文／河北省の大法弟子
【明慧日本2020年10月12日】最近、学法を通じて、また同修との交流や修煉の中で起きたいくつかの出来事を通じて、「正しい法理で修煉する」ということについて、新たな認識がありました。私は「自分が今まで正しい法理で修めることができず、内に向けて探すことができず、外に向けて探して自分自身を修めず、安逸心を生じさせて円満成就と法を正す終わりの時間に執着する」状態になっていた原因を見つけました。それは「苦難に対抗する」という常人の観念ですが、今まで気づくことが出来ませんでした。私はいつも、自分を楽にさせようとしていました。この後天的に形成された観念を自分のものだと考えており、この観念に左右されて修煉してきましたが、この観念の存在に全然気づかなかったのです。
私が法輪大法を学び始めた時のことですが、当時は法輪大法への迫害がまだ始まっていませんでした。私たちの学法グループにはある女性の同修がいて、他の同修の皆に業力を滅する症状が現れたり、家庭でトラブルが現れたりして、心性を向上する機会が出てきましたが、自分だけが業力を滅する症状もなければ、家庭内にもトラブルがなかったので、とても不安に思っていたのを覚えています。彼女はこれらの問題が現れないと、どうやって修めるのかと焦っていました。数日後、彼女は学法グループに来て嬉しそうに、「家族内のトラブルがあったが、心性を守ることが出来ました」と皆に話しました。同修たちも彼女の心性の向上が出来たことを喜びました。当時、私たち学法グループの同修が誰かに病業の状態が現れたり、家庭内のトラブルがあったりするのを知ると、その同修のために喜んでいました。皆がこのような心理状態になっていました。
その時、私たちの学法グループは夜の学法をする前に静功を煉功することにしていました。ある日、私たちは煉功の音楽に合わせて静功をしていると、私の妻が突然やって来て、買ってきたばかりのソースをいきなり私に投げつけました。そして、ソースの袋が破れてしまい、部屋中にソースの匂いが充満しましたが、私は「心性を向上する機会がきた」とわかっており、心が動じませんでした。もちろん、恨みもありませんでした。このような例がほかにもたくさんありました。
今思えば、当時、私たちは皆が修煉に対して同じ態度でした。つまり、正しい法理で修煉に臨む姿勢を持っていました。当時、私たちは正しい法理という明確な概念がなかっただけです。しかし、法輪大法への迫害が始まってから、特にここ数年、私は修煉に対する態度が当時とはほぼ逆転してしまいました。そして体調の悪い時には、早く過ぎ去ってほしいと思っていました。トラブルがあったら、嬉しいどころか自分の心のバランスを保つために、相手の欠点を探したりしていました。それでも修煉している状態だと思っていた私は、実はすでに修煉の状態ではなくなっていましたが、それに気づかなかったのです。最近になって、ある出来事があって、やっと私は目が覚めました。
ある同修に突然、病業の関が現れました。そこで私は同修の家へ行き、同修と一緒に学法や発正念をして、法理に基づいて交流をしました。そして師父のご慈悲と加持の下で、同修は病業の関を乗り越えました。その過程で、私は、これは師父が私たちに向上させる機会を与えられたのだと考え、自分の修煉の不足を見つけるために内に向けて探しました。私たちは法理に基づいて認識を向上させるため、法理に基づいて切磋琢磨しました。しばらくして、同修の不正な状態が正されました。その数日間、自分が法の中で速やかに向上し、まるで、あるシステムの中に身を溶け込ませて上へ運んでくれているように感じました。師父は「良いことにあっても、悪いことに遭っても、大法さえ修めていれば、全ては良いことです。これは揺るぎのないことです」［1］と明示してくださいました。私は師父のこの説法を深く認識することが出来ました。大法の中で修める玄妙さを感じ、内に向けて探し、自分を修めることが最も喜ばしいことだと感じました。
同修の家から帰って来てから、私は反省をしました。「以前はなぜ、いつも外に向けて探し、内に向けて探すことが出来なかったのか？ どんな要素が私をそうさせたのか」と考え、師父の説法を思い出しました。師父が「なぜならば、人類社会はほかでもなく、苦難と利益と享楽が共存している世界であり、いくらお金があっても、どの社会階層においても、人生には多くの苦難があるからです。苦しみによって人間は意識的または無意識のうちに苦難に対抗してしまい、その目的は幸せな暮らしを手に入れるためです。したがって、幸せを求める中で、人間はいかに傷つくことなく、いかに良い生活を送り、いかに社会で出世し、功なり名を遂げ、いかにより多くのものを手にし、いかに強者になるかなどのために経験を積んできました。これらの経験を持つと同時に、人生の観念は形成され、観念はまた経験が実践されていく中で強化されてしまいます」［2］とおっしゃいました。
