普通だが普通ではない
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文/河北省の大法弟子

 【明慧日本2021年8月18日】ある30代の従業員がいます。見た目は普通の人ですが、彼女(以下、Aさん)は普通ではありません。

 2019年7月のある日、私たちの地域で法輪功学習者(以下、学習者)に対する狂気じみた取り締まりが行われました。当時、30人以上の学習者が、法輪功の著作である『轉法輪を勉強していたところ、突然に侵入してきた地元の警官たちに連行され、現地の派出所に拘束されました。Aさんの勤務先の社長夫婦も含まれていました。

 その数日間、数台の車に分乗した警官が、Aさんの勤務先の食品工場にやって来て、家宅捜索を行い、社内は緊張感に満ち、恐怖、黒い雲が垂れ込めたような雰囲気になりました。引き上げる際に、警官がAさんに「社長は逮捕されたのに、お前はまだここにいて何をするつもりなのか。早く値打ちがある物を売って、その金を持って家に帰りなさい」と言いました。Aさんは落ち着いた表情で「心配しないでください、私は何をすべきか知っています」と答えました。警官は不愉快な顔をして立ち去りました。

 その日から、Aさんは畏縮することなく、工場の負担を引き受けました。 毎日、4時頃に起きて食品のパッキングを始め、市場に行って商品を発送し、帰ってきたら従業員たちへの材料の準備をし、管理の仕事までこなしました。
 彼女は仕事をしながら社長の話をしました。「私が18歳のときに入社した当時、社長夫婦はよく喧嘩をしていました。社長は外で食べたり飲んだりして、何人も女性がいて、お金がなくなると帰ってきて、またお金を持って出て行きました。最後の喧嘩の時は、奥さんが社長の布団を外に投げて、社長を家から追い出してしまいました。それ以来、社長は本当に帰って来なくなりました。奥さんは、怒りと不安でどうしたらいいか途方に暮れていました。
 半月後、まるで別人のような笑顔で優しくなった社長が戻ってきたので、奥さんは目の前の出来事が信じられないほど不思議に思いました。実は、奥さんに追い出された社長は、親戚の家に行ったそうです。親戚の夫婦は法輪功を学んでいるので、『法輪功を修煉すると、悪い人でも良い人になれる』と紹介しました。それを聞いた社長は、彼らと一緒に『轉法輪』を学び始めました。本の中には『真・善・忍』に従って、どのように良い人になれるかを教えています。社長は前非をすべて悔い改める決意をしました」

 「しばらく観察してみて、奥さんは『不良』だった社長が法輪功を学んで立派になったのを見て、自分も法輪功を学び始めました。それ以来、家庭が和やかになり、『戦争』もなくなりました。奥さんは、年をとった両親を家に迎え入れ、病院に連れて行って検診や治療を受けさせたりします。両親は人に会うたびに嫁さんの親孝行を褒めていました」

 社長は従業員たちに、「うちの工場は絶対に食品の中に不純物を入れてはならず、質と量が保証されなければなりません」と教えたので、工場の収益状況はとても良いものでした。また、「同業者は敵」という諺がありますが、社長はいつも困っている同業者を助けてあげたりして、仲良くしています。

 食品工場では毎年、書類や手続きの申請をしなければならず、法人代表者が直接申請しなければならないのですが、社長と奥さんが家にいないので、Aさんが各部門に行って申請しなければなりません。ある日、Aさんは衛生許可証を申請に行った時、責任者に自分の来意を説明しました。「〇〇食品工場の社長が法輪功を学んだために連行され、今は留置場に拘禁されているので来られません。従業員の私が申請に来ました。私は必ず要求される基準の通りにします。基準に達していないところがあれば、合格するまで改善します」。
 責任者は驚いた表情で、「社長は家にもいないのに、なぜこんなに頑張り続けるの?」と聞きました。Aさんは「彼らはいい人だからです。社長夫婦はいつも誠意を持って優しく従業員に接し、食品の中に他のものを一切混ぜておらず、良い材料を使っているので安心して食べられます。例え、自分たちの利益が少なくなっても消費者を優先しています。また、彼らはとても親孝行で、良い人は良い報いがあると思っているし、年寄りの両親と2人の子供もお金が必要ですし、毎月のローンを返済しなければならないので、彼らが帰ってくる日まで我慢しようと思っています」と答えました。責任者は「君は特例だから。帰ったら衛生面をきちんとして、検査する必要はない、君を信用する」と同情を示しました。帰ってきたAは、従業員を率いて工場をきれいに掃除しました。

