一枚の真相チラシが派出所所長一家を救った
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文/黒龍江省の大法弟子・青山が口述し、大法弟子が整理

 【明慧日本2022年2月16日】私は農民です。妻と息子と家族3人で法輪功を修煉しており、それにより大きな恩恵を受けています。

 1999年7.20、中国共産党(以下、中共)は法輪功に対する迫害を開始しました。しかし、彼らがどんなに誹謗中傷しても、法輪功の素晴らしさはすでに私たちの心に深く根を下ろしていました。

 2002年11月のある日、16歳の息子が「社会の治安を乱そうと、北京に行こうとしている」との名目で派出所の警官に逮捕されました。警官は明らかにお金を強要する目的で息子を逮捕したのであって、お金を支払わなければ息子を刑務所に送る予定でした。「これはあまりにも乱暴なやり方だ!  今日、私の子供を逮捕できたならば、明日は他人の子供も逮捕できる。彼らに意のままに悪事の限りを働かせておけば、結局、破滅に向かうのは彼ら自身だ」と私は思いました。

 たまたま家には、妻がレストランで働いていたときに拾った、遼寧省馬三家労働教養所が何人もの女性学習者を裸にして、男子刑務所に強制的に入れたことが書かれている1枚の真相チラシがありました。これは中共が良心の欠片(かけら)もないことを示す確かな証拠です。このチラシを手に、私は派出所所長の家に行きました。

 出てきたのは所長の奥さんで、見知らぬ私を見て「誰ですか?  何の用ですか?」と聞きました。私は「お宅のご主人は就任したばかりで、早く昇進できる実績を作るために、私の子供が治安を乱すために北京に行こうとしていると言って、連行しました。うちの子はまだ中学生(16)で学校に通っています! 北京に行くはずがないでしょう。私たち一家は法輪功を修めており『真・善・忍』に従ってよい人として努め、他人のために物事を考えて悪いこともしていません。これも罪になりますか? ここに1枚のチラシがあります。これを読んで理解できれば、あなたは救われます!」と言いました。

 彼女はチラシを受け取りました。私は続けてこう言いました。「このチラシは大法弟子が食費を切り詰めて貯めたお金で作ったものなので、読み終えたら私に返して下さい。大法に従い修める者として、私たちは嘘を言いません。ここに書かれているすべては真実です。信じないなら、遼寧省に調査しに行って下さい。旅費は私が用意します」

 翌朝、私は旅費として合わせて2千元(約3万6000円)を、1元、5元、10元の紙幣を透明なビニール袋に入れて、所長の家に持って行きました。出て来たのは、また所長の奥さんでした。彼女は両目が赤く腫れ上がり、明らかに寝不足あるいは泣いたばかりのようでした。彼女にお金を渡しながら私はこう言いました。「今年は大ネギを売って3千元(約5万5000円)ほどの収入が入りました。旅費として2千元を持ってきました。事実かどうか、遼寧省に行って調査してみてください」。所長の奥さんはお金を私に押し返しながらこう言いました。「受け取りません。というか、受け取れません! 書かれているのは真実だと信じています」

 家に帰って間もなく、所長から電話があり、派出所に来るようにと言われました。彼の口調が硬く、態度も悪かったので、私は「悪いことは何一つしていませんので、行きません」と断りました。所長はすぐに声を低めて「来てください。他でもなく、ちょっとお聞きしたいことがあります」と優しく言いました。「またもや甘い言葉で騙そうとしているのではないか? どうしよう?」と私は思いました。

 ふと「皆私の身内」 [1]という師父のお言葉が頭に浮かびました。師父は説法の中で、世人はみな師父の身内だとおっしゃっていたので、私は彼を救いに行くべきだと考えました。そこで、容疑をでっち上げて逮捕されないように、家族に迷惑をかけないように、私は次兄に証人として頼み、一緒に派出所に行ってもらうことにしました。

 派出所に着くと、所長は私たち2人を座らせて「あのチラシはどこで手に入れましたか?」と聞きました。「拾いました」と私が答えると、所長は「私の家内に何を言いましたか? 泣かせましたよ」と尋ねました。私は「奥さんは優しくていい人です! あなたのお子さんもとても優秀な子供さんです。どうか、あなたの悪行によって彼女たちが被害を受けることがないようにしてあげてください。文化大革命の時、紅衛兵や反乱派は悪いことをし尽して、名誉回復の後、罰を受けなかった人はいましたか? 奥さんはあなたのことを心配しているのです! 一家の大黒柱であるあなたに何かがあれば、彼女たちはどうなるのでしょう? 彼女は泣かざるを得ないでしょう」と言いました。

 所長が頭を下げて黙って聞いているのを見て、私はこう続けました。「私は本当にあなたのために言っているのです。チラシを読ませたのは、中国共産党が何をしたのか? いかに人間性に欠けてい るのかを知ってほしいからです。この先、それにはきっと良い結末がありません。神が見ておられるのです! よく考えて、それに追随しないようにしてください!」。こう言い終えて、私たちはその場を後にしました。

 彼の家を訪ねたのは金曜日で、翌月曜日に息子は釈放されました。その後、私を見る度に、所長はまるで別人のように喜び「身の安全に気をつけて下さいね!」と念まで押してくれました。

 その後、彼は転勤となり、法輪功への迫害にかかわらなくなりました。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『各地での説法六』「アジア太平洋地区学習者会議での説法」

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/2/8/438577.html)
 
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