再度、師父のこの説法をじっくりと読むと、自分の問題が何だったのかが分かりました。なぜ、病業の虚像が現れたら身も心も辛く感じ、早く過ぎ去ってほしいと考えたのでしょうか？ 「病業の苦痛が自分にダメージを与え、不快で悪いこと」だと思ったからです。トラブルに遭ったときに、なぜ内に向けて探さず外へ向けて探し、あるいは他人のせいにしたのでしょうか？ 「自分の心に影響して、自分の心に不快感を与えたくない、他の人に自分の心を刺激されたくない、外に向けて探して他の人のせいにし、自分の心の痛みを和らげたい」と思ったからです。常人としては、自分の不足を探すことは自分が長い間、常人の中で形成した頑固な観念と闘うことであり、それは本当に苦しいことです。ですから、内に向けて探したくなく、それは自分の気分を悪くさせ、不快な思いになるからです。しかし、やむを得ない時には、自分探しをしなければならないときもありますが、それは浅くて適当に内に向けて探し、深く掘らずにやっていたのです。とにかく、肉体的な苦しみであれ、精神的な苦しみであれ、苦を嘗めたくなくて楽に過ごしたかったのです。
ずっとそうしてきた私は、このような考え方とやり方を本当の自分だと思っており、「苦難に対抗する」、または、楽になりたいという観念が後天的に常人の中で形成したものである、と認識していませんでした。ずっと私はこの観念に支配されながら、いわゆる「修煉」と「三つのこと」をやってきました。今振り返ってみると、自分の修煉の道でよくつまずいたのは、皆この観念が裏の作用で働いていたと分かりました。私は法を実証していた当初、なぜ生死を完全に放下できなかったのか、なぜ一切を手放して大法を守る大法弟子になれなかったのか、なぜ行ったことの最後にいつも問題が出現してしまったのか、などの多くの原因は、この観念が一役買っていたからです。これらは今日まで、ずっと隠されていました。
この観念の作用で私は徐々に安逸心を生じ、学法の時にもますっぐに座れず、何かに寄りかかって楽にしていました。煉功も毎日できず、疲れた日には休んだりしました。「三つのこと」にも全力を出せず、ゆとりがあればやる、という範囲でやっていました。
また、円満成就に執着するのも、法を正す終わりの時間に執着するのも、この観念が作用していたのです。この観念のせいで、修煉は辛いものだと感じ、特に中国本土で随時に迫害をされる危険な目に直面し、心理的な圧力が大きかったのです。「一旦、迫害を受けると、心身ともに巨大な苦痛を負い、とても苦しい思いをしなければならない」と、迫害を恐れる執着心の裏にもこの観念があるのです。もし、修煉がとても楽しいことだ、衆生を救うことがとても緊迫していることだと分かっていれば、法を正す終息時間に対する執着しないだろうし、本当にそのような執着をしないのです！ このような観念で、私に修煉と衆生を救うことに対して誤った認識を与え、私は正しい法理で自分を修めることができず、本当に大法の中で修煉できなくなったのです。すなわち、私は修煉の玄妙さと衆生を救い済度することの偉大さを感じ取れなかったのです。
いかにしてこの観念を取り除くのでしょうか？ 師父の法に従うしかありません。師父が「実は、人類社会の理は宇宙の中で逆になっています。人間が難に遭い、苦しみを味わうのは業を返し、幸せな未来を得られるようにするためです。修煉者の場合、正しい理にしたがって修煉すべきです。苦を嘗め難に遭うことは業力を取り除き、罪を除去し、人体を浄化し、思想境地と次元を高める絶好の機会であり、大変良いことです。これは正しい法理です」 [2] とおっしゃいました。もしも、私たちが師父のこの説法を正しく悟れば、あれらの観念を取り除くことができ、本当に正しい法理に従って大法の中で楽しく修煉することができ、大法の玄妙さと神聖さを感じ取ることができ、師父の浩大な佛恩を感じ取ることができるのです！ しかし、この観念を取り除くことが出来なければ、大法の中で修煉していると言えるでしょうか？
この後天的な観念を取り除いたら、私たちは本当に「良いことにあっても、悪いことに遭っても、大法さえ修めていれば、全ては良いことです」 [1] という法理を理解できるのです。それで私たちは修煉の中で一切のことに対して、特に現在、中国共産党が大法弟子を迫害する活動について、楽観的な態度になれると思います。
師父の説法を学んで、「私たちは修煉の道で出会った一切のこと、旧勢力の按排にしても、他の生命の按排にしても、もし、師父がこれらのことを出現させないようにと思われれば、絶対に現れないのです。旧勢力の多くの按排が私たち修煉者の修煉に利用する価値がないことは皆発生しないのです。それらは皆、師父が阻止してくださった」と私は認識しています。また、私は今の次元で、師父はこれらを現わすことを許されたのは、「それらの逆手を取って」 [3] ということです。これらの按排を利用して、大法弟子に自らの執着を認識させ、法の中でこれを取り除き、法理に基づいて向上させると同時に、衆生を救う使命を果たさせ、これらの按排を否定して威徳を樹立させるためなのです。ですから、魔難が来た時に、私たちは正しい法理で対処しなければ、旧勢力の思惟に左右され、多くのマイナスの結果をもたらすことになります。これらの良くない結果は、私たち自らが招いたことだと思います。
以上、個人の認識ですが、大法に符合していなければ、同修の慈悲なる指摘をお願いします！
注：
[1]李洪志師父の経文：『二〇〇五年サンフランシスコ法会での説法』
[2]李洪志師父の著作：『精進要旨』「最後になればなるほど、精進すべき」
[3]李洪志師父の経文：『二〇〇三年元宵節での説法』
