【国際ネット法会】しっかり香港の陣地を守る
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文/香港の大法弟子

  【明慧日本2021年9月15日】

 尊敬する師父、こんにちは。

 同修の皆さん、こんにちは。

 私は香港大紀元新聞社で働いています。皆さんご存じのように、ここの人手が足りず、妨害もひどくて、毎日の運営を保証するために、大半のスタッフは複数の仕事をこなしていて、職責もいつも全体の策略に応じて変わっています。このような変化の中で、「自己を捨てて全体に協調することも必須となっています。

 苦境の中で真相を伝え続け、香港市民はやっと目覚めた

 2019年、大紀元新聞はやっと500のコンビニ店舗の店頭に出されました。編集者から版面デザイナーまで、営業から会計まで、各部門が一丸となって発行チームに協力して、店頭に並ぶことを果たしました。

 しかし、コンビニは中国共産党(以下、中共)からの圧力に耐えられず、僅か3カ月で大紀元は店頭から姿を消すことになりました。その後、100余りの販売所で大紀元新聞、雑誌、書籍などを販売し、ネット版新聞と無料の週報も加えて、広告主に影響を与えないように努力しました。ただし新聞販売の収入では大紀元新聞社の運営を支えられないので、ほかの方法を考える必要があります。

 この時、ちょうど香港で「逃亡犯条例」反対の市民運動が始まり、我々は現場の報道と映像制作を始めました。営業部の同修は独学で映像編集を勉強し、研修を受けていない、時間も人手も足りない状況下で、香港大紀元新唐人総合チャンネルを開通しました。

 2019年8月の香港は、「逃亡犯条例」反対の市民運動が盛んな時期でした。記者たちはいつも最前線で奮闘しています。週末になると、数本の生放送を同時にアップすることができ、しかもいずれの生放送も4~8時間の長編です。真相は、記者のカメラに記録され、全世界に伝播されました。

 我々はデモの中の感動的なストーリー、衝突の瞬間、香港市民の意気込みなどを編集してアップロードしました。それぞれの映像は少ない場合は数千回、多い場合は数十万回再生されました。すべての映像の一日の合わせた再生回数は100~300万回で、単日の再生回数の最高記録は600万回に及びました。1年以内に、チャンネル購読者は40万人に達し、大半は香港地元の市民で、90%は広東語の視聴者です。これは、携帯電話でソーシャルメディアを見られる香港人の多くが、私たちの報道を見たことを意味しています。以前、香港の大半の市民は大法の真相、大紀元新聞に対して理解と関心を示さず、見下している人もいましたが、今回、多くの市民は大紀元を通じて大法の真相を知りました。

 市民は街で大紀元の記者を見ると、積極的に取材を受けるだけでなく、記者に感謝し、涙を流して謝る市民も少なくありません。多くの人は「すみません、以前はあなたたちを誤解していた。あなたたちの言っていることはすべて真実だ、法輪功は邪教ではない。大紀元は勇ましく私たちのために発言してくれている。あなたたちはこんなに勇敢なんだ」と言いました。レストランで食事をして会計をする時、誰かが金を払ってくれたことに気づいた記者もいて、生中継の現場で市民から水、食べ物、弁当を渡された記者もいました。真相を知って報道を手伝ってくれる市民もいました。ある日、報道を手伝ってくれている市民が街で暴徒にナイフで攻撃され、彼を守るためにナイフに切り付けられたのは、なんと大紀元のファンでした。

 ネット上で心からの声を表す人が増えました。最初は中共の指図を受けてネットで法輪功を攻撃するメッセージが多かったのですが、私たちは忙しいため、そのようなメッセージに反論する時間もありません。結局、ネットユーザーは自発的に法輪功の真相を広めて、その場を正しました。ある日の生中継に、大紀元の記者は「記者として、速く走ることも必要だ」と話したら、すぐ2人の視聴者が我々のチャンネルのアカウントにそれぞれ500HKドルを入金して、「その記者にランニングシューズを買ってください」とメッセージを残しました。

 かつて香港市民は中共と中国の区別がつかないため本土の人に恨みを持ち、広東語を流暢に話せない大紀元の記者にも敵対しました。「逃亡犯条例」反対デモの中で、皆は最前線で活躍している大紀元の記者に感心し、言葉の壁を突破し広東語で報道を続けていることに敬服しました。またある日、ある年配の同修が真相拠点を破壊した暴漢を捕まえ、その同修が流暢な広東語を喋れないため、最初は通りすがりの市民に中国から派遣されたスパイとだ誤解されました。その市民は大法の資料を見て、すぐに暴漢を掴まえ、また進んで同修のために証言しました。

 報道にあたって、師父と神々がずっとそばにいて、大紀元の影響力を拡大してくれたことを深く感じました。何回か、私たちの報道は不思議に良いタイミングで貴重な画面を捉えることができました。これらの報道は、民衆の間で広く伝えられただけでなく、記者たちの知恵、勇敢さ、冷静さも浮き彫りになりました。

