文/黒龍江省の大法弟子
【明慧日本2020年11月30日】中国の小中学校には給食制度がなく、生徒は午前の授業が終わったら、家に帰って昼食を摂るのが普通です。保護者が子供に昼食を作れない家庭もありますが、そのようなニーズに応えて、子供たちに昼食と昼寝をする場所を提供する民営施設が多く現れ、私も自宅でそのような施設を開設しました。さらに、我が家は寮生も預かっています。寮生は平日、我が家で三食の食事と宿泊をして、週末だけ保護者の元に帰ります。我が家の家族全員は法輪大法を修煉しています。子供たちが我が家に来るのは縁によるもので、法輪大法を知るために来たのだと思い、子供たちに『轉法輪』、『洪吟』及び李洪志師父の経文を読むことを毎日の日課にしています。
新型コロナウイルスが流行してから、学生に昼食サービスを提供する施設の多くが閉鎖したのですが、我が家の施設はかえって疫病の流行前より生徒数が多くなり、一番多い時には16人の子供がおり、そのうち9人が宿泊する寮生です。
疫病の流行のため、子供たちは外で遊ぶことができなくなり、その時間を掴んで子供たちに大量に学法をさせます。朝起きたら、子供たちと一緒に『洪吟』を暗唱し、朝食後、経文を読みます。午前中、子供たちは学校のネット授業を受け、午後は宿題をやります。夜、皆で一緒に『轉法輪』を読んで、21時20分から煉功し、その後就寝します。子供たちは睡眠時間が少ないために眠くなったりすることもなく、かえって元気いっぱいです。
2週間に1回、心性の交流を行ないます。子供たちは内に向けて探すことを覚え、歓喜心、闘争心、顕示心、嫉妬心、恨む心などを見つけました。ある1年生の男の子は学法してまだ1カ月しか経っていないのですが、ある日の交流で自分が学校でよく同級生をいじめていたことは間違っていた、徳を多く失った、今は徳の大切さを知るようになったと話しました。海一という男の子は14歳で、両親とも修煉していません。我が家に来る前、海一くんは携帯ゲームに夢中になり、成績がぐんと下がりました。我が家に来て3週間ほど学法と煉功をしてから、海一くんは落ち着いて宿題を完成することができるようになって、ゲームも止めました。
次はキキちゃんの話を中心に述べます。
キキちゃんの到来
2019年9月、長年、連絡をとっていない同級生が突然私に電話をかけ、泣きながら娘の病気のことを訴え、娘を私の施設に入れたいと言いました。その娘の名前はキキちゃんと言って、22歳だそうです。
我が家の施設の募集対象は小中学生なので、とっさに彼女の話を聞いて少し躊躇しましたが、これは師父の按排かもしれないと思って、同級生に「では、娘さんを連れて来てください」と答えました。2019年9月30日の夜、同級生とキキちゃんは500キロも離れたところからやって来ました。キキちゃんの身長は154センチですが、体重は100キロ以上あり、若者の面影はなく、外見は中年女性のようです。83歳の私の母は2人に「あなた達、どっちが母で、どっちが娘でしょうか」と聞くので、同級生の顔は赤くなりました。それで、キキちゃんの事情を説明しました。
キキちゃんの遭遇
キキちゃんが2歳のころ、幼稚園でテーブルが転倒してキキちゃんが下敷きになったことがあります。事件の詳細を幼稚園の先生が説明しないので、両親も知る余地がありませんでした。7歳になってもキキちゃんはまだ算数ができず、勉強についていけません。
中学の時、キキちゃんは頻繁に痰を吐いて、怒りっぽく、よく狂躁状態になり、病院で自閉症、チック症、強迫症、精神病、言語感情障害、躁鬱症などと診断されました。処方された薬にホルモン剤が含まれているため、とうとうキキちゃんの体重は90キロにもなって、1回の食事に牛肉1.5キロ、焼きソーセージ1皿を食べ、多くの飲料も飲みます。異常な食事以外、キキちゃんはまたよく癇癪を起こし、人を殴ったり罵ったりします。入院する時によく暴れるため、看護師はキキちゃんをベッドに縛り付けて注射を打って薬を飲ませました。しばらくして、両親が見舞いに行くと、キキちゃんは静かになっていたようですが、目つきがぼうっとして記憶力も薄れていたようでした。
