文／中国の大法弟子
【明慧日本2021年1月24日】この間のアメリカ選挙の混乱を見て、私は大きな心的衝撃を受け、自分の多くの人心も映し出されました。
一つ目は、見かけだけは堂々としているそれらの偽善者である「大物」が公然と善悪を逆さにし、盗人猛猛しく振舞う様子を目にしたとき、私は「憎しみ」を感じました。冷静になれば、これは大法弟子が持つべき心ではないことが分かります。大法弟子は常人の情緒に左右されてはならず、人間社会の虚像に惑わされてもいけません。人間社会の乱れた現象のすべては、背後にある邪悪の要素に操られた結果です。目線を人間社会に当て、人間が悪いと考えてしまうと、人間を淘汰しようとする旧勢力の罠にはまってしまいます。人間はやはりだめだと大法弟子が思ってしまえば、旧勢力に人間を淘汰する理由を与えることになります。旧勢力は「人間は救われるべきではない」という言い訳の下で彼らをさらに悪くさせ、淘汰したい人たちを淘汰してしまいます。
人々が知らず知らずのうちに旧勢力に導かれ、淘汰の淵に立たされる結末を迎えてしまうことは哀れで悲しいものです。正念をもって排除しているのは他空間にある邪悪な要素であり、人間に対しては可能な限り慈悲を持って救うべきです。たとえ救いようがない人がいても、彼に対して憎しみを抱いてはならず、ひたすら正念で背後にある邪悪な要素を取り除くべきです。「憎しみ」はネガティブなもので「真・善・忍」の特性に反するため、大法弟子はいかなるときも持つべきではありません。常に法に則って考えれば、必ず心を落ち着かせ、正すことができます。
確かに、時には再びそういう人や物を目にし、人間的な感情がまだ湧き出てきて、長い間気づかないままその感情に振り回されてしまうこともありますが、もう一度法に立ち返って自分の心を正し、徹底的に行えば心を静めることができます。
二つ目は、局面が予想外の好ましくないものになってしまったのを見て、無意識のうちに悲観的で落胆する気持ちが生じました。このような人間の情緒的なものも、修煉者が取り除くべきものです。旧勢力が世間でこのような虚像を作り上げる目的は、あなたの正念と正しい信念を打ち砕くことです。あなたは修煉者の正念を失くして世間の情勢を現実だと認識し、人間の念を抱いて虚像を本物だと思ってしまえば、旧勢力を認めたことに等しく、それらに生き続ける空間を与えるだけでなく、それらに騒ぎを起こす口実を与えることになります。また、常人を超越する正念がなければ、常人を超越する力を持つことができず、邪悪を排除することもできません。病業と同じく、口では言わずとも心の中では本気で病気だと思ってしまえば、病気を認めることになり、常人になるしかありません。
常人の考え方から抜け出ていなければ常人にほかならず、常人の状態や能力を持ち合わせるしかありません。超常的な常人がいるでしょうか？ 要するに、この種の常人の思考や感情から抜け出なければなりません。怒りや悲観的な感情が込み上げてくるとき、それを抑えて反転させなければなりません。これが修煉です。その過程で、私はただ単に感情を「抑える」に留まってはならず、認識を転換しなければならないことが分かりました。常人社会の情勢をテントに喩えれば、テントは自ら張られることはあり得るでしょうか？ その中に支柱があるからではありませんか。テントを畳むとき、うまくできなければ悲観的になったり怒ったりしますか？ それはテントの理屈を分かっていない子供がやることでしょう。
明慧の掲載文章から、今のアメリカにも、1999年の中国大陸にあった人心の動揺があることが分かりました。修煉者に人心があるのは避けられないことです。しかし、人間的な認識を反転させ、人心を取り除かなければなりません。混乱した現象の出現によって、私たちの多くの人心が露呈されるようになりました。私たちにとって、これは人心を取り除き、人間から抜け出て、神へ成就していくチャンスではありませんか？ この束の間の最後のチャンスを掴んでともに向上し、ともに神に向かっていきましょう。
最後に、同修の皆さんに『精進要旨三』の「法を正す中で必要なのは正念であり、人心ではない」を再読することをお勧めします。
