中共の強制労働の歴史(1999年〜現在)
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 【明慧日本2021年4月24日】中国共産党が(以下、中共)新疆ウイグル自治区で非人道的な「強制労働」方式で生産された新疆コットンは、H&M、Nike、Adidas、Burberryなど多くの国際ブランドにボイコットされた。最近、中共は外国製品の報復を開始し、中共にコントロールされた「愛国青年」が国際ブランドの製品を燃やしたり切ったりした行動を受け、多くのブランドのイメージキャラクターは、今回の運動の巻き添えにされないように慌てて契約解除を発表した。

 中共による奴隷労働や中国人の基本的人権を剥奪していることを隠蔽するために、何度も外国製品をボイコットすることを盾にしてきた。 しかし、この盾の裏にはどれだけ数多くの罪悪が隠されているのか。

 「強制労働」製品の狂騒時代

 1999年から現在まで、中共の司法刑務所と労働教養部門が最も狂気的に「強制労働」によって製品を生産する時期だった。2013年、労働教養所が解体される前、全国に300以上の労働収容所があり、その95%以上が法輪功学習者(以下、学習者)を収容していた。また、10万人以上の学習者が、中国の700~800の刑務所に拘禁されている。

 中共は拘禁中の学習者を年齢に関係なく無償で働かせ、これらの「奴隷労働」製品は幅広い分野に及んでいる。爪楊枝、割箸、医療用綿棒、注射袋、食品袋、ジュースパック、携帯電話ボックス、サッカーボール、切手、アルバム、飴、月餅、車のクッション、ダウンジャケット、クロスステッチ、各種革製品バッグ、ジュエリー、アクセサリー、民族工芸品などの製品が、ほとんど「奴隷労働者」によって作られていた。明慧ネットの報道によると「奴隷労働者」は16歳~70歳までの年齢層で、1日12時間から19時間働き、ノルマを完成できなければ残業をさせられるという。

 一般的な食品の中にも「奴隷労働」による製品があることは、外部の人には殆ど知られていない。雲南女子労働収容所では、迫害されている学習者が警官に命じられたビスケットの製造作業を拒否した。警官が拒否する理由を聞いた時、学習者は次のように答えた。「小麦粉の袋が土の地面に積まれていて、ビスケットを作る機械はほこりだらけで、サンド材料を混ぜる機械もほこりだらけです。これは衛生基準に達していますか? そのトイレも足を置く場所がないほど汚く、トイレのあとに水道水で手をざっと洗うだけで、拭くものもなく、着ているエプロンで手を拭かなければなりません。このビスケットは食べられますか? 私は法輪功を学んでおり、真・善・忍を遵守して良い人間を目指しているので、この仕事はできません。見ていられません」

 中共の刑務所システムは外貨稼ぎの部門として知られている。基本的にコストがかからず、労働力も税金もすべて無料で、一部の製品の原材料も無料で、例えば葬儀場のゴミ布を刑務所に移送して、「奴隷労働者」に労働用の手袋を作らせ、販売しお金にするなどの方法もある。

 「強制労働」と関連する司法部門内部の人身売買

 明慧ネットの報道によると、2008年の北京オリンピックの際、労働収容所は作業量を完成させるため、1人800~1000元で拘禁されている学習者を互いに売買していたという。中共は、オリンピック期間の治安を維持するという口実で、北京の学習者を内モンゴル、東北部の馬三家、湖北労働収容所に売り込んだ。

 北京の学習者・王玉紅さんは、2008年7月9日に湖北省女子労働収容所に売られた。警官らは王さんに拷問を加えるほか、朝の7時~夜の9時まで働かせ、昼食時間は10分だけ、無給で奴隷労働を強制した。ノルマを完成しなければ、叱られたり、立ったままの姿勢を強制されたりした。

 山東第二労働収容所の関係者は頻繁に公安局を訪れ、どうすれば多くの人を連行し働かせるかを話し合った。学習者ではない一部の人々は、叱られたり「法輪功」の名義で連行され、労働者として800元で山東第二労働収容所に売られた。

 明慧ネットが2013年に発表した「中共による学習者への拷問と虐殺の調査報告書」では、迫害によって死亡した3653人のうち、3%に当たる110人が過酷な労働により死亡したことが明らかになった。刑務所や労働キャンプは、まさに汗と血だらけの労働搾取工場である。

 「奴隷労働 」が一種の洗脳方式である

 「奴隷労働」は、金儲けのために利用されているが、他方では、610弁公室と政法委部門は、学習者に洗脳を受けさせ、信仰を放棄させるために強制的な目標を設定している。警官らは昼間は学習者に一生懸命働かせ、夜は懺悔書を書かせることが多い。人間が疲れて精神的に混乱しているとき、中共はそれを利用し、いわゆる「転向」させることを目的としている。

 刑務所や労働収容所では、働いても賃金は支払われないが、ポイントをつける制度があり、一定のポイントに達しなければ解放が延期されるため、拘禁されている労働者は働かざるを得ず、働くことを拒否すれば、永遠に拘禁されることになる。

 恥を隠す布から落ちた足を叩く石

 中共は「新疆コットン」事件を理由に、国民に外国製品のボイコットを煽り続けている。中共の外交部は「中国の米を食べ、中国の茶碗を砕く。中国人はその手は食わぬ」と公言し、国民を惑わしている。一部の人は、中共の外交官が外国製のスーツを着てテニスをしている写真をネット上に掲載し、外国製のスーツを着て外国製のブランドを叩き潰し、言うこととやることは別々だ。中共はこのやり方で生き延びているのだと嘲笑した。

 中共の言葉を真に受けた「愛国青年」は、過激に外国製品をボイコットしたことで、中共の警官に連行された。ネットユーザーは 「主役も脇役も普通に演じており、大衆俳優がハマりすぎているだけ」と皮肉を言った。

 「中共は偽の演技をしようとしたが、真に迫り、虎にまたがって降りられなくなった」と分析する学者もいる。中共が新疆での奴隷労働を使って新疆コットンを生産し続ければ、外資企業が新疆コットンを購入することに影響を与える可能性がある。中国税関総署によると、2020年の中国の総輸出額は17兆9300億元で、そのうち7.4%が繊維産業によるものだという。新疆ウイグル自治区農業大学の学者・于氏は「外国が中国の綿輸出をボイコットすれば、綿輸出で世界第2位の国である中国に、毎年数千億ドルの為替差損をもたらす可能性がある」と述べている。また、新疆ウイグル自治区の綿加工会社や繊維会社の労働者の就職に対する間接的な損失は計り知れないものがある。従って、一時的に熱くなって決めたことで、最も被害を受けているのは、自国の企業や従業員とその家族であり、中国政府はよく考えるべきだ」と述べた。

 中共のブランド外資系企業に対するボイコットも、結局は石を持ち上げて自分の足を叩くことになり、各有力外資系企業の背後にある産業チェーンのすべてが中共の企業とつながっており、中共は自分自身に不利なことをしたことになる。

 人権を迫害するために国庫を空にし、迫害を隠蔽するためにむやみに賭けをする中共は、その邪悪さにおいて独特である。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/3/28/422656.html)
 
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