二度の冤罪判決で計18年 山東省の王忠実さんは刑務所で迫害され死亡
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 【明慧日本2024年12月27日】山東省淄博市の法輪功学習者・王忠実さんは再び不当に懲役8年の判決を受け、2021年11月に山東省刑務所第11区に拘禁された。王さんは法輪功を学び、「転向」を拒否し続けた結果、今年7月22日に迫害されて死亡した。享年71歳。

 王忠実さんは男性、山東省淄博市博山区出身、山東省淄博市中鋁公司セメント分工場の退職労働者であった。王さんは法輪功の素晴らしさを実感し、「真・善・忍」に従って善良な人間、さらにより良い人間になろうと努めた。

 10年の懲役刑を受けた後、再び8年の不当判決を受ける

 王さんは2009年5月15日に連行され、その後、不当に懲役10年の判決を受けた。2010年1月には山東省刑務所第11区に拘禁され、長期間にわたる「厳管」(厳しい管理)迫害と残酷な拷問を受けた。2019年5月16日、王さんは出所して自宅に戻った。

 出所後、王さんは元勤務先である淄博市中鋁会社セメント分工場に退職金について問い合わせたが、各部署でたらい回しにされ、「彼は死亡した」として処理されており、保険金も一切支払われていないことが判明した。このため、退職金を受け取ることができず、さらに30万元(約600万円)を再度支払うよう要求された。出所からわずか1年余り経った2020年11月11日、王さんは再び連行され、不当に懲役8年の判決を受け、罰金4万元(約80万円)を強要された。2021年11月には再び山東省刑務所第11区に拘禁され、迫害を受け続けた。

 さらに3年間の監禁を経て、王忠実さんは迫害により死亡

 王さんは山東省刑務所に拘禁された直後、第11区6階の「高度警戒区域」に収容された。この場所は法輪功学習者への迫害が最も激しい区域である。かつて、この区域の各監房はすべて独房で、部屋の面積は十数平方メートル、窓は非常に小さく、壁は柔らかい素材で覆われていた。部屋には昼夜問わず6つの明るい照明が点灯し、トイレと食器が向かい合う状態だった。

 収監直後、刑務官らは王さんに廊下で寝るよう強制し、床には木の板が一枚敷かれるだけであった。11月の済南は夜になると非常に寒く、王さんの血圧は200を超える危険な状態だった。十数日後、王さんは刑務官により監房に移されたが、毎日、大法を中傷する映像を無理やり見せられ、夜には2時間の「目を開けたままの当番」をさせられた。また、自由に動いたり部屋の外に出たりすることは禁止された。王さんはこれまでほぼ10年間にわたり監禁の迫害を受け続けており、身体は深刻に損なわれ、しゃがんで排尿するのが精一杯の状態だった。

 2022年元旦の午前、新たに就任した監区長である刑務官の梁敬達は、全監区の受刑者に対し、血の旗に向かって手を挙げ宣誓し、罪を認め、悔い改め、真面目に改造するよう命じた。王さんを含む8名の法輪功学習者は、「真・善・忍」を堅持し、善良な人間になることを目指したために冤罪で判決を受けた人々である。彼らは宣誓を拒否したため、長時間「小さな椅子に座る」という迫害を強制された。

 「小さな椅子に座る」とは、現代医学で「ゆでガエル式の拷問」とも呼ばれるものである。医学的には、連続して8時間以上座り続けると心因性の突然死、高血圧、泌尿器系の障害などのリスクが高まることが判明している。法輪功学習者たちは、毎日十数時間座らされ、それが長年にわたって続けられた。これは非常に苦痛を伴い、心身に大きなダメージを与えた。「小さな椅子に座る」拷問を強いられている間、王さんを含む法輪功学習者はトイレに行く回数を制限され、体を動かすことも許されなかった。さらに、彼らは毎晩他の受刑者より1時間多く座らされ、この状況は排尿のためにしゃがむ必要があった王さんにとって、さらなる苦痛となった。

 2022年5月8日、王さんを含む5名の法輪功学習者が第11区の5階に移され、そこで拷問を受けた。さらに毎日4階へ連れて行かれ、大法を中傷する映像を見せられるという拷問を受け続けた。その間、刑務官の梁敬達はワクチン接種を拒否した法輪功学習者を病院へ連行し、無理やり接種を強制した。体が弱く、血圧が200を超えていた王さんは、殺人犯の孫友達らに担架へ縛り付けられ、病院へ運ばれた。その際、王さんのベルトが引き裂かれるほど乱暴に扱われた。また、殺人犯の王志勇は王忠実さんを罵り、大法の師父に対しても侮辱的な言葉を吐いた。2022年7月8日、王さんは再び6階の「高度警戒区域」に移され、法輪功学習者の王春景さん、杜兆財さん、ヒョウ尚偉さんと共に拘禁された。この区域の組長は殺人犯の鹿国宝であった。王さんたちは引き続き「小さな椅子に座る」ことを強制され、毎日大法を中傷する映像を見せられた。この期間中、王さんの血圧は最高で240/120に達した。

 3カ月後、王さんは監視役の張豊が管理する組に移され、大法弟子の馮尚偉さん、劉乃倫さんと共に収監されたが、迫害の状況は変わらなかった。

 2022年11月末、中国全土で感染症が急激に拡大すると、王さんは再び5階に移された。8人が1つの狭い部屋に閉じ込められ、感染防止を名目に動くことを終日禁止されていた。時には食べ物もなく、環境は極めて劣悪だった。

 2023年2月に感染症が収束すると、王忠実さんは再び6階の「高度警戒区域」に移され、大法弟子の杜兆財さん、王亮さん、馮尚偉さんと共に監禁された。この状況は2023年6月まで続いた。

 この4カ月間、王忠実さんたちは極めて過酷な迫害を受け、朝から夜9時半まで「小さな椅子」に座らされ続け、昼休みも許されなかった。さらに、夜は2時間「目を開けたままの当番」を課され、1日に床で横になる時間は合計6時間に制限され、それも2回に分けて取らされるという状況だった。王さんたちの心身は深刻に損なわれた。その後、王忠実さんは夜間の「目を開けたままの当番」を免除されたが、排尿の頻度が徐々に増え、1回にかかる時間が長くなり、小便が極めて困難な状態になった。

 長年にわたる「小さな椅子に座る」強制が原因で、王さんの泌尿器系は深刻に損傷を受け、今年6月には血尿の症状が現れた。

 今年6月13日の午前、警察官の時強らが王忠実さんを刑務所外にある「警官病院」へ連れて行った。この病院は重病の受刑者を治療する施設とされているが、実際には環境が劣悪で、迫害がさらに秘密裏に行われており、毎年多くの人が命を落としている場所である。王さんはこの病院に40日間収容され、今年7月22日の午後3時、迫害により死亡した。

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2024/12/3/485705.html
 
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