両親はキキちゃんを上海の有名な病院に連れて行き、脳の両側の神経の切断手術を受けさせました。手術後、キキちゃんの記憶力は完全に消え、食べることしか分からず、誰かが止めないと、キキちゃんは吐き出すまで食べ続けます。体重も100キロ以上に増えて、以前よりも狂って、焦り、心臓にも異常が出ました。あれ以来、5年間も薬を飲み続けて、効果は見えませんが、生涯飲み続けていく必要があると病院に言われました。今、キキちゃんは頻繁に暴れて、物を投げたり人を殴ったりして、家にじっといられないため、父親は仕方なく毎日キキちゃんを車に載せてドライブをしなければなりません。同級生の夫婦は睡眠薬を用意して、何回も3人で一緒に心中しようとしましたが、毎回、実行する勇気がありませんでした。
キキちゃんを引き取る
泣きながら、同級生は5時間もかけて上記のことを話してくれました。5時間の中で、キキちゃんは各部屋に入って食べ物を探し、あれを食べ、これを食べ、私に「いつ焼肉を作ってくれますか、いつザクロを買ってくれますか、いつ温泉に連れていってくれますか」と聞きます。一晩中、同じフレーズでなんと50回も繰り返し聞いてきました。
同級生によると、キキちゃんの知能は2歳の子供にも及ばず、頭の中は食べることと遊ぶことでいっぱいで、ほかのことは何も分かりません。22歳になったのに何もできず、歯を磨いて顔を洗うだけでも、洗面台と床を水びたしにしてしまいます。私は、キキちゃんを救えるのは大法だけだと思い、同級生に「あなたたち夫婦はともに医者であり、長年、各地の有名な病院に行って色々治療したのに、全然効果がありませんでした。娘さんの病気を治す方法は一つしかありません」と言って、法輪功の病気治療と健康保持の原理を説明し、真・善・忍の法理と迫害されている真相も説明し、自分と息子、母の修煉後の奇跡的な変化も話しました。「こんなに素敵な功法が、一銭もかかりません。試してみませんか」と聞くと、同級生は「ほんの少しの可能性でも、やってみたいです」と答えました。
翌朝、私と、キキちゃんとその母、我が家に来た同修たちは『轉法輪』を学び始めました。キキちゃんは大法と深い縁があり、今まで5分も座って居られなかった彼女は、初日に奇跡的に1時間以上座って学法を続けました。学法の途中、キキちゃんの母は「あら、キキちゃん、薬を飲む時間ですよ」と言いました。私は微笑んで、「もうこれ以上娘さんの体に薬を入れないようにしましょう。学法さえすれば、師父はきっと娘さんの面倒を見てくださいます」と説明しました。そう言うと、キキちゃんの母も薬を飲ませることを止めました。キキちゃんの母は我が家に十数日泊まって、キキちゃんに悪化する傾向がないことを確認してから故郷に帰りました。
根気よく続ける
キキちゃんの面倒を見ることは、言うのは易しいのですが、実際に行なうと難しいところがたくさんあります。キキちゃんは何も分からないので、すべてのことを一から教えなければなりません。悪い癖は一つ一つ直す必要があり、どれを直すにも1カ月以上かかります。話すのも何かをするのも非常に遅くて、例えば歯を磨く時、どの場所を磨いても50回数え、1回歯を磨くのに50分かかります。しかも毎回歯磨き粉を服や、洗面器、鏡、床につけてしまいます。キキちゃんが足と靴下を洗う時、床はいつもせっけんと水でいっぱいになります。
朝食を食べた途端、キキちゃんは昼食は何を食べるのかを聞き、午前中暇さえあれば、お昼に何を食べるかを何度も何度も聞きます。昼食を食べたら今度は夕食の話をするようになって、またいろいろな果物を注文します。
ある晩、0時の発正念をしてから、キキちゃんはパジャマに着替え、着替えた服をタンスの中に入れるようにとキキちゃんに言ってから私は寝ました。深夜2時に目が覚めたら、なんとキキちゃんはまだタンスに服を入れる仕草をしていました。こういうことはよくあります。
我が家に来たばかりの頃、人を殴りたい、人を殺したいという幻覚がありました。私は1日中キキちゃんを見張って、家の包丁やはさみなどを全部隠しました。あの頃は本当に毎日びくびくしていました。あまりにも面倒でキキちゃんを実家に返そうかと思いましたが、送り返したらキキちゃんは駄目になります。その時、面倒くさがり、苦労をしたくないのは利己心ではないかと思いました。師父は弟子たちを救うために苦を嘗め尽くされたのですが、今の私は、ただこの娘に学法と煉功を教えるだけでも、まだできないのですか。泣きながら師父の写真に向かって「師父、私は必ず私心を取り除き、我が家に来たすべての子供を修煉の道に導きます」と言いました。
