文/中国の大法弟子
【明慧日本2021年5月30日】私たちは大法弟子であり、修煉する中で時々刻々、師父の法を心の中に置き、生活において師父の法に従って修煉しています。何かあったら、法の教えをもって判断し、執着心を取り除きます。では一部の同修はこのように行っても、なぜ難儀を乗り越えられないでのしょうか?
同修Aさんはすでに20年以上修煉しています。しかしこの20年間、ずっと家庭内暴力を受け、今でも改善していません。Aさんは常に師父の法「一人の煉功者としては、まず殴られても殴り返さず、罵られてもやり返さないで、ひたすら耐えられるようでなければなりません。でなければどうして煉功者と言えましょうか?」[1]を守って、我慢して修煉しています。
しかし、Aさんと同じように、家庭内暴力を受けていた同修Bさんの修煉は異なります。最初、Bさんのご主人がBさんを殴った時、Bさnは「殴られても殴り返さず、罵られても口答えしません」[2]の法理通りに従っていました。しかし、数日も立たないうちに、ご主人はまたBさんを殴り始めました。Bさんは「なぜ私は我慢したのに、夫はまた殴るのか?」と疑問に思いました。
ある日、Bさんのご主人がBさんを叩き続けている時に、Bさんは以前(前世やもっと前の前世のこと)、同じ方法で彼を殴っている光景が見えたそうで、師父が説かれた「業の報い」[1]という法理をしっかり理解しました。彼女は涙を流しながら、申し訳ない気持ちでいっぱいになり、ご主人に「私が悪かったのです。私は前世で、同じ方法であなたを殴ったことがあります。私たちは善解しましょう」と言いました。ご主人は軽べつして、「善解? おまえは何をもって私と善解するのか?」と聞きました。彼女は「あなた自身はそういう願望を抱いて、そう思うだけで、実際のことは師がやってくれるのです」[1]と言いました。ご主人はその話を聞いて、嬉しくなり鼻歌を歌いながら行きました。その後の数日間、ご主人はおとなしくしていました。
しかし、数日過ぎると、ご主人がまた彼女を殴り始め、以前よりもっと酷く殴りました。Bさんはどんなに考えても分からなくなり、心からご主人と善解したいのに、なぜ善解できないのかと思って、『轉法輪』の本を抱いて泣きました。「一体私のどこが間違っているのか? 夫は、なぜまた私を殴るのですか?」。突然、師父の法「關關都得闖 處處都是魔(関という関は全すべて闖えるべし いたる処すべて是れ魔)」[3]を思い出しました。「なるほど、魔が夫を操って私を殴らせているのだ」。Bさんは発正念して魔を滅しました。このようにすると、Bさんのご主人はまたおとなしくなりました。
しばらくすると、Bさんのご主人はまたBさんを殴り始めました。Bさんは、「今回は、どこが間違っていたのか?」と内に向けて探しました。師父の法を勉強して、「ある種の観念が形成されると、人の一生を支配し、その人の考え、ないしその人の喜怒哀楽を左右します。これは後天的に形成されたものです。時間が経つにつれ、この観念は人の思想に溶け込み、本当の自分の脳に溶け込み、人間の性格を形成してしまいます」[4]。Bさんは自分に向けて、「私のどの観念が正しくないために、夫がこのようになったのだろうか」と毎日考えていました。ある日、Bさんが料理をしている時、頭の中に「夫が悪い」という考えが浮かびました。「そうですね、夫は十数年間も私を殴っていて、悪い人ではないか」と考え続けました。
さらに、数日が過ぎて、Bさんとご主人が一緒にご飯を食べている時のことでした。ご主人は食事をしながらテレビを見ていました。Bさんはテレビに背を向けて、テレビは全然見ていませんでした。ご主人は突然「たいしたレベルではないでしょう。私は後ろから逆に暗誦することができる」と言いました。テレビは伝統文化の番組を流しています。B同修はご主人の話を聞いて、驚きの表情でご主人を見ました。彼は「信じないの? 私が暗誦してあなたに聞かせるよ」と言って、すらすらと暗誦し始めました。Bさんは師父の法「人間はまるで一つの容器のようなもので、何かを入れればそれになるのです」[5]を思い出しました。「なるほど、夫の頭の中に伝統文化が入っているなら、悪い人にならないでしょう。これはつまり、邪悪が彼の執着を利用して私を試練しているのではないか」と気づき、Bさんは涙を流しました。