 ある日、我々の記者はある中共のスパイが変装したニセ記者に目をつけて、最後に彼のニセ記者証を暴露しました。複数の視聴者はホットラインを通じて、男性はヤクザに資金を提供し、警察と密接な関係にある情報を提供しました。最後に男性は「青関会」のメンバーでもあって、さらに、法輪功に対する妨害行為の現場に現れて姿を撮られたことが分かりました。このことは、中共が香港の深層まで浸透し、中共の手先がヤクザと結託している事実も裏付けました。

 この時、香港人は中共の本質を見抜き、中共に買収されたメディアを見分けることもでき、事の真偽も判断できるようになりました。「今の香港に、良心のあるメディアといえば、大紀元ともう一つの新聞社しかない」というのは、市民の口癖になっています。

 中共が法輪功を迫害し始めた頃、街で真相ビラを配ると、よく真相の分かっていない市民に罵倒され、唾を吐かれて、ビラを破って私たちの顔に投げつけられました。その時、市民がビラ1枚を受け取ってくれるのは最高の反応ともいえます。今日になって、香港人の法輪功に対する態度は180度変わり、本当に感無量です。

 数多くの中国語新聞刊行物の中で、香港大紀元は人々の心の拠り所になり、世界で最も規模の大きいメディアになるという目標にまで、一歩近づきました。海外の同修が香港に来て最前線での報道、映像編集、録音データを文字に変換、字幕作成、校正、編集、デザインなどを応援して、我々と一つの全体になって協力し合う良い機会でもありました。カルチャーギャップがあって教育レベルが違う修煉者が一緒に一つの仕事を行う時、自分を捨てることの大切さを痛感しました。たとえ正しいことだと思っていても、みんなに意見の相違がある場合、またはいろいろな理由ですぐに実現できない場合は一歩下がるのが良策です。互いに理解があれば、すぐに現状を変えることができて、神もそれを成し遂げるのを手伝ってくれるのです。

 今年、香港の司法制度が下落し、多くの有名な民主活動家が実刑を言い渡されました。落胆する中、多くの香港人が子孫のために移民を選びました。ある日、ある有名な人権弁護士が香港を離れるかどうかについて現場で大紀元の記者に尋ねたところ、記者は「中共は香港人がみな去ることを望んでいる。そうすれば、共産党は勝つのです。私たちは香港を離れない」と答えました。弁護士は、「私もあなたたちと同じ選択をする。20年前、これはイデオロギーの争いだとあなたたちは言ったが、その時の私はまだ理解できなかった」と述べました。

 2019年11月、大紀元の印刷工場は悪党に放火され、2021年4月、印刷工場は再び悪党に破壊されました。加えて多くの真相拠点は連日暴徒に襲撃され、新聞も大法を攻撃する内容を掲載しています。多くの海外の同修も私たちのために心配して、香港を離れろとまで進言してくれました。しかし、大法の弟子はこの土地の衆生が救われる唯一の希望なので、私たちは離れる理由がどこにありますか。常人は香港の情勢に恐怖心を覚えますが、大法弟子には師がおられ法があり、どこに行っても修煉し真相を伝えますので、何を心配するのでしょうか。

 家庭や職場で執着心を除去

 2013年~2019年、中国にいた私の家族は中国の国安局から嫌がらせを受けていました。皆の安全と私の息子の教育を心配して、親は私に海外に移民するように強く求めていますが、私はずっと移民の申請をしていません。心の中では、自分の使命は香港で真相を伝えることだとはっきり分かっています。20余年前、香港の大学に入って、卒業した年から、創設したばかりの香港大紀元新聞社に入って、大紀元とともに成長してきました。

 師父は「恐れる心がなくなれば、あなたを恐れさせる要素も存在しなくなります。これは強いて行なうことではなく、本当に平然と放下することによって達することです」[1]と説かれました。親に移民を強要されることを恐れる心を除去した時、転機が訪れました。2020年、新型コロナウイルスが全世界に蔓延して、親は香港のほうが安全だと考えて、私に移民を催促しなくなりました。2020年末のアメリカ大統領選挙を通じて、欧米諸国はすでに激しく左傾化したことも親が分かって、私の息子を一日も早く欧米諸国に送って教育を受けさせたいという考え方も変わりました。息子の教育と修煉について、立派な外部の環境に頼るのではなくて、自分の修煉をしっかりすることから、息子に良い影響を与えようと私は考えています。

 2019年、私は営業部の責任者になり、2021年の年初、編集部の人事異動があったため私はまた編集部の管理編集長を兼任することになりました。常人の会社では、責任者に昇進することは名利をもたらしますが、大紀元では、昇進したらより多くのトラブルと責任に直面することを意味します。私はもともとやっていたデザイナーの仕事が好きですが、大法弟子として、人事の変動に協力しなければならないと分かっています。これから皆の意見(理由の無い非難も含めて)に向き合い、見慣れない人やことに対して心が動じない人間にならなければなりません。今までの私にとっては、難しいことで修煉上の大きな関とも言えますが、しかし、これから、そのようにやり遂げないといけません。

