食欲を満たすために殺生した教訓
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2023年2月28日】同修である父と私は、海産物の種類が豊富な沿岸都市に住んでいます。ここの人々は海産物を好んで食べ、しかも取れたての生きた海産物を食べます。生きた海産物は死んだ海産物より美味しく、口当たりがよいからです。私たちは二人とも修煉者なので、殺生をしないということをしっかり守っていました。

 父は本当に海産物が好きですが、修煉者なので、海産物は死んだものしか買いませんでした。主に魚を食べていました。しかし、父はアサリ(殻付きの海鮮)が大好物で、それを知っていた弟は、何度も生きたアサリを買ってきては父に調理して食べさせていました。父と私は、弟に「生きた海産物を買ってきて殺すのはあなたにも良くないからやめなさい」と何度も注意したのですが、弟は聞き入れませんでした。

 ところが、父は毎回「買うな」と言ってはいましたが、その態度は何気なく言っているだけで、その場限りのことでした。私は何かおかしいと思い、父に「修煉者としてお父さんは直接殺しているわけではないのですが、お父さんが召し上がっているのだから、やはり殺生になります(お父さんの欲望が弟に殺生させている)、同じく業力を作っています。弟が殺しているように見えても、お父さんが主犯です」と伝えました。父は「買うなって言っても聞かないから、どうしようもないんだ」と答えました。私は「もし、お父さんが強い態度で、今度から買うなと弟に言ったら、それでも弟は買うでしょうか? 買って来たとしても、お父さんが食べるのをやめれば、お父さんの決意を見た弟はもう買ってこないでしょう」と伝えました。

 去年の旧暦の11月、私の誕生日に弟が川ガニを買って来ました。私は海産物があまり好きじゃないですが、川ガニはすきでした。弟は「今日はお兄さんの誕生日だから、お兄さんのために買ってきました」と言いました。私は「なぜまた買って来たの? これは殺生して業を作っているよ」と伝えました。弟は「そんなこと言うなら、穀物や野菜にも命があるのに、お兄さんは食べているでしょう」と言い返してきました。それを聞いた私は何も言いませんでした。弟は「今日の川ガニにはカニみそがたくさんあり、とてもおいしい」と言い、私と父に後で食べなさいと言いました。

 食事が終わると、弟は川ガニを茹でました。私は殺生する残酷な場面に耐えられず、部屋に戻りました。川ガニが出来上がると、弟は私たち二人に「食べて」と言いました。その時、父は「私は食べない」と言いました。弟は信じませんでした。私は食べるべきかどうかととても悩みました。

 父は本当に食べませんでした。前回父と交流してから、父はこのように殺生してはならないと悟りました。弟がどんな言葉で誘惑しても父は心を動じませんでした。しかし、その時、大好物の川ガニを前にして、私の意志は少しずつ揺らいでいました。どうせ、いきなり買ってきたんだから、今までは誕生日に他のものを買ってきたのではないか、これは初めて私のために海産物を買ってきたのだ、これは試練がやってきたのだ、食べるのをやめようと私は心の中で思っていました。

 その時、弟が川ガニの殻を開けたら、黄色いみそがたくさん見え、とても香ばしい匂いがしました。私は「もういいや、食べよう、今回だけだ、この世の料理に過ぎなく、私が食べなくても誰かが食べるだろう。しかも食べないと壊れるし、とても高いのに、と思い、食べました。食べながら父にも食べるように勧めました。私は「この川ガニはあまりにも美味しい」と言いましたが、父は頑として食べませんでした。弟が父に「なんで食べないですか?」と説いたら、父は、弟が殺生して業を作らせたくない、今後、私の言うとおり海産物を買うなと言いました。弟は今回だけ食べて、今後は買わないと言いましたが、それでも父は動揺することなどありませんでした。結局、私がすべて食べました。

 弟が帰ったのはちょうど9時頃で、父は「発正念の時間だよ!」と言ってくれました。私はトイレに行こうとしました。父が、なぜもっと早くトイレに行かなかったのか、時間になったのに、トレイに行くなんてと言いました。私は何も言わずトイレに向かって走りました。突然、誰かに押されたように、横に2歩進んだところで、左足の親指と人差し指が強く分れてしまい、ドアの脇にある角に突き刺さりました。その瞬間、私は痛みに悲鳴を上げ、涙を流しました。本当にきりきり痛みました。私は飛び跳ねて、トイレにも行かず、部屋に戻って座りました。足を組もうとすると痛くて目から涙が流れ出しました。私は半分横になっていました。10本の指は心につながると聞いていましたが、この足の指も心につながっていました。

 そして、父から悟りなさいと言われました。私は自分が発正念の時間になっていたのに、ずるずるしながらトイレに行ったことで厳しく自分を律していなかったことが原因だろうと気づき、寝ました。

 翌日の夜、足を洗おうとして、靴下を脱ぐとびっくりました。左足の親指と人差し指が周囲を含めて黒紫色になっていて、かつ腫れていました。なんてことだ、どうしてそんなに強くぶつけたんだ? ふと頭の中で、これは川ガニを食べたせいだ、死んだ川ガニが復讐のために私をドアに押し付けたのだ、という声が聞こえました。考えてみると、ドアまではまだ少し距離があって、確かに私は誰かに強く押されて、2歩横に歩いていました。川ガニは横に歩くのではありませんか。そして、親指と人差し指が分れてドアの脇に当たっていたのは、川ガニの大きなハサミではないでしょうか。これは、カニを食べて殺生したために作った業力のせいでした。しかも、川ガニを食べている時に悟っていましたので、余計に罪が重くなりました。そして、父は私たちが二人とも食べなければ、弟はもう買ってこないよと言っていました。

 この件を通して殺生の問題は、修煉者として、本当に厳粛に対処しなければならないことだと体得しました。

 このような状況での殺生も同じように殺生であり、業力を作ることになります。食欲を満たすために間違いを犯し、業を作らないように、同修のみなさんに注意を促すために、この記事を書いています。

 以上、自分の次元で悟ったことであり、もし不適切な部分があれば、同修のみなさんの慈悲なるご叱正をお願いします。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/2/19/456886.html)
 
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