Bさんは引き続き考えました。「私の家族も被害者です。私は大法弟子として、このことを認識できずに、邪悪につけ入れられました。夫は悪い人ではない、邪悪に利用されているだけです」。
こう考え始めると、Bさんは徐々にご主人の長所を見つけ、さらに、理解できました。知らず知らずのうちに「夫が悪い」という観念がなくなり、ご主人もますます良くなっていきました。
このようにして1年が過ぎました。しかし1年後、ご主人は、またBさんを殴り始めました。Bさんは「私の観念が変わったのに、今回の原因は何でしょうか? なぜ発正念しても効かないのでしょうか? 一体問題はどこなのでしょうか?」と考えました。
ある日学法している時、「この旧い勢力は、宇宙が成、住、壊、滅という法理の中で終焉を迎えようとしているのを見て、自分を救うために、相当久しい昔からこのことを按排し始めています」[6]という法を読みました。Bさんは「私のことは誰が按排したのか? 誰が指示したのか? 誰が利用しているのか? 私はその生命に真相を伝えなければいけません」と考えました。Bさんは強い正念を発して、「あなたが誰だったとしても、教えておきます。あなたはこのように私の夫を利用して私を迫害するのなら、大法弟子への迫害になります。さらに、大法弟子の家族への迫害になります。大法弟子は使命があり、師が法を正す事を手伝うこと、衆生を救い済度することは、大法弟子の使命です。大法弟子の家族は大法弟子に協力してきたのです。あなたに協力して大法弟子を迫害するべきではありません。師父は慈悲深いので、あなたにもう一回、機会を与えます、あなたの位置を選択するために、新たな機会を与えます。あなたは悪いことをしないでください。大法弟子を迫害すること、法を正す事を妨害することは最大の罪です。あなたは自分の素晴らしい未来のために、正しい選択をしてください」。
この正念を発してから、ご主人は彼女を殴ることがなくなりました。
ある日、主人が、いたずらをして私の後ろからこっそり叩くと手が痛くなり「痛い、嫁を叩くことができない、手が凄く痛い」と叫んでいました。その日から彼はBさんを殴らなくなりました。
ある日、ご主人は彼女に、「私はあなたに優しいでしょう。私はあなたを殴ったことがありませんよ」と言いました。彼は彼女を14年間ずっと殴ってきましたが、今「あなたを殴ったことはありませんよ」と言うのです。Bさんは「これは師父の啓示で、私を殴ったのは夫ではなかった、旧勢力が私の執着心を利用して、夫が私にいわゆる試練を与えるように仕向けたのだ」と思うと、涙が流れました。
Bさんが14年間の家庭内暴力の関を乗り越えたことについて、彼女が法に基づいて着実に修煉し、一つの理をずっと守るのではなく、逆に一歩一歩と絶えず向上していることが分かりました。師父は、「異なる次元に異なる法があり、異なる空間に異なる法がありますが、いずれも佛法の各空間、各次元においての違った現われです」[1]と説かれました。わたしたちはなぜ一つの理だけを守るのでしょうか? 師父はまた「それを乗り越えようとする気がなければ話は別ですが、乗り越えようと思えば、乗り越えることができるのです」[1]と説かれました。
わたしたちは師父が説かれた「心性を向上させる」[1]について、もっと深い認識がありました。師父は私たちを円満成就まで絶えず向上するよう、絶えず向上するようにと要求されています。
以上、私たちの学法拠点の同修の、今の認識です。法に合わない所があれば、是非ご慈悲なる指摘お願い致します。
注:
[1] 李洪志師父の著作『轉法輪』
[2] 李洪志師父の著作『シドニー法会での説法』
[3] 李洪志師父の著作『洪吟』「その心志を苦しめる」
[4] 李洪志師父の著作『轉法輪(巻二)』
[5] 李洪志師父の著作『精進要旨』「法の中に溶け込む」
[6] 李洪志師父の著作『北米での巡回説法』