【明慧日本2025年5月7日】清明節(日本のお盆にあたる)にはお墓参りしたくても墓もなく、命日に冥福のお祈りをしたくても場所もない。河北省保定市で心身を鍛える気功「法輪功」を学んでいた韓俊徳さんが、河北省刑務所管理局冀東分局(唐山市)第5刑務所で迫害され死亡してから3年になるが、まだ葬式を行なっておらず、遺体は唐山市曹妃甸区の葬儀場に冷凍保存されたままである。韓俊徳さんは河北省保定市の出身で、2022年4月14日に第5刑務所で迫害を受け、77歳で死亡した。
韓俊徳さん |
韓さんの遺族は、韓さんが第5刑務所で虐待を受け、不自然な死に至ったと考え、法律に基づいて調査し、真実を突き止め、責任者の違法・犯罪行為の責任を追及すると表明した。
2024年5月、第5刑務所に新しい所長が就任した。その所長は非常に積極的で、遺族と次々に話し合い、遺体を一刻も早く火葬しようとしたが、「火葬を拒否すれば、かかった費用は遺族が負担しなければならない」と主張し、遺族に火葬を強要するだけで賠償などの話はなく、遺族は同意しなかった。そのため、刑務所側は全面的な嫌がらせをし始めた。彼らは韓さんの長女の夫に会ったり、次女の会社に行って次女に圧力をかけたりした。次女の夫にも会って、「同意しなければ、おまえの昇進に影響を与えるうえ、娘の進学にも影響を与える」などと脅迫した。次女の夫は怖くなって帰宅し、次女に「離婚しよう。子供の将来に悪い影響を与えることはしたくない」と話した。韓さんの妻が次女の家に住んでいたが、警官らの話を聞いて、次女も子供のことを心配し、母親を実家に帰らせた。80歳近い母親は1人暮らしとなった。
韓さんの妻は「刑務所は私の夫を迫害して死なせた。今は私の家族全員を迫害している。私は省政府に行って訴える。だめなら、北京に行って訴えたい」と話した。
韓さんは1997年に法輪功を学び始め、病気が治り、健康を取り戻した。20数年間一度も薬を飲んでいなかった。 過去には、胃の5分の4を切除する手術を受けた。そのような病気が、これほど早く、そして良好に回復したのだから、奇跡的と言えるだろう。 心身ともに多大な恩恵を受けたことで、韓さんは法輪功への感謝の気持ちでいっぱいで、法輪功の素晴らしさを人々に伝えていた。
中国共産党(以下、中共)による法輪功への迫害が始まってからも、韓さんは信念を堅持し、修煉をし続け、優しい心で当局の嘘に騙された人々に真実を伝え続けた。それにより、韓さんは拘束や労働教養処分、嫌がらせ、監視などの迫害を受けた。迫害を避けるため、韓さんは放浪生活を余儀なくされた。
2019年8月30日午前、保定市蓮池区の南大園派出所と焦庄派出所の警官により、保定市の法輪功学習者・韓さん、孫立英さん、李艶秋さんの3人は借屋から連行された。警官は、工芸のひょうたんを作る彫刻機を含む所持品を押収した。その際、74歳の韓さんは気を失い、保定第二病院に運ばれ、医師は即刻入院するよう勧めた。警官は韓さんの次女を病院に呼び、検査費用として3,000元近くを支払わせた。娘は父親の解放を要求したが、蓮池区公安局は韓さんが生命の危機に瀕しているにもかかわらず解放を拒否しただけでなく、保定拘置所が受け入れを拒否すると、裏口を使って、違法に韓さんを保定拘置所に送り込み、拘禁した。
2020年2月に第1回の裁判のとき、車椅子に乗って、真っ直ぐに座れず、頭が上げられない状態の韓さんが出廷させられた。家族が問い合わせたところ、韓さんはもはや自分の身の回りのことができない状態であることが分かった。裁判の中で検察は、韓さんら3人が作った「真・善・忍」という文字が刻まれた美しいひょうたんの数を根拠に、「法律の実施を破壊した」という罪を被せた。
韓さんは高陽県裁判所から懲役8年6カ月と、罰金1万元の判決を言い渡され、李さんと孫さんは懲役8年と罰金8,000元の判決を宣告され、3人は控訴した。2020年5月、保定中級裁判所は原判決を維持した。同年6月、河北省刑務所管理局冀東分局は、韓さんの身体状態を無視し、衰弱した高齢の韓さんを刑務所に入れた。
服役後、家族は刑務所と交渉し、早期に医療仮釈放を認めるよう求めた。しかし、保定市司法局が「手続きが不完全で、仮釈放を認めない」と言ったため、刑務所は1年以上経ってようやく仮釈放を認めた。
韓さんは刑務所にいる間、面会することもビデオ通話することも許されておらず、この2年間で家族と電話したのは3回で、いずれも娘が知り合いに頼んでできたことだった。刑務所側は韓さんの家族へ手紙を送ることを妨害し、訴状を転送することを拒否し、不服申し立ての権利を奪い、韓さんの健康状態を考慮せず、責任を回避し、最終的に医療仮釈放が認められなかった。
家族は刑務所側に1万元の治療費を支払うことを強要されたが、領収書をもらえなかった。韓さんが危篤状態になって1カ月あまり、家族の見舞いも許されなかった。韓さんが亡くなって、刑務所側は家族に「家族の同意がなくても火葬できる」と脅迫し、韓さんが「転向」しなかったという口実で、解剖報告書を家族に開示せず、韓さんの医療記録、刑務所のビデオ、その他韓さんの死に関連するすべての情報と証拠を家族に見せることを拒否した。
その後、家族は法律と行政法規を利用して権利を守ろうとしたが、関連部門は互いにかばい合い、電話にも出ないため、権利の保護が非常に困難であった。
法輪功は、様々な病気を患っていた患者を、道徳が高く、健康で、家族や社会に利益をもたらす善良な人に変えたが、中共はそのような善良な人を刑務所に入れ、拷問して死なせた。
多くの法輪功学習者は、病気治療と健康保持のさまざまな奇跡を体験している。1998年9月、全国人民代表大会(全人代)委員長の喬石氏が中心となって、全人代の古参幹部と専門家数人が広東省の法輪功学習者12,553人をサンプル調査し、詳細なデータと情報を入手し、数ページの調査報告書を作成した。その結果、法輪功の病気を治し、健康を改善する全体的な有効率は97.9%であった。報告書の結論は、「法輪功は国家と人民にとって、『百利あって一害なし』 」である。
法輪功は中共によって26年間も残酷な迫害を受けているが、現在までに香港や台湾を含む150以上の国と地域に広まり、法輪功と法輪功創始者は6,000以上の賞を受賞し、世界各国の人々から歓迎されている。