【明慧日本2024年8月19日】法輪功の反迫害25年にあたり、44カ国の法輪功学習者が7月、新たな迫害加担者リストを各国政府に提出した。リストに記載された中国共産党幹部らとその家族の入国禁止、さらには資産凍結を要請した。現職の中国共産党商務部部長である王文涛は、今回提出されたリストに含まれている。
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王文涛(Wentao Wang)、男性、漢族、1964年5月生まれ、江蘇省南通市出身。現在、第20期中央委員会委員、商務部党組書記・部長。2007年6月に上海市黄浦区党委員会書記に就任して以来、江西省南昌市党委員会書記、山東省党委員会副書記、済南市党委員会書記、黒龍江省党委員会副書記、代理省長、省長を歴任。2020年11月から現在まで、中国共産党商務部部長・党組書記を務めている。
主な罪行
王文涛は1998年に政界入りし、中国共産党による法輪功弾圧開始後、法輪功迫害の首謀者である江沢民の「本拠地」上海で台頭した。上海、江西、山東、黒龍江で主要ポストに就いている間、中国共産党の法輪功に対する弾圧政策を熱心に実行し、偽情報を流布し、学習者を拉致、拘禁、判決、拷問した。特に山東と黒龍江での在任中には、学習者の大規模な拉致事件が多発し、多くの冤罪事件を引き起こし、数十人の学習者が迫害により死亡し、さらに多くの人々が負傷、障害、精神異常に追い込まれた。王文涛はこれらに対して直接的な責任を負っている。
1. 黒龍江省党委員会副書記、省長、省政府党組書記在任中(2018.3-2020.11)の犯罪事実
2018年4月19日、黒龍江省ハルビン市双城区で集団拉致事件が発生した。17人の学習者が警察に連行され、彼らの自宅にあった関連書籍、コンピュータ、資料なども全て没収された。警察署内で、警察は法輪功創始者を罵ることを強要し、法輪功の書籍を破った。このほか関係書類への署名と指紋の押印を強要した。従わない者は殴打され、拘置所に不当に連行された。
なぜ連行したのかを警察に問うと、「4月25日が近づいているため、新しく就任した省長(王文涛)があなたたちが請願に行くことを恐れて逮捕した」と学習者に答えた。
明慧ネットの統計によると、2018年、黒龍江省では62人が不当に判決を受け、判決による迫害が最も深刻な省の一つとなった。そのうちハルビン市では29人、54人が不当に裁判にかけられ、全国で1位だった。省全体で475人が不当連行され、連行による迫害が最も深刻な省の一つとなった。169人が嫌がらせを受けた。
2018年11月9日、ハルビン市の各区県、大慶市で119人が連行された。大慶市では61人が拉致され、さらに十数人が嫌がらせを受けたり、連行未遂に遭った。これらは黒龍江省政法委員会、610弁公室、公安庁が長期にわたって計画した陰謀であり、警察はリストを持って学習者の家を訪れ、連行した。
黒龍江省公安庁の楊波は大慶市国家安全保衛大隊の馮海波と共謀し、連行した学習者に対して拷問を加え、非常に深刻な迫害を行った。
明慧ネットの統計によると、2019年、黒龍江省では118人の学習者が不当に判決を受け、全国で2位となった。そのうちハルビン市では60人で、1位だった。384人が不法に逮捕された。
2019年6月から、黒龍江省公安庁は各市に法輪功学習者を迫害するよう指示し、連行のノルマを課した。7月25日以降、黒龍江省公安庁のいわゆる「迫害監督グループ」がジャムス市を訪れ、地元の政法委員会や公安局と共謀して学習者を連行、家宅捜索、嫌がらせを行い、学習者の楊勝軍氏が迫害により死亡した。約40人以上が連行され、100人以上が自宅訪問や電話による嫌がらせを受けた。
