主役となり 警官を救う
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2021年8月30日】2015年、「江沢民を告訴する」から始まり、情勢が大きく変化したとしみじみと感じ、私は自宅近くの派出所の警官を救いたいと強く思いました。

 しばらくすると、地元の警官が家に訪ねてきました。その時、私はなぜか発正念を始めたのです。1分も経たないうちに、私の意念の中に少し「異常」を感じました。つまり、邪悪であれば正念で取り除くことができますが、邪悪でなければ正念は効かないということです。

 この時突然、自分に「警官を救いたい」という願望があったことを思い出しました。警官は本当にやって来たのです。しかし、私はどうしてすぐに、「邪悪」だと判断してしまったのでしょうか。警官に会うと脳が直ちに「悪人」、「悪いことをしに来たのだ」と反応し、扉のノックの音を聞いただけでも怖いと思うのです。これは本当の私ではありません。この固定観念を変えなければなりません。この観念を支えている「恐怖心、マイナス思考、保身」の執着は取り除かなければなりません。

 師父は、「この歴史は大法弟子が衆生を救い済度するために按排されたもので、皆さんはなぜ主役にならないのでしょうか? なぜ邪党文化を注ぎ込まれた常人の言ったことを第一位に置くのでしょうか? なぜ邪悪の迫害をそれほど重く見ているのでしょうか? よく考えるべきです。これらのことは迫害される一九九九年以前なら、師父は言わないのです。皆さんは乗り越えてきた大法弟子であり、間もなく圓満成就になる大法弟子です」[1]と説かれています。

 以前、私はこの法理をうまく理解できませんでしたが、しかし、その時初めてはっきりと認識することができました。1999年の迫害が起きた後のこの歴史に、師父は大法弟子が人々を救い済度できるように逆手に取って按排されたものです。どうして私は師父の按排に従い、この「主役」にならないのでしょうか。各業種の衆生はみな、救われることを待ち望んでいるのです。警官も、ただただ救い済度を待っている衆生なのです。「警官」というのは、ただの仕事と職業に過ぎないのです。人を救うことは職業を選ばず、人心に向けることなのです。

 私の観念が変われば、状況も変わりました。私はその警官に電話をかけ、家に来るように言いましたが、警官は、「別の公務があるから、もう行きません」と返事をしました。私は警官に「家のドアをノックしたのは、何の用事だったのですか」と聞きました。警官は「以前、あなたは江沢民を告訴したので、留置場に連行されましたが、協力せず断食をして解放されました。そのため今回、国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)から、保釈のために検察庁へ行き、一時出所の手続きをする指示が出ているのです。その手続きが済んでから案件を進めます」と答えました。

 私は「会ってから話しがしたい」と、警官に待ち合わせ場所を伝えました。そして法輪功迫害の無実を1時間かけて伝え続けると、この警官は「迫害に加担したくない」、「上の命令をすでにあなたに伝えたのですから、私の仕事はもう終わったのです。あなたが検察庁に行くかどうかは、あなたの自由です」と話しました。

 この件のことは、私はいわゆる一時出所の手続きをせず、心を込めて国内安全保衛部門の隊長2人に、法輪功の素晴らしさを伝えるために手紙を書きました。翌年、2人とも転勤し、そのうちの1人は公安ではないそうです。

 その警官は、とても優しい人なのですが、公安では「先進工作者」(訳注:中国の各分野で、先進的な業績が認められた労働者に授与する栄誉称号のこと)に選ばれていただけで、ただ中国共産党の宣伝に騙されているだけなのです。私は何回も会って、彼に真相を伝え続け、この警官はやっと真相を理解したのです。彼は大法弟子の善意を感じ、脱党に同意しました。その警官は私に、「あなたの案件はもう済みました。前の隊長2人は転勤になりましたし、今はこの派出所の中に、法輪功を迫害したい人はいません。しかし、あなたたちは安全に気をつけてください。この前の江沢民を告訴した法輪功学習者を逮捕する件は、公安部から各省の公安庁にまで伝達されているのです。これは任務であり、私たちのできることには限りがあります。ですから、必ず安全に気をつけてくださいね」と教えてくれました。脱党した後、この警官は副所長に昇進しました。

 あの時から、私はさまざまな形で派出所の警官に真相を伝え始めました。真相を伝えるとき、私は相手を「警官」として見なすのではなく、友達のように優しく接しています。私は『洪吟五』の中に、「友達」の単語が多いことに気づきました。警官らも生命がわかっている一面を見せ、脱党を選びました。所長も脱党しました。

 去年、派出所に新しい所長がやって来ました。その日はいわゆる「敏感日」で、私は派出所に呼ばれましたが、ちょうどこの機会を利用して真相を伝えようと思いました。副所長は新しい所長に私を紹介しました。「こちらの方は○○です」。所長は最初反応がなく、私は補足で「法輪功です」とひと言加えると、所長はすぐ笑い、「まだやっているの」と警官の月並みな言葉で聞いてきました。そこで私は「二十年以上続けて来ました」と答えました。

 所長は私の向かいの椅子に座り、真面目に「法輪功は何がいいの?」と聞きました。私は所長に「真・善・忍」を修めることは健康維持だけではなく、道徳向上の効果にとてもいいこと、人生の本当の意義を教えてくれたことを伝えました。所長は頷き、タバコに火をつけて用事を忘れたかのように聞いていました。この時、入り口はすでにたくさんの警官が待機していました。その後、1人の警官が所長を訪ねて来ました。所長は用事を思い出し、私に「帰らないでね。ちょっと待っていて」と言い残しましたが、30分待っていても所長が戻ってこなかったので帰宅しました。その後、私は所長に真相週刊1冊と、どうして「三退」しなければならないのか、次回会う時にぜひ脱党してほしい主旨の手紙を添えて郵送しました。

 新型コロナウィルスの期間、私が派出所に行った時、警官らがネットショッピングで届いた荷物は全てロビーの床に置かれ、配達員を派出所に入らせませんでした。私は警備室へ行きました。大法弟子が郵送した真相が書かれた手紙は全て警備室にあるからです。警官の名前を書いているのは全て受け取られて、唯一残っているのは職務だけ書いて、名前を書いていない1通だけでした。当番の警官は小さい声で私に「この手紙、封筒を見たらすぐわかるよ。あなたたち法輪功からでしょ」。警官のわかっている一面は、実は法輪大法の真理の救いを待っているのです。

 あの日、ロビーにいた初対面の当番の警官に、法輪功の素晴らしさを伝えました。彼はゴーグル、マスクをつけていましたが、三退に同意してから小さい声で私に「法輪大法は素晴らしい。真・善・忍は素晴らしいを覚えるのですよね?」と確認しました。私が「そうです」と返事をしたら、彼はすぐにゴーグルとマスクを外し、「僕はマスクをつけるのが嫌いです。やはり、法輪大法は素晴らしいを覚えた方が確実に安全です」と宣言しました。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『各地での説法八』「二〇〇八年ニューヨーク法会での説法」

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/8/20/429790.html)
 
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