【明慧日本2024年12月8日】(中国=明慧記者)明慧ネットの統計によると2024年11月、少なくとも64人の法輪功学習者(以下、学習者)が中国共産党(以下、中共)の法曹部門により不当な判決を宣告されたことが判明した。判決は16の省、自治区、直轄市に分布しており、うち31人の学習者が3年以上の実刑判決を言い渡された。迫害が最も深刻な地域は順に、遼寧省11人、黒龍江省と広東省各8人、山東省7人、湖北省6人、吉林省と河南省で各5人となっている。
60歳以上の最年長の学習者26人が中共に不当な判決を言い渡され、そのうち、80歳から90歳までが4人、70歳から80歳までが9人、60歳から70歳までが13人、最年長は82歳であった。11月、中共の関係者は学習者に実刑判決を下す過程で、学習者から51万4000元を強要した。うち裁判所が科した罰金は41万4000元で、警官が不当に押収した金額は10万元である。不当な判決を受けた高齢の学習者は、拘禁されていた期間中に年金も差し引かれた。これは、「経済的に断絶させる」という絶滅政策の一環であり、学習者に対する二重の迫害である。
迫害された学習者の中には公務員、教師、医者、経営者、会計士、銀行員、農民などあらゆる社会階層の人々が含まれている。2024年1月から11月までの統計によると、全国で少なくとも710人の学習者が不当な判決を言い渡された。
2024年1~11月、不当判決を宣告された学習者の延べ人数 |
2024年11月、不当判決を宣告された64人の刑期における人数分布 |
注:1~2年(1年あるいは1年以上、2年未満、その他は類推)。また、不当な判決は数カ月または数年前に発生した可能性があり、この情報は2024年に明慧ネットで知り報道されたもの。
2024年11月、不当判決を宣告された学習者の地域別人数 |
主な迫害の事実
1、法輪功の勉強会に参加した曾秀瓊さんら6人が不当判決
2024年11月中旬の情報によると、2カ月前に不当な裁判を受けた広東省梅州市梅県の女性学習者6人が不当な判決を言い渡されたことが分かった。曾秀瓊さん(59)は懲役5年6月と罰金9万元、謝国芬さん(62)は懲役4年6月と罰金7万元、李利珍さん(64)は懲役4年と罰金6万元、張桃鳳さん(47)は懲役2年と罰金3万元、劉梅芬さん(43)と黄淑珍さん(75)はそれぞれ懲役1年、執行猶予1年6カ月と罰金1万5000元を言い渡された。
2024年4月17日午後2時頃、梅県国内安全保衞部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)と程江鎮派出所の警官らが、現地の学習者・曾秀瓊さんの自宅に押し入り、曽秀瓊さんを含む計7人を連行した。警官はまた、曾秀瓊さんの自宅から法輪功の書籍、法輪功創始者の写真などの私有物を押収し、謝国芬さんの自宅から数千元の真相紙幣(法輪功迫害の内容が印刷してある紙幣)を押収した。これらの学習者は、法輪功の主要な著作である『轉法輪』を一緒に読んでいる最中、警官らにより連行された。
2024年9月29日、曾秀瓊さん、謝国芬さん、張桃鳳さん、劉梅芬さん、李利珍さん、黄淑珍さん6人の学習者は、梅県裁判所で不当な裁判を受けた。
2、山西省の康淑梅さんと息子の張嘏さんにそれぞれ不当判決
山西省太原市の学習者・康淑梅さん(62)と張嘏さん(張古)の親子が警官に不当に連行されてから2年が経った。太原市万柏林区裁判所は康淑梅さんに懲役10年、息子の張嘏さんに懲役3年6カ月の実刑判決を下したことが、2024年11月下旬にわかった。2人はすでに控訴した。現在、康淑梅さんは山西省女子刑務所に拘禁され、張嘏さんは山西省晋中刑務所に拘禁されている。
康淑梅さんは法輪功の「真・善・忍」の信念を守り続けたとして、20数年以来、中共から繰り返し迫害を受けている。明慧ネットの情報によると、2001年2月、地元の警官は3台のパトカーを出動して康淑梅さんを連行しようとしたため、康淑梅さんは家を離れざるを得なかった。当時12歳だった息子は家に残され、面倒を見る人がいなかった。2002年10月、康淑梅さんは河西区の警官に連行され、地元の裁判所から懲役8年の実刑判決を言い渡され、山西省女子刑務所に拘禁された。
2022年10月31日、康淑梅さんと息子の張嘏さんが外出中に警官により不当に連行された。母子が借りていた家を捜索され、自家用車、パソコン、プリンターなどの私有物を押収され、借家の鍵を奪われた。康淑梅さんは山西省古交市第四留置場、張嘏さんは山西省太原市迎沢区第三留置場に拘禁された。留置場側は家族が面会したり、服などを送ったりすることを許可しなかった。
万柏林区裁判所は2023年11月3日、母子に対する裁判を行い、その後、康淑梅さんに懲役10年、張嘏さんに懲役3年6カ月の実刑判決を言い渡した。
3、遼寧省葫芦島市の朱継雨さんに懲役7年の不当判決
遼寧省葫芦島市の学習者・朱継雨さん(50代女性)は今年11月12日、葫芦島市連山区裁判所により不当に懲役7年の実刑判決を言い渡された。
今年3月13日午後3時頃、建昌県国保大隊と城郊派出所の警官らが突然、朱さんが借りていた平屋に塀を乗り越えて侵入し、朱さんを連行するとともに家宅捜索を行った。警官の話によると、数日前、城郊派出所に一般人からの通報があり、その人物は乗用車を運転中にバッグを拾い、中には『共産党についての九つの論評』3冊、プレイヤー1台、電子書籍が入った携帯電話1台が入っていたという。この通報者は、これが朱継雨さんの紛失物ではないかと疑っていたという。この報告を受けて、建昌県公安局国保大隊と城郊派出所は共謀し、朱さんを連行し、葫芦島市連山区裁判所に起訴した。
葫芦島市連山区裁判所は、現地の学習者に対する司法迫害を行う指定裁判所であり、多くの不当な判決を下した。最近、不当な判決を言い渡された学習者の中には、呉久芬さんは懲役1年の実刑判決、凌海傑さんは懲役2年の実刑判決、高淑芬さんは懲役1年6カ月の実刑判決と罰金5,000元を言い渡され、6カ月の居住監視となった。また、劉玉波さんは懲役2年3カ月の判決を宣告され、罰金1万元を科された。
(続く)