三退を求めてやってくる人たち
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2022年6月6日】私は1996年2月に大法と縁を結んだ女性大法弟子で、今年85歳です。長年、法輪功への迫害の実態を伝えてきた中で、多くの感動的な出会いがありました。真相を理解して心から感謝する人もいれば、紙に名前と電話番号と住所を書いて、時間があるとき、家に遊びに来てと言う人もいました。またある人は真実をもっと知りたいと、私と連絡を取り合うようになり、さらにある人は法輪功を学びたいと言ったのです。衆生が救われることを切望していることがわかります。ここでは、その具体例を二つ紹介します。

 熱心に三退する八百屋さん

 何年も前のある日、私が法輪功の資料を携えて市場をぶらついていると、突然、「私は復員兵で、優秀な共産党員だ……」と叫ぶ声が聞こえてきたのです。その声の方に目をやると、屋台で野菜を売っている男性が、党員だと叫びながら、ときおり周囲の人たちを見上げながら野菜を売っていました。

 私は突然理解し、急いで彼のところに行き、目配せをしたら、彼は早速野菜の袋に赤ペンで「三退」と書き、私の方を見てきました。私は身を乗り出して、「三退はしましたか?」と聞くと、彼は「いいえ」と言い、 「三退しますか?」と聞くと、快く「いいよ」と言ってくれました。名前を聞いたら、また袋に名前を書いてくれました。しかし、三退の意味をあまり理解していないようなので、そこで、誰も見ていないところを見つけて、真相資料を何冊か丸めて渡そうと思いました。

 ちょうどそのころ、彼の屋台は多くの人々で賑わってきました。どうすればいいのかと考えているとき、彼の後ろに大きな籠がいくつか散らばっているのが見えたので、籠の隙間に沿って彼の後ろに回りました。彼は突然、片手を後ろに伸ばし、私が渡した資料を掴み、素早く服のポケットに入れました。それまで、彼はずっと頭を下げて野菜を売っていて、後ろを振り返ることはなかったのに、まさか後ろに目がついているのかと不思議に思いました。

 2020年正月の5日目、ちょうどコロナが始まった頃で、街はほとんど人通りがない状態でした。午前中の市場に行くと、門には鍵がかかっていて、市場の外の沿道には野菜を積んだカートを引いている人が居ました。見ると、前回三退したあの八百屋さんだったのです。野菜を買っている人たちと談笑していました。みんながしっかりマスクをつけている中、彼は片方の耳にマスクをぶら下げて、嬉しそうな顔をしていました、それは命が救われたあとの喜びだったのです。

 家に来て、党を退く警察官

 2012年のある日、自宅にいるとドアをノックする音がしたので、開けてみると地元の警察官でした。当時、ビルの入り口には、警察官の顔写真、名前、電話番号などの個人情報が張り出されていました。「誰をお探しですか?」と尋ねると、「あなたを探しています」と答えました。私は彼を家に入れ、ソファーに座ってもらいました。50代の優しい顔立ちの人で、「写真より実物の方が良いですね」と私が言うと彼は部屋を見渡し、「1人暮らしですね」と微笑で呟いて、「そう、子どもたちは休みの時にやって来るの」と言うと、彼はさらに色々と聞いて来ます。「退職金は4万円くらいですか?」、「役職があるので、6万円くらいですよ」。「そうですか、幹部ですね、70歳くらいですか?」、「もう75歳ですよ」。身体の健康状態を聞かれたとき、私は「法輪功の修煉を始めてから16、7年間、一銭も医療費を使わず、昔の病気も全部治りました」と話しました。

 私が法輪功を修煉していると言うのを聞いて、彼はすぐに笑顔が消え、「この状況はまだ把握できていない」と言いました。そして、「なぜ、あちこちに(法輪功迫害実態の資料を指して)配ったり、張ったりするのですか」と、質問口調で言いました。私はすぐに「それは人々を救うためです、あなたは絶対干渉しないよう、仕事を失わない範囲で、見て見ぬふりをしてください。人間の道徳は堕落しており、その背後には大きな災難が待ち受けています、法輪功は人を救う佛法であり、世界100カ国以上で修煉されています。反対しているのは中国共産党だけです。人を救う佛法を迫害することがどれほど罪深いことか考えてみてください! だから天は共産党を滅します。あなたはその組織に入り、自分のすべて捧げると誓ったため、共産党と共に苦しむことになる、今すぐ誓いを消しましょう、安全を守りましょう」と彼に言いました。

 その時、彼の携帯電話が鳴りました。電話の応対が終わると、「絶対党員でしょう」と聞くと、彼は頷きました。私は「何でも理解し、何でも見通せます、心亮と言う仮名で退きましょう?」と彼に言うと、すぐに「いいよ」と返事してくれました。その時、再び携帯電話が鳴り、彼はそれに答えて立ち去ろうとしました。私は、「大丈夫、このことは誰にも知られることはありません」と言いました。彼は「これから先、何かあったら私に相談してください」と、とても真摯に言ってくれたのです。そう言って、彼はさっさと立ち去りました。この警官は三退をするために私の家に来たのだと思いました。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/5/27/443998.html)
 
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