれたことが判明した。2020年と比較すると、2021年に不当な判決を宣告された人数は93%増加し、ほぼ2倍となり、嫌がらせを受けた人数も2020年の8,576人から10,527人までに増加した。以下は、一部の実例である。

 ◎吉林省延吉市朝陽川鎮の学習者・尹志波さんは2021年3月16日、自宅に押し入って来た警官・朴東傑と補助警官・孫海涛に殴られ、窓側に押し付けられた。続いて2人によって窓から突き落とされ死亡した。享年44歳。

 ◎四川省成都市の女性学習者・毛坤さんは2019年7月10日午後、ドアを壊して自宅に侵入した警官に連行され、殴られ、腕を骨折した。2020年12月28日に懲役1年6カ月の実刑判決を宣告された。 2021年4月9日と10日、判決を不服として控訴中の毛さんは、突然、同市留置場から病院に搬送され、応急処置をされた。家族は一時出所の手続きをするようと知らされた。同年4月11日夜、毛さんは病院で死亡した。57歳の若さであった。

 2022年に起きた迫害

 2022年、中共当局は「ゼロ行動」や「第二十回全国代表大会の治安維持」ということを口実にして、長期間学習者に嫌がらせと迫害を行った。

 明慧ネットの統計によると、2022年に警官により連行や嫌がらせをされた学習者は7331人(連行3488人、嫌がらせ3843人)。うち240人が強制的に洗脳班に入れられ、2193人が家宅捜索を受けた。また78人が放浪生活を余儀なくされ、128人が強制採血(髪の毛の採取、音声録音、指紋採取、足形、唾液採取、DNA検査、尿検査)などの検査を受けた。2022年に学習者172人が迫害により死亡し、633人が不当な判決を宣告されたことが分かった。以下は、一部の実例である。

 ◎内モンゴル自治区バイリン左旗の学習者・季雲芝さんは2022年2月1日、左旗公安局国保の大隊長・徐剣峰らに連行された。3月21日午後、季さんはバイリン左旗病院で死亡した。享年66歳。季さんは生前、留置場で警官と受刑者らに殴られて危篤状態に陥ったことがある。季さんはかつて同じ留置場で、「もし私が死んだら、それは迫害されて死んだことに間違いない」と言ったこともある。

 ◎黒竜江省ハルビン市の朝鮮族学習者・崔金実さん(88歳女性)は2022年4月13日、自宅に押し入った警官に連行された。警官らは制服を着用しておらず、警察番号もなく、身分証や法的書類も見せずに、家財を押収し、崔さんを2階から1階へ無理やり引きずり、崔さんは地面に倒れた......同日午後5時45分、崔さんの息子は警官から電話を受け、母親が病院で蘇生処置を受けていると聞いた。息子はすぐに病院に飛んで行った。母親の容態は非常に悪く、喉を切られ、片足だけ靴を履いているのを見た。崔さんはその日、迫害されて死亡した。

 ◎湖北省武漢市の宗明さん(59歳女性)、唐越南さん、李明さんら8人の学習者は2022年4月18日午前、同市礄口区漢水橋派出所の警官により不当に連行され、竹葉海にある「法制教育学習クラス」(洗脳班)に送られた。2022年12月26日、洗脳班側が宗さんの家族に連絡をとり、宗さんは家族に付き添われて家に帰ったが、迫害されて体は痩せ細って黒髪が白くなり、話すことも困難になっていた。2023年1月1日、家族は宗さんを病院に搬送したが、病院側は入院を拒否し、宗さんはその日のうちに病院の救急室で死亡した。

 ◎吉林省吉林市の学習者・姜永芹さんは2022年6月12日、警官に連行され、拘禁された。期間中、姜さんは省公安庁特別訓練センターおよび現地の国保の警官らに自白を強いられ、爪楊枝、器具、薬瓶、電線、媚薬などが入った「道具箱」と呼ばれる前代未聞の拷問を加えられた。警官は姜さんの鼻に辛子オイルをかけたり、火をつけたタバコを鼻に挿入したり、性的暴行などを働いたりして2時間ほど拷問を行い、姜さんに心身ともに大きなダメージを与えた。姜さんは現在(2024年、4月)も吉林市留置場に拘禁されており、ショックを受けた86歳の母親は錯乱状態にあり、自分の身の回りのこともできない状態である。

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2024/8/7/480529.html)
 
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