2020年、中国共産党は全国規模で法輪功学習者に対していわゆる「ゼロ化」行動を実施し、多くの法輪功学習者が嫌がらせを受けたり、逮捕されたりした。2020年7月17日、黒龍江省党委員会政法委員会機関が会議を開催し、「邪教組織の防止と打撃に関する特別行動を展開する」ことが求められた。
9月22日と23日、黒龍江省ハルビン市で邪悪な「統一行動」が実施され、ハルビン市の約30名の法輪功学習者が連行された。この不法逮捕は、省政法委員会が直接関与し、リストに基づいて人々を逮捕し、区域を越えて逮捕を行い、さらに逮捕のノルマがあり、法輪功学習者1人を逮捕すると報奨金が出るとされている。
2020年、黒龍江省では少なくとも27人が不当に判決を受けた。
王文涛の黒龍江省在任中、19人の学習者が迫害により死亡した。彼らは王芳、孫寧、王徳金、李景霞、呉桂栄、王鳳臣、王淑坤、万雲龍、索君影、李恵豊、孫鳳華、李艶傑、占傑、石振華、楊勝軍、侯麗鳳、王新春、劉景華、劉洪信である。
迫害により死亡した事例の一部
王淑坤医師、警察の暴行後に死亡
王淑坤さん、当時66歳。2020年6月末、海林鎮病院党委員会書記が王さんに電話をかけ、病院に来るよう求めた。王さんが病院に到着すると、警察が待ち構えていた。警察は病院の4階に私設の法廷を設け、王さんに拷問を加え、暴行を加え、「三書」(法輪功を放棄する誓約書)に署名するよう強要した。2人が王さんの両肩を押さえつけ、もがくのを防ぎ、もう1人が王さんの頭を首の方に強く押し付けた。王さんはその時、目を大きく見開き、目が制御不能になり、めまいや吐き気を感じ、さらに脚に耐えがたい痛みを感じた。数時間後、王さんは帰宅時、這って階段を上がった。夫は、彼女の体に多くの痣があり、膝蓋骨が折れているのを見た。7月1日の夕方、王さんは脳出血の症状が現れ、めまいと吐き気を感じた。翌日未明、脳幹出血により死亡した。
呂観茹氏、「脳出血」により死亡
呂観茹さん、男性。2018年11月9日、大慶市讓胡路公安分局の警察に連行された。2019年7月1日、裁判所により不当に7年の懲役刑を言い渡され、4万元の罰金を科された。その後、黒龍江省呼蘭刑務所に連行され迫害を受けた。呂観茹さんは信念を堅持し、「転向」を拒否したため、2019年11月にさらに黒龍江省泰来刑務所に連行され迫害を続けられた。2021年4月4日、呂観茹さんは迫害により脳出血で死亡した。享年69歳。
ジャムス市の楊勝軍氏、拘置所で迫害により死亡
楊勝軍さん、男性、当時61歳。2019年8月2日午前、楊勝軍と母親が自宅で連行され、家宅捜索を受けた。その夜、楊勝軍は拘置所に送られ、9日後の8月11日に死亡した。拘置所の職員は楊勝軍さんの家族に、その日の朝、彼が拘置所で大量に吐血し、ジャムス中心病院に救急搬送されたと告げた。家族は、3万元の医療費を支払うよう強要されたと語っている。
ハルビン市の侯麗鳳さん、迫害により死亡 裁判所が金銭を強要
侯麗鳳さん、女性、当時67歳。2018年6月12日、夫と共に興方派出所の警察に連行された。侯麗鳳さんが資料の出所を明かすことを拒否したため、国家安全保衛の警察による拷問を受け、両腕が紫色に腫れ上がった。その後、ハルビン市第二拘置所に拘禁された。数か月間の精神的・肉体的拷問により、体に深刻な異常が現れ、腹部に激痛があり、下半身から大量の出血があり、脚が腫れ、時には痛みで気を失うこともあったが、誰も気にかけなかった。9月26日、不当に2年の懲役刑を言い渡され、1万元の罰金を科された。ハルビン市女子刑務所に移送された際、身体検査で異常が発見され、子宮がんで治療不可能であることが判明した。2019年3月1日に自宅に戻り、4月28日に冤罪のまま亡くなった。侯麗鳳さんが亡くなった翌日、裁判所は夫に1万元の罰金を要求し、人がいなくても支払わなければならず、支払わなければ拘留すると脅した。
教師の王芳さん、拷問により冤罪のまま死亡
