メイフラワー号
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 【明慧日本2023年4月16日】メイフラワー号はイギリスの 3本マストの帆船です。1620年9月6日、35 人のピューリタンを含む合計 102人の乗客が排水量 180トンの木造帆船に乗り込みました。船内には乗客の他に犬や家禽もおり、一人一人が船内持ち込み手荷物を置くスペースはわずかしかありませんでした彼らはイギリスのプリマスを出発し、11月11日にアメリカ東海岸のマサチューセッツ州ボストン近くのケープコッドに上陸しました。航海中、メイフラワー号の主柱に亀裂が入ったため、最初の上陸先はバージニア北部 (現在のニューヨーク州マンハッタン) のハドソン川沿いでしたが、風が強かったため、ニューイングランド東部のケープコッド湾に停泊しなければなりませんでした。66日間の困難な航海の間、 1人の死者と、赤ちゃんが生まれて、102人の乗客が目的地に到着しました。

 1620 年 11月11日、メイフラワー号がケープコッドに停泊したとき、乗船した 102人のうち 41人の成人男性が『メイフラワー誓約』に署名しました。

 402年前に生まれた『メイフラワー誓約』は、非常にシンプルな紳士協定で、たった300語しかなく、荒い羊皮紙に書かれていました。当時、タイトルはありませんでした。この誓約は、厳粛で明確であり、神、国王、国家、そして人々という四つの主体の意志に責任を負うことを誓いました。その思想源は、古代ギリシャ・ローマまで遡ることができます。アメリカは現代共和主義の歴史が最も長い国であり、西洋文明の継承国でもありますが、その歴史はわずか246年に過ぎません。この誓約に署名した41人の男性は、イギリス国王の臣民でしたが、自分たちが署名したこの誓約が後にアメリカ独立の基盤となるとは思ってもいなかったでしょう。『メイフラワー誓約』は、非常に重要な政治文書として、英国の『大憲章』、アメリカの『独立宣言』、フランスの『人権宣言』などと並び、ほぼ同じくらいの意義を持っています。

 『メイフラワー誓約』には、「神の栄光をたたえ、キリスト教の信仰を深め、我々の国王と国家の名誉を高めるため、我々は海を漂いバージニア北部で最初の植民地を開拓しました。私たちは神の前で共に厳かに誓約を交わし、自発的に自治団体として結束しました。上記の目的をよりよく実行し、維持し、発展させるため、この植民地の全ての人々にとって最適で便利な法律、規則、命令、憲章、公職を制定し、これに基づいて必要な時に公布することを約束し、これに従うことを誓います」と書かれています。

 「メイフラワー号」に乗ってコッド岬に上陸した35人の清教徒、その他の職人、漁民、農民、そして14人の契約奴隷とともに、彼らはヨーロッパとは異なる法の支配をアメリカの大地に築き上げ、人々に感謝祭の伝統を確立しました。今年の感謝祭は11月24日(木)になりますが、私たちは自分の人生の深い場所から感謝と理念を取り戻し、大切にすべき宝物を見つけることを望みます。

 もし東海岸を訪れる機会があれば、マンハッタンの都会的な雰囲気を楽しむだけでなく、『メイフラワー誓約』が誕生した場所にも注目してみると良いでしょう。アメリカの存在と真のアメリカ精神は、実は非常に興味深い独自の歴史的課題です。

 (明慧季刊「天地庶民」より)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/5/2/441093.html)
 
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