 工場はとても忙しいのですが、それでも数日に一度は留置場に行き、社長夫婦のために送金しなければなりません。最初の頃、警備員に「誰の親戚?」と聞かれたそうです。「私は2人の親戚ではなく、普通の従業員です」とAさんは答えました。留置場を訪ねるうちに、みんなが彼女に感心し、IDカードの提示やサインを求めなくなり、笑顔でAさんを入らせました。

 その後、Aさんは他の地域に行き、社長夫婦のために弁護士を雇いました。弁護士は「普通の従業員が上司のために弁護士に依頼することを、初めて経験しました。私はできるだけ費用を節約して、最善の努力を尽くします。あなたは、自分のためではないからです。私はあなたのことを仲間たちに伝えます。私たちはすべて正義のために声を上げています」と言いました。

 法廷での弁護士の弁護は根拠に基づき理にかなっており、その場にいた警察官、裁判官、家族の全員を震撼させました。裁判官はこっそりと弁護士に「あなたはいくら弁護しても、上からの判決はすでに決まっており、中国では法律を論じる場所ではないからだ」と言いました。その後、社長夫婦は刑務所に送られました。 残念ながら、社長の兄が重圧とショックに耐えられず、両親を残して首を吊ってしまいました。その後、涙を流した両親は老人ホームに預けられました。

 実際、中国本土では法輪功学習者への迫害が毎日のように行われており、家族が崩壊したり、妻子が離別したりしています。学習者たちは健康になり、道徳心を向上させただけではなく、人々に迫害の実態を伝えています。人々は虚言を見破り、迫害の実態を理解してからこそ、疫病や災難から逃れられるのです。なぜなら、道義はすべてを量っており、地球上は決して邪悪がはびこる楽園ではないからです。

 Aさんは幸せな家庭を持っています。社長が連行されてから、Aさんの夫は妻が工場で働くことに賛成しなくなりました。各方面からのプレッシャーがあるからです。 Aさんは「私が助けてあげなければ、社長の家族は駄目になるのよ。社長夫婦はこんなに良い人だから、きっと神様が見ておられるはずだわ。私たちの家族も恩恵を受けるはずよ」と夫を説得しました。

 Aさんは過労のため、片目の視力がどんどん低下し、目が変形し、さらに小さくなっていきました。社長の娘は不安でたまらず、「お姉さん、一緒に病院に行きましょう。お姉さんが倒れたら、うちの家族も終わりだから、たとえ工場を閉鎖しても治療します」と説得しました。検査の結果、この眼病は非常に治りにくく、栄養不足や過労が原因で長期に薬を飲むしか維持できないことがわかりました。 Aさんは病院から戻ってきて、すぐに仕事を始めました。Aさんは、奥さんが法輪功を修煉して病気が回復したことを思い出し、「自分は煉功の仕方が分からないが、暗唱はできる」と考えて、「法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい」と念じました。すると、眼病は治りました! Aさんは大法の超常さを体験しました。

 Aさんは、表面的には平凡、地味な存在ですが、彼女の事跡は周囲の人々を感動させました。Aさんは法輪功を学んでいませんが、学習者(社長夫婦)の影響を受けて、正しく歩むことができて、本当に素晴らしいです。 同時に、彼女の事跡は周りのすべての人々にも影響を与えています。

 師父に感謝いたします! 大法のご恩に感謝いたします!

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/8/10/429388.html)
 
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