中共610中央委員会元副主任・徐海斌の罪(一)
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 【明慧日本2023年1月19日】(中国=明慧記者)国際人権デー(2022年12月10日)に際し、38カ国の法輪功学習者(以下、学習者)は最新の迫害者リストを各国政府に提出し、迫害者およびその家族の入国禁止と法に基づく資産凍結を要請した。これらの国には、米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、EU22カ国およびアジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸の11カ国が含まれている。中国共産党(以下、中共)中央委員会610弁公室元副主任の徐海斌が今回のリストにアップされている。

 徐海斌(男性)は、1978年に山東大学中国語文学科入学。現在、中央マフィアを取り締まる工作委員会監督グループ副主任、中国応急管理学会の副会長である。

 徐海斌は、中共中央政法委員会(治安・司法などを統括する機関。以下、中央政法委)で長く務め、かつては中央政法委書記だった羅干の秘書を務めていた。情報によると、徐海斌は2006年4月に中央政法委610弁公室副主任に就任し、その後同室常務副主任に就任。 2018年3月に中央政法委副部長、中国人民政治協商会議全国委員会の委員になった。2019年より、中央政府マフィアを取り締まる工作委員会監督グループ副主任、2020年より、中国応急管理学会の副会長も兼任。

 徐海斌の主な罪

 徐海斌は、中共と江沢民による法輪功迫害の重要な共犯者であり、中央「610弁公室」副主任として、江沢民の法輪功に対するジェノサイド政策を推し進めていた。不完全な統計によると、現在に至るまで中共により迫害され死亡したと確認された学習者は4870人で、そのうち少なくとも1179人は徐海斌の在任中(2006~2017年)に致死されたという。徐海斌は「610弁公室」副主任として、在任中に策定・実施した法輪功迫害のすべての政策、計画、行動、結果について、今後の迫害の直接・間接効果を含めて責任を負うべきである。

 一、中央610弁公室副主任の在任中、何度も法輪功への迫害に直接介入

 2007年4月21日、中央「610弁公室」副主任だった徐海斌は、河北省赤城県の大海陀観光スポットに行った時、法輪功の内容が書かれたステッカーを見て激怒し、河北省、市、県各層の政法委部門に圧力をかけ、ステッカー事件を捜査させた。彼の指示の下で、赤城県公安局はその夜のうちに、12人の地元の学習者を連行し、赤城県検察庁により中の7人の学習者に対する逮捕状が発付された。その後、赤城県公安局は徐海斌らに手紙を送り、「大事件」が解決されたとして、「祝賀会」を開催したのだ。

 2008年4月、上記の7人の学習者は、赤城県裁判所により不当な判決を宣告された。うち、陳海燕さんと林翠蓮さんは懲役5年の実刑判決、王玉珍さん、王玉鳳さん、趙秉衡さんは懲役4年の実刑判決、王玉海さんは懲役3年の実刑判決、郭秀林さんは懲役3年、執行猶予4年を言い渡された。2009年、学習者の趙万栄さんはまた、「共謀罪」と言われて懲役4年の実刑判決を言い渡された。

 2010年7月、徐海斌は100人近くを集め、江蘇省常州市武進区や高新区、古方コミュニティを歩き回り、調査を行った。当時の江蘇省公安庁の副庁長で省「610弁公室」主任の柳玉祥、常州市政法委書記の孫国建、武進区政法委書記の諸志洪らが付き添っていた。徐海斌らの出張の目的は、法輪功迫害の経験をまとめて押し広め、各地に法輪功への迫害を強化するように促すことであった。

 2010年8月6日、徐海斌が率いる中央610弁公室の調査チームは浙江省義烏市に行き、法輪功迫害のいわゆる「義烏経験」について、情報交換する会議を開いた。 浙江省610弁公室主任の楼志浪と金華市政法委書記の兪流伝が会議に出席した。当時、義烏市には法輪功をターゲットにして、村や地域の「反邪教」施設(訳注:中国の法律では法輪功が邪教であるとは言っておらず、江沢民による誹謗中傷である)が807箇所も建設された。義烏市の法輪功迫害の経験と手段は、中央610弁公室の宣伝・普及のモデルとなった。

 2010年8月26日、中央610弁公室副主任の徐海斌が北京の天壇公園を訪れ、いわゆる「有害な功法」についての調査・討論を行った。当時、中央政府、北京市および崇文区610弁公室、公安部、市公安局、崇文公安局から19人の関係者が座談会に出席した。北京市610弁公室、市公安局、公園管理センターの関連部門は、「有害な功法」の調査、処理、予防について徐海斌に報告した。 徐海斌は彼らの仕事を「全面的に認める」だけでなく、「指示」や「提案」を出した。

 二、2007年から2017年までの在任中の主な迫害犯罪

 徐海斌が中央610弁公室副主任の在任中、全国で学習者に対する大規模な迫害が相次ぎ発生し、特に2008年の北京オリンピック開催時期に迫害が最も深刻で厳しいものであった。明慧ネットの一部の統計によると、2007年末から2008年3月11日まで、3カ月足らずの間に、中国29の省、市、自治区で学習者を不当に連行した事件が1878件あったという。 北京からの情報によると、2007年12月から2008年3月中旬の間に、北京で190人以上の学習者が連行され、全国の連行者数の約10分の1を占めたという。

 不完全な統計によると、2010年、少なくとも78人の学習者が不当に拘禁されている間、様々な拷問、暴力、強制転向などにより死亡した。

 劉術玲さん(54歳女性)は2010年7月3日、黒龍江省ハルビン市戒毒労働教養所で拷問を受け、死亡した。目撃者によると、劉さんは制服を着用した警官によって鉄の椅子に縛られ、電気棒で電気ショックを与えられ致死されたという。劉さんの左耳の後ろと首に電気ショックを与えられた黒いあざがあった。

 明慧ネットの報道によると、2011年に76人の学習者が迫害され、死亡した。 2011年3月8日午前1時過ぎ、学習者・劉伝江さんは佳木斯刑務所病院で迫害により死亡した。劉さんは生前、警官により4本のスタンガンで電気ショックを与えられ、臀部が爛れた。また、殴打され、拷問を受けたことによって片方の腕が切断された。3月10日、刑務所側は劉さんの家族に、遺体を強制火葬するための署名を強要した。

 2012年、中共政法委、610弁公室は、法輪功迫害のために20億元以上を各地の610弁公室に配分した。洗脳班は、中共が学習者を恣意的に拘禁し迫害する場所である。これらの洗脳班は、「法制教育学校」や「学習クラス」の看板を掲げているが、実際は、中共の610弁公室が学習者に信仰を放棄させるための暴力機関である。

 学習者の蒋美蘭さん(65)は、2012年9月7日に自宅で連行され、長沙市撈刀河「湖南長沙法制教育訓練センター」洗脳班に収容された。9月末、蒋さんはすでに危篤状態に陥った。10月1日、家族は蒋さんを迎え、病院に運び緊急措置をとった。検査を受けたところ、蒋さんの全身に電気ショックを与えられた痕があり、口全体がボロボロになり、内臓も爛れ、下半身から出血していたことがわかった。10月2日、蒋さんはこの世を去った。

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/12/22/453394.html)
 
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