王芳さん、女性。2018年10月3日、資料を配布中に連行された。蘭西県拘置所で、王芳さんは名前を明かすことを拒否したため、警察から罵倒され殴打された。安達看守所に拘禁されている間、1か月以上大きな足かせをかけられた。重い足かせ(約9kg)のため、王芳さんは歩くのに苦労し、小刻みに動くしかできず、腱、太もも、背中、腰に痛みを感じ、お腹の中で何かが下がっていく感覚があった。夜寝る時は、足首の骨が当たって痛く、仰向けにしか寝られなかった。真夜中にしばしば痛みで目が覚めた。トイレに行く時はさらに困難で、足かせを紐で持ち上げて首にかけなければならなかった。
中国共産党による拷問のイメージ図:手錠と足かせ |
2019年5月、王芳さんは不当に2年の懲役刑を言い渡され、同年、黒龍江女子刑務所に監禁された。ここでは様々な拷問を受け、非常に小さな椅子に座らされたり、騎馬の姿勢を強いられたり、平手打ちをされたり、侮辱され、顔や脚をつねられ、蹴られ、法輪功を誹謗する映像を見せられるなどした。2年間の迫害により、王芳さんは身体的・精神的に極度の苦痛を受けた。2020年10月2日、王芳さんは出所して帰宅したが、すでに公職を解雇されており、生活の糧を失っていた。12月31日、王芳さんは冤罪のまま54歳で亡くなった。
2. 山東省党委員会常務委員、済南市党委員会書記在任中(2015.3-2018.3)の犯罪事実
王文涛が済南市に在職していた時期は、地元の法輪功学習者が中国最高検察院と最高裁判所に対し、法輪功迫害の首謀者である江沢民を法的に告発していた時期と重なる。済南市政法委員会、610弁公室の操作のもと、公安警察は法輪功学習者に対して連行や嫌がらせなどの迫害を行った。
陳秀梅さん、女性、当時59歳。2015年6月24日、警察に連行され、家宅捜索を受けた。コンピュータ、プリンター、法輪功の書籍、携帯電話などの私物を奪われた。8か月間の拘禁の後、2016年2月28日に迫害により死亡した。
2015年11月9日、法輪功学習者の孫明強さんが、済南陸軍学院の外で学生に法輪功が迫害されている状況を説明していたところ、同校の警察に暴行を受け、頭部に穴が開くほどの傷を負った。同月に35歳の若さで亡くなり、この事例は、米国務省の「国際宗教自由報告書」に記録された。
明慧資料の不完全な統計によると、2016年1月から8月までの間だけでも、済南市では少なくとも馮国雲など7人が不当に判決を受けるか長期拘禁され、于美など79人が連行され、鞠霞など46人が嫌がらせを受けた。
2016年3月から6月にかけて、山東省政法委員会、「610」の操作と計画のもと、済南市は計画的に、段階的に法輪功学習者の逮捕を行った。不法に拘留された各法輪功学習者は、公印のある4つの文書への署名を要求された。これらの文書から、法輪功学習者の逮捕が事前に計画されコード化されていたことが明らかである。3月22日から6月30日までの間に、済南市で嫌がらせや拘留を受けた法輪功学習者は112人にのぼり、そのうち少なくとも82人が女性だった。72人が拘留による迫害を受けた。
2016年8月、済南市槐荫区の法輪功学習者・李健美さんが不当に9年の懲役刑を言い渡され、法輪功学習者・王斌さんが7年の刑を言い渡された。
明慧ネットの資料の不完全な統計によると、2017年、済南市では10人が判決を受け、11人が不当に裁判にかけられた。
魯守禄さん、男性。2017年5月10日午後、自宅に不法侵入した警察に連行され、衛星受信アンテナ、法輪功の書籍、プリンター、ノートパソコンなどの私物を奪われた。その日の夜10時、魯守禄は章丘区拘置所に拘禁され、19日に不当に逮捕が承認された。2018年1月初め、当時66歳だった魯守禄は不当に4年の懲役刑を言い渡された。1月11日頃、魯守禄は山東省刑務所に連行され、さらなる拘禁と迫害を受けた。