 父親の影響かもしれませんが、私は幼い頃から、黒白をはっきり分別する、でしゃばりな人間でした。これは良い性格だと思っていましたが、修煉してから、これは直さなければならない執着でもあると分かりました。以前私はデザイナーをしていた頃、誰かが私の言う通りにしないと、私は容赦なく叱り、レイアウト、画像編集などデザイン通りにしない人に対して、必ず直してもらい、事をするにあたって、言われた通りにやらない人は不真面目だと思っています。何回言っても直さない人に対して、私はつい責める口調になって、声も高くなって、「何考えてんの」が口癖になってしまいました。これは大法の仕事をやる時だけでなく、家族に対してもそのような態度になっています。

 息子が5年生の時、成績が突然全学年のトップから中位に落ちました。息子は携帯電話を持ってから、気が散ってこっそりゲームをやっています。師父の説法にはゲームに関する内容があって、息子は毎日のように学法もしているのに、どうしてゲームにハマる子供になったのかと思って腹が立って、彼の携帯からゲームを削除して叱りました。「何も遊ばせてくれない」と、むしゃくしゃした息子に、私はまた道理を説こうとしましたが、息子は聞く耳を持ちませんでした。

 息子を教育することも私の修煉の一環です。新聞社で避けていた心性上のいがみ合いなどは、息子の前では逃げ場がなくなります。毎回、息子を怒ってから「子供をしつける時にも、ひどく怒り、かんかんになる人がいますが、しつけはそこまでしなくてもいいはずで、本気で怒ったりせず、理性的に教育して、はじめて本当に良い子供を育てることができます。小さなことも乗り越えられず、かんしゃくを起こしたりしていて、功を伸ばせるとでも思っているのですか」[2]を思い出します。

 同修との付き合いの中でも、心性を守らなければなりません。同修のAさんは仕事の中ではなかなか自発的に協力せず、改善意見を言われると、改善できない理由と文句ばかり言います。彼のところにくるといつも問題が解決できません。社長が「あなたたちは常人レベルの理屈ばかり言っている」と注意してくれました。

 「わたしは皆さんに大法を教えただけではなく、わたしの行ない方をも皆さんのために残していますが、仕事のときの口調、善の心、それに加えて、道理で人の心を変えることはできても、命令では永遠にできないのです! ほかの人は、心の中では不服で、ただ表面的に服従しているだけであれば、見られていないときに、相も変わらず自分の思うがままに行動するのです」[3] 

 自分は輔導員ではないから、上記の師父の言葉は自分とあまり関係がないと今まで思ったので、その法理に自分の言動を照らし合わせたこともありません。実は、修煉者として誰もがまだ除去していない弱点があって、もし相手の弱点ばかりを見て嫌悪する気持ちが生じると、相手にいくら正しい道理を言っても効果がありません。修煉とは自分を修めることであり、人に目を向けて、人に変化を求めてはなりません。彼の修煉、彼の向上は師父が管理しておられるので、私が要求して実現できるものではありません。大紀元の仕事は正規化に向けて進歩していますが、同修たちの能力にはそれぞれ長短があります。好条件の人もいれば、様々な原因で上達できない人もいるので、その中で私たちが互いに補完することができるかどうかが試されています。多くの時間と苦労をかけなければならない時もあって、甚だしきに至っては屈辱に耐える必要もありますが、しかし心を動じてはいけません。

 息子は毎日学法をしていますが、周囲に同じ年代の子ども弟子がいなくて、一緒に修煉する環境がないので、寂しいと思う時があるようです。私は仕事が忙しくて相手をする時間もあまりないので、息子は常人社会の影響を受けがちです。道理が分からないわけではありませんが、いかにしてゲームをやりたい欲望を抑えるかは、息子の修煉に関わっています。私がただ叱るだけではどうにもなりません。

 翌日、私は息子を叱るのを止めて、1999年までの各地での説法を息子と一緒に読んで、一緒に煉功もしました。息子は心を開いて、勉強のことと彼が直面している困難を私に打ち明けました。そして、自発的に携帯電話のゲームを削除して宿題をしに行きました。

 Aさんに対して、まず彼を嫌う気持ちを積極的に除去しようと思いました。彼を不満に思う気持ちを捨ててこそ、はじめて彼の心の敏感な部分を刺激せずに済むのです。Aさんは皆をよく修煉させるために存在しており、もしずっと彼の良くない一面ばかりを見ると、きっと旧勢力に隙に乗じられてプロジェクトは妨害されるのです。私たちはまず心性を守って、どんな状況でも心を動かさないようにして、仕事上の問題を検討する時は検討だけをして、相手を怒ったり非難したりしないようにと皆は意識しました。皆は本当に成熟したと感じています。サイトの再生回数も増加傾向にあります。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『精進要旨二』「最後の執着を取り除こう」
 [2] 李洪志師父の著作:『轉法輪
 [3] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「はっきりと目覚めよ」

 (2021年国際ネット法会)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/6/15/427004.html)
 
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