密告する人の結末
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文/ 黒竜江省の法輪功学習者

 【明慧日本2022年11月22日】密告する行為は、人間の最も卑しい行為の一つです。 密告する人は暗い心と歪んだ魂を持っていて、自分の手柄のために他人を裏切り、あるいは私利私欲のために他人を傷つけます。 歴史上、密告する人の多くは悲惨な結末を迎えました。密告を合法化した秦の商鞅(しょうおう:紀元前390年 - 紀元前338年 中国戦国時代の秦国の政治家)は、結局密告されて車に轢かれて死にました。 また唐の周興や来君臣は密告から利益を得ましたが、結局は密告者によって破滅させられました。

 共産党支配下の中国では、かつて内部告発は共産党への愛と指導者への忠誠の象徴であるとみなされました。しかし、密告者には、永遠の罪悪感と後悔、夜の悪夢が訪れるかもしれません。

 1970年2月13日、安徽省固鎮県人民病院の副院長である方忠謀は、文化大革命について家族で話し合っていました。 方忠謀は「劉少奇の冤罪を覆したい」と言い「毛沢東はなぜ個人崇拝を実践しているのか? 至ることろに彼の像がある」と言いました。 この話を聞いた夫・張月升は「方忠謀、これからはお前は階級の敵だ、お前とははっきり線引きしなければならない。 今言ったことを全部書いてくれ」と言いました。 方忠謀が話した内容を書き出すと、張月升はその「証拠」を持って、軍の代表者に妻の「反革命行為」を告発しました。 息子の張紅兵(16歳)も告発状を書きました。 1970年4月11日、集団宣告式の後、方忠謀は中国共産党に銃殺された。

 張紅兵は当時、母を密告して死に至らせました。 そして今、彼の告白は骨身にしみるものです。 彼は明代の短文「猿説」を読んで、さらに痛烈に自責の念に駆られ、こう語りました。「ある一種の猿がいますが、猟師が母猿を捕まえて皮を剥ぎました。子ザルは母親がこのようになるのを見て、つねったり、ぶつけたり、抵抗したりして、最後にこの子ザルも死にました......これを読んだ時、私は自分の心の中で『張紅兵よ、張紅兵、あなたは動物よりひどい、動物はまだ家族への愛情を持って、母子の情があるが、あなたはどうか?』と自分を激しく罵りました。 私はこの重い十字架を背負うべきです。私が墓に入る日まで、常に一歩一歩、私の肩に担がれていくでしょう。」「今、私は年を取り、毎晩悪夢にうなされています」

 張本人の告発の結果は、母親の悲劇的な死と彼自身の自責の念です。 彼が告発はいかに恥かしく、愚かで、人間らしさを欠くものであったかを悟った時には、取り返しのつかないことになっていたのです。母親は生き返ることができないし、自分は後悔と自責で死ぬほど苦しい状況に置かれたのです。

 かつて幸せだった家族が、たった一度の告発で、永遠の別れとなり、公に悔い改めるまでに至りました。本当に恐ろしいことです。これは、悪の時代の数え切れない悲劇の一つです。そして、このような悲劇が、中国で再び起きることはないのでしょうか。

 1999年7月に中国共産党が法輪大法を迫害して以来、中国共産党は法輪大法を貶めるために最も滑稽で厄介な方法を採用し、法輪功学習者(以下、学習者)を迫害するために最も卑劣で悪質な方法を採用してきました。 一方、学習者は、すべての衆生に真実を知ってもらうために、赤恐怖(共産党がもたらした恐怖)を乗り越えて真実を広めてきたのです。 しかし、中国共産党の嘘に毒された人々は、学習者を告発する者もいて、学習者の状況をさらに悪化させました。学習者の中には、通行人に真相を伝える資料を渡した直後に通行人に告発され、その後、連行された人もいます。その後、告発された学習者の中には投獄され、肉体的、精神的に拷問を受け、中には生きたまま撲殺された人もいます。 この下劣で恥知らずな告発は、中国全土で繰り広げられています。

 2007年8月2日、湖北省漢川市の学習者・胡漢コウさんは、回竜鎮で迫害真相の資料の配布中に、法輪功迫害の実態を知らない人に通報されて投獄され、労働教養3年を受けました。

 2021年3月15日、中共ウイルス(武漢肺炎)の流行中、流行回避の救済策を人々に発信していた胡漢コウさんは、また何者かに告発されて警官に連行され、不当に懲役4年を言い渡されました。 そして武漢女子刑務所に投獄されて13日目に、刑務所側は胡漢コウさんが病気で病院で死亡したと主張しました。

 53歳の胡漢コウさんは、慈しみと悲しみをもってこの世を去りました。 そして、もし彼女を告発した人が胡漢コウさんが自分の告発のために連行され、不当な判決を受け、迫害されて死んだと後で知ったら、どう思うのでしょうか。 彼は弁解するかもしれないし、否定したかもしれないし、恐怖を感じたかもしれないし、恥をかかされたかもしれません。 しかし告発者は決して良い結果にはなりません。

 法輪功学習者が迫害の真実を明らかにし、人々に真相を伝えているのは、中共の迫害を阻止するためであり、人々が歴史の中で暴虐な凶悪犯や罪人にならないようにするためです。 しかし、現在の中国人の中には、文化大革命時の張紅兵のように、中国共産党の嘘に洗脳され、プロパガンダに騙され、栄光のために人を告発し、裏切ることに誇りを持つ人もいます。 そのような人は世論から非難され、世界から疎(うと)まれ、家族からも軽蔑されるでしょう。

 「真実は、全世界よりも重い」と言う人がいます。 法輪功学習者は人々に最高で誠実な真実を与えている恩人とも言えますが、そのような恩人に濡れ衣を着せて告発する人がいます。 そのような人は、自ら足かせを背負い、恐怖と自責の中で日々を過ごす運命にあるのでしょう。

 真相は善悪を見分けることを可能にし、幸福をもたらしてくれます。ぜひ真相を大切にし、真実を語る人を告発しないでください。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/11/16/451938.html)
 
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