広州法制学校の洗脳手段
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 【明慧日本2021年1月9日】(広東省=明慧記者)「広州法制学校」(以下、広州市洗脳班)は2001年4月3日に正式に設立され、中国共産党(以下、中共)が広州で法輪功学習者(以下、学習者)を迫害する最も重要な場所の一つである。この洗脳班は、広州市譚岡強制隔離戒毒所内にあり、表の左側に「広州市法制教育学校」、右側に「広州市法制教育管理所」という看板があり、実際には同一の部門で、二つの看板が掲げられている。

'位于广州谭岗强制隔离戒毒所内的广州市洗脑班(远景)'

広州市譚岡強制隔離戒毒所内にある洗脳班(遠距離)

'位于广州谭岗强制隔离戒毒所内的广州市洗脑班(近景)'

広州市譚岡強制隔離戒毒所内にある洗脳班(近距離)

 洗脳班は広州市司法局に直属し、その職員はすべて司法警察官で、約30人いる。「教育」の方法としては、人を死ぬより辛いほど迫害することであり、目的は、学習者に「真・善・忍」を放棄させることである。過去20年間で、約1000人の学習者が連行され、この洗脳班で迫害を受けた。

 一、マフィア運営形式

 洗脳班に拘禁されている学習者の多くは、白日の下で警官、住民委員会などの関係者に連行され、洗脳班に引きずり込まれる。彼らはまず学習者の居場所を確認してから待ち伏せを仕掛け、学習者が現れた途端、すぐに一団で学習者を事前に用意した車の中に引きずり込み、直接洗脳班に送り込む。学習者を連行した後、一部の住民委員会の役員は家族に「勉強に行っている」と知らせるが、「勉強」の場所は機密性が高く、絶対に家族には知らせない。家族が服を持って行きたくても、住民委員会までしか送れず、役員を通して渡すことになっている。 一部の関係者は家族に全く知らせず、本人が行方不明になったケースもある。

 家族が紆余曲折を経て、様々なルートで情報を尋ねて拘禁する場所にたどり着いた場合は、洗脳班はもう隠すことができないと分かり、初めて数人が出て来て応対する。出てくる前に、みんなが警官番号を外し、それから家族に向けて写真を撮ったりして、「どうやって分かったのか?」、「誰がここに居ると言ったのか?」と脅し、自分たちの違法行為については一言も触れない。

 洗脳班の扉は常に閉ざされており、対外の窓口はなく、職員の情報も秘密にしている。洗脳班は拘留証明を発行せず、不当に拘禁されている学習者は、数カ月あるいはそれ以上の期間、社会から姿を消しているのと同じである。

 二、洗脳の方法

 洗脳班には李志強、田麗輝、楊永成、孫文輝の4人の隊長がいたが、田麗輝は2019年10月に引退し、現在も迫害に関与しているかどうかは不明である。孫文輝は「孫課長」と呼ばれ、洗脳班で積極的に学習者を迫害するだけでなく、一般人に対しても頻繁に洗脳を行っている。例えば、南沙区政法委が主催する「法輪功がないモデル事業を構築するプロジェクト」、茘湾区政法委が主催する「学校での反法輪功宣伝活動」などに参加した。これらの活動の中で、主に孫文輝はスピーチをし、多くの人々、特に単純な学生を騙した。

 各大隊には4~5人の教官がおり、すなわち第一線の警察官である。洗脳方式は、ビデオを見せたり、話をしたりする方法がある。具体的な洗脳はユダが行っている。広州洗脳班で長年洗脳をするユダは王忠誠と馮霊萍で、2人は給料をもらって洗脳班のシャトルバスに乗って通勤している。

 洗脳班は、通常学習者に保証書、懺悔書、決裂書、告発書の「四書」を書くことを強制する。学習者を拘禁する期間は無制限で、通常3カ月から2年くらいである。例えば、70代の丁満菊さんは、2002年4~5月に広州洗脳班に連行され、2003年12月下旬に解放された。

 学習者が洗脳されることを拒否した場合、洗脳班は学習者を罵り侮辱する。拷問が使われたこともあり、よく使われていた拷問は「球状縛り」である。これは、大隊長の楊永成が広州第一労働教養所から持ち込んだ拷問で、人間の持久力の極限に挑み、死よりも辛い状況下で学習者に信仰を放棄させることを目的としている。

