文/中国の大法弟子 慈心
【明慧日本2024年12月11日】(前文に続く)
三、衆生が真相を待ち望む姿を見る
中共が法輪大法への迫害を始めた後、私は同修たちとともに、法輪功が迫害されている真相を世人に伝え始めました。当初は真相資料がなかったので、自分たちで作り、あちこちに貼り付けたり配布したりしました。その後、神韻公演のDVDや『九評共産党』などのDVDを配布するようになりました。そして、次第に対面で真相を伝えたり、真相USBメモリを配布したり、三退を勧めたりするようになりました。多くの世人が真相を理解し、三退を決意する姿を目にすると、衆生が救われたことに心から喜びを感じました。また、真相を伝える中で人々から理解や支持を得たり、さらには助けを得られると、大きな慰めを感じます。真相を伝え、衆生を救うことが、私にとっては最大の喜びなのです!
私は真相を伝えるのに特定の形式にこだわりません。居住区や市場、農村、公園、バスの中、道を歩いているとき、どこであろうと人に出会えば、チャンスを見つけて真相を伝えます。真相資料や真相USBメモリ、『九評共産党』を配布します。特に、師父の経文『なぜ人類が存在するのか』『なぜ衆生を救い済度するのか』が発表されて以降、それらの経文は私たちを励まし、より多く真相を伝え、真相資料を配布する原動力となりました。毎日どれほど歩き、いくつのバス停を乗り降りしたか分かりません。少々苦しくても疲れても、衆生が真相を理解し救われるのを見ると、言葉にできないほどの幸福感が湧き上がり、心が幸せに満たされます。
ある日、私は市街地の中にある村を通りかかりました。道端で数人が話し込んでいたので、挨拶をして近づき、こう言いました。「大法の師父が私を皆さんの救いのためにここに送ってくださいました。今の世の中は混乱していて、疫病も再び始まっています。このUSBメモリには災難を避け、安全を守る方法、中国本土では見ることのできない真実のニュースが入っています。私は皆さんに良い知らせをお届けに来ました。」すると、それが良いものだと分かり、皆がこぞって欲しがりました。一部の人は最初は受け取るのをためらっていましたが、周りの人に「こんな良いもの、お金を出しても買えないよ」と言われると、喜んで受け取り、何度も「ありがとう! ありがとう!」と感謝してくれました。その場にいた18人全員が受け取りました。ちょうど18個の真相USBメモリを持っていたので、全て配ることができました。
また、人が多い市場には頻繁に出かけます。ある市場で真相を伝えていると、1人の農村の女性が私の方へ近づいてきました。「ずっと待っていました! これまで何度もここに来ましたよ。前にあなたが市場でくれたUSBメモリ、本当に良かったです! 私が見た後、親戚や友人にも見せたら、みんな『素晴らしい』って言っていました。またあなたに会えるのを待っていました。親戚や友人のために、もう少し欲しいんです。」私は「今回のUSBメモリには新しい内容も加わっていますよ」と話すと、彼女はさらに喜びました。そして、1つまた1つと受け取り、最終的に10個以上渡しました。彼女は「こんな素晴らしいもの、私も手伝って配ります。みんなに恩恵を受けてもらいたいです」と言いました。衆生が真相を心から待ち望んでいる姿を目にして、私は感激のあまり涙を流しました。「師父、ありがとうございます! 大法、ありがとうございます!」と心の中で何度も感謝の思いを抱きました。
四、世人が真相を知った後の善行
中共が法輪大法への迫害を始めた初期、多くの人々は中共の欺瞞的な宣伝に騙され、法輪功を理解せず、真相を伝える法輪功学習者を通報したり、迫害に加担したりしました。しかし、25年にわたる大法弟子たちの真相を伝える努力、中共の悪事、特に法輪功学習者の臓器を強制的に摘出する犯罪を明らかする活動により、多くの世人が真相を理解し、中共の邪悪な組織を離脱して、明るい未来を選ぶようになりました。真相を知った人々の中には、法輪功学習者を保護し、真相伝えを助ける人も多くいます。中には、警察官が真相を理解し、迫害に加担しなくなるだけでなく、法輪功学習者を守ることさえあります。そして、真相を知った多くの人々が大法の修煉を始めるケースもあります。
2008年のオリンピック開催期間中、多くの法輪功学習者が中共により連行されました。ある夜、私はある住宅地で真相資料を配布して帰宅する途中、自宅の前で人影を見かけました。不審に思っていると、その人が急に近づいてきて、「〇〇さん、ずっと待っていたんですよ!」と言いました。見ると、それは近所の理髪店の女性店主でした。以前、彼女に真相を伝え、三退を勧め、店には「蔵字石」(字が隠れている石)の拡大した写真を残しました。
彼女は私に、「早くお宅にある真相資料を持ってきてください。公安があなたを探しています。あなたの写真を持って市場で聞き込みをしているんです」と言いました。私は「でも、あなたに迷惑をかけるわけにはいきません」と答えましたが、彼女は「他のことは気にしないで、資料を持ってきて。私が保管します」と強く言いました。彼女の説得に負け、資料をまとめて彼女と一緒に理髪店に持って行きました。それでも「やっぱり迷惑をかけるのは良くない」と言うと、彼女は「何も言わないで。大丈夫だから早く行って。私の夫は国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の警官ですから、ここには来ません」と断言しました。その夜、私は彼女に感謝して立ち去りました。