キキちゃんを修煉に導くには時間がかかり、焦ってはいけない、急げばかえってキキちゃんの状態が悪化すると私は冷静に思いました。それから、学法と煉功の面でキキちゃんをしっかり指導し始めました。
師父はキキちゃんの体を浄化してくださいました。心臓、頭、胃、体中の骨が痛くなり、吐き気がして、幻覚も現れ、上記の各種の状態は複数回現れました。頭が浄化される時、キキちゃんは一日中あくびをして、長時間眠り、その状態が1週間続いた後に消えました。それから、キキちゃんの体からとても臭い薬の匂いが出始め、約20日でその現象が無くなりました。キキちゃんは私に、「どうしてこんなに辛いのですか」と聞き、「師父があなたの体を浄化してくださっているので、心配する必要はありません。師父はあなたの病気の根本原因を取り除いてくださいましたが、根こそぎ取り除くわけにはいかず、あなた自身はまた少し苦しみに耐える必要があります」と説明すると、キキちゃんは師父の写真に向かって「ありがとうございます」と言いました。
キキちゃんに起きた奇跡
2020年1月、中国の新年の前、キキちゃんは我が家に来て3カ月経ちました。両親と一緒に旧正月を迎えるため、いつ実家に帰りたいかキキちゃんに聞いた時、意外にもキキちゃんは「お父さんとお母さんに会いたいですが、ここを離れたくありません。ここの環境は私の健康に良いからです。おばちゃんは実の母よりも私を愛してくれています。これから、あなたを『お母さん』と呼んでいいですか?」と言い、「私はあなたを叱ったりしていますよ」と言うと、キキちゃんは「それは私のためです。私の悪いところを直しているためだと私は分かっています。ここに来てから私は一度もかんしゃくを起こしたことがなく、毎日楽しいです。実家に帰りたくないので、ずっとここにいたい」と言いました。
同級生夫婦に心配をさせないため、大晦日に私はキキちゃんを実家に連れて帰りました。キキちゃんの変化を見た父親は「ほかのことを置いても、体重が落ちたことだけでも奇跡といえますね」と感慨深く言いました。以前、両親はいろいろな方法を使ってキキちゃんの体重を減らそうとしても、成功しませんでした。胃の一部を切除する手術まで考えたそうですが、キキちゃんの食欲があまりにも強いため、手術をするのは危険だと病院に言われました。そのため、ここ数年でキキちゃんの体重は増える一方でした。今、特に食事制限などをしていませんが、体重が急激に減りました。このことだけでも奇跡といえます。
家族はキキちゃんの体と性格の大きな変化を見て、みんな法輪大法を信じて「三退」をしました。キキちゃんの祖母は私の手を握って「何とお礼を言って良いか分かりません」と言い、私は「私には何の力もありません、キキちゃんに薬を飲ませたり、マッサージや鍼灸もしていません。ただキキちゃんに学法と煉功を教えただけです。キキちゃんを救ったのは師父と法輪大法なのです」と言いました。今、キキちゃんの母と祖母も修煉を始めました。
キキちゃんが我が家に来て4カ月経った時、心臓の痛みが無くなり、正常に排尿できるようになり、頭痛もなくなり、思考力と記憶力は回復しつつあり、以前病院での出来事、病院の名前や医者の名前まで思い出しました。今、キキちゃんは学法して10カ月経ちました。まだ少しぐずぐずする以外、ほかの病状はすべて治りました。進んで学法して、かんしゃくを起こしたり暴れたり、イライラしたりすることなく、毎日明るくて楽しそうです。師父の説法の経文を1日に1冊ぐらい勉強して、10カ月の間、5冊の『洪吟』を全部暗記でき、今は『轉法輪』を第二講まで暗記しました。法輪大法を10カ月間修煉することにより、キキちゃんは体重47キロの明るくて活発で美しい女性に変貌しました。病院でも治らなかったキキちゃんは法輪大法の力で健康を取り戻しました。キキちゃんの体験は法輪大法の不思議な力を改めて証明しました。
(明慧ネット第17回中国大陸大法弟子修煉体験交流会原稿)