酷刑演示:“球”形捆绑

拷問の再現:「球状縛り」をされる

'酷刑演示:180度弯腰站立'

拷問の再現:180度腰を曲げて立たせる

 過去20年間、1000人に上る学習者がこの洗脳班で迫害を受け、うち心神喪失になった学習者がおり、危篤状態に陥った学習者も多くいた。2001年4月、広州大学の教授で学習者の王家芳さんは、広州市洗脳班に送られ、危篤状態になるまで迫害された。王家芳さんの同僚である李暁今准教授は、黄埔区洗脳班に送られた翌日に致死された。

 広州洗脳班は、湖南の学習者・廖元梅さんに正体不明の薬物を注射したことによって、廖さんの体重が58キロから35キロに減り、全身が変形した。学習者の李紅霞さんは迫害され、心神喪失になった。中国科学院の技術者・馮璜さんは危篤状態に陥り、珠海税関仲介会社マネージャーの何志維さんは、数日間連続して縛り付けられ、侮辱された。また、中山大学第一附属病院看護師の李旻蔚さんは、迫害されて左足の筋肉が萎縮し、歩けなくなった。

 広東省保南エネルギー交通発展有限会社マネージャーの梁婷婷さんは、広州洗脳班で一晩中「球状縛り」にされ、4日間昼夜睡眠を奪われ、冬に冷水をかけられ、体重が65キロから35キロになった。広州市東山区人民病院が治療を断念した後、虫の息となった梁さんは江蘇省の実家に戻された。

'梁婷婷被广州市洗脑班押送回家时的照片'

広州洗脳班から実家に戻された当時の梁婷婷さん

 三、違法な監禁、家族や弁護士が洗脳班を告訴

 広州市洗脳班の正式職員は、全員が広州司法局の司法警察官である。20年来、広州洗脳班の関係者は学習者に対して睡眠を剥奪、拷問、侮辱、殴打などの迫害を行い、重大な監禁罪と拷問罪を犯した。

 ◎洗脳に抵抗した呂春夏さんは留置場に連行され、弁護士は洗脳班を告訴

 2016年7月29日、広州市白雲区の学習者・呂春夏さんは、福建省泉州市石獅市永寧村の姑宅で、広州市白雲区の警官らに連行され、広州市洗脳班に拘禁された。

 洗脳迫害に抗議したため、呂さんは2017年3月に佛山市順徳区留置場に移送された。

吕春夏

呂春夏さん

 2018年2月、呂さんは佛山市順徳区裁判所に懲役2年の実刑判決を宣告された。 洗脳班に拘禁された8カ月間は、刑期としてカウントされていない。

 呂さんの弁護士は、広東省政府及び広州市政府に情報公開を申請し、広州法制教育学校の設立根拠を提示するよう要求した。また、広州市検察庁及び広東省検察庁に、広州法制教育学校の関係者を提訴し、それらの責任を追及するよう要求した。

 ◎出所した謝宇さんは直接洗脳班に連行され、家族が告訴

谢宇

謝宇さん

 広州市越秀区の青年学習者・謝宇さんは、2019年1月25日に懲役2年の刑期を終え、直接広州市洗脳班に連行され、8カ月半の迫害を受けた後、10月10日の夜に湖南省益陽市の実家に帰った。帰宅した謝さんは体調が非常に悪く、歯が緩んで、洗脳班で転倒した時に椎骨も負傷した。家族は法律に基づき、各政府、法曹部門に関連人員を告訴した。

 ◎余萍さんは3カ月間拘禁され、家族は提訴

 広州市越秀区の学習者・余萍さん(55)は2018年10月21日、北京路で検査を受けた。かばんの中に法輪功の資料数枚が入っていたため、警官により連行され、翌日に広州市洗脳班の第二大隊に拘禁された。

余萍

余萍さん

 1カ月以上経過したが、家族は洗脳班からの書面通知を受けておらず、余さんに着替えを送りたくても送れない状態である。そのため、家族は広東省司法庁、白雲区政府、広州市政府、広東省政府、広州市監察庁、広州市公安局、広東省公安庁、国家陳情局に洗脳班の違法行為を訴えた。そして、関係部門に情報の公開を求め、洗脳班設立の法律根拠を出すように要求した。

 余さんは3カ月間拘禁された後、解放されたが、重度の身体損傷を負った。

 (注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/4/418051.html)
 
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