オリンピック終了後、私は彼女を訪ねて真相資料を取り戻そうとしました。すると彼女は、「あの夜、あなたが去った後、資料を背負ってあちこちに行き、全部配ってしまいました」と言いました。この話を聞いて、私は非常に感動しました。常人である彼女が、リスクを冒して大法弟子がするべきことをやってくれたのです。彼女の選択に心から喜びを感じ、彼女の善行が福報を受けることを確信しました。
また、ある日、私はある住宅地で真相資料を配布していました。停車中の車一台一台に「中国共産党亡」(中国共産党は滅びるという意味)と書かれた蔵字石の写真を挟んでいました。すべて挟み終え、立ち去ろうとした時、大柄な警備員が私を遮り、警備室に連れて行かれました。
警備隊長は私を脅して、「どれくらい配った? 正直に話せ」と言いました。私は、「車の持ち主が『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』を覚えて、出かける時、平安を保ち、災難を避けるようにするために配りました。悪いことは何もしていないし、誰にも害を与えていません、法律を犯していません」と答えました。その後、私は心を落ち着け、真・善・忍の素晴らしさや、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」という心からの九文字(中国語で九文字)を唱えることで平安を得、福報を受けられると説明しました。
私が話している最中、警備隊長が突然険しい顔で私に身分証明書を出すように言いました。私は「持っていません」と答えました。すると彼は怒ったように「すぐに取りに行け。身分証明書を登録すれば済む話だ」と言いました。私はその時、彼が身分証明書を求めているのは、登録した後に私を110番の警察に引き渡すためだろうと思いました。そこで「私に身分証明書を取りに行けと言いますが、私が逃げるのを心配しないのですか?」と聞きました。すると彼は「安心しろ、誰かがついていくから」と言いました。その時、私は特に深く考えず、身分証明書を取りに行くために、タクシーで家に帰りました。
身分証明書を取り、帰る途中、私は「すべては偶然ではなく、必然的に起きたことだ」と考え、堂々と立ち向かい、この機会を利用して警備員に真相を伝えようと決意しました。再び住宅地に戻った時はすでに夕暮れ時でした。警備室に入ると、警備隊長は穏やかな声で「どうしてまた戻ってきたのですか?」と尋ねました。私は答えました。「私は真・善・忍を修煉している者として、約束を破ることはできません。私のことであなたが仕事を失うわけにはいきませんから、戻るべきだと思いました。」実は彼は私に逃げるように促していましたが、私は彼に責任を負わせたくなかったのです。そして、彼を救おうと思いました。
彼は私に「食事はしましたか?」と尋ねました。私は「こんな状況で食事をする気になれません」と答えました。すると彼は「もう帰ってください」と言いました。しかし私は、「帰れません。私が帰ったら、あなたは仕事を失いますが、どうしますか? 外で働くのも簡単ではないです。一家はあなたを頼りにして生活しています。あなたは私のせいで、仲間たちまで仕事を失いかねないと言っていたんですね?」そう言うと、彼はとても感動した様子でした。まさか私が戻ってくるとは思ってもみなかったからです。彼はこう言いました。「あなたが資料を配ったことが通報されました。説明責任を求められるのは仕方ないです。でも大丈夫です。あなたを解放したことで、俺がここを辞める羽目になったとしても、仲間たちを連れて新しい仕事を探せばいいだけの話です。だからもう行ってください!」私が警備室を出て少し歩いたところで、警備隊長が「ちょっと待て」と呼び止めました。彼は私を追いかけ、押収した真相資料の包みを私に差し出しながら言いました。「これ、自分でちゃんと守ってください。行ってください!」その資料を受け取った瞬間、私は突然涙があふれ出しました。師父の限りない慈悲、そして一つの命が救われたことに胸を打たれたのです。そのとき、私は善の力を実感しました。善には計り知れない力があります。それは師父の衆生に対する慈悲そのものなのです!
28年間の修煉の道を振り返ると、多くの魔難を乗り越え、数え切れないほどの苦をなめてきました。しかし、私は自分がこの世で最も幸せな人間だと感じています。人生の真理を理解し、真・善・忍に従って生きることの喜びを味わい、大法弟子であることに誇りを抱いています。
私が恥じているのは、自分の行いが大法の要求にはまだ遠く及ばず、多くの執着心を放下できていないことです。限られた最後の時間を大切にし、大法弟子としての三つのことをしっかり行いたいと思います。法をよく学び、内に向けて自分を探し、しっかりと修めること、そして、多くの人に真相を伝え、できるだけ多くの人を救い、先史の誓約を果たし、師父の救いの恩に報いたいと思います!
(完了)