苦しみに耐える背後にある慈悲と善念
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文/中国の大法弟子 韻詳

 【明慧日本2023年5月18日】私は教師ですが、20年前から大法を修煉してきました。この間、悪党(中国共産党)の迫害を受け、多くの苦しみに耐えてきました。大きな苦しみの中で、私を支えてくれたのは慈悲と善良の力であり、次々と起きる苦難を乗り越えるよう助けてくれました。これらの慈悲と善良の力は、目に見えず、触れることもできませんが、私の心の奥低にしっかりと存在し、私の生命の表面に現れています。この慈悲と善良な思いは、法輪大法と師父の絶え間ない教えと指導から生まれたものです。

 私を含む多くの法輪大法の修煉者たちは、経験も違えば、家族、仕事、性別も違いますが、私たちは「真・善・忍」から培われた慈悲と善良に満ちた思いを共有しています。私は自らの体験談を書いて、慈悲深くて偉大な師父に感謝したいと思います。そして、善良な人々が私の体験談から大法の修煉者たちの慈悲深い思いを感じ、法輪功(法輪大法ともいう)を理解し、悪党の欺瞞と嘘に一日も早く気づき、良知と善念を守り、明るい未来を選ぶことを望んでいます。

 正念を持って「清零」に対抗する

 2020年後半、地元の政法委員会と610弁公室は、法輪功の修煉者たち(以下、修煉者)に対して、「清零」(零に帰す。法輪功を学ばないという誓約書に署名を強要する迫害)を開始しました。多くの修煉者たちは脅迫や威圧に耐えながら、強制停職にされ、給与が差し押さえられた者もいれば、洗脳班に入れられ、不当な裁判に直面した者もいました。私もいきなり連行されるという危険な目に晒されました。ある日、コミュニティの多くの人々が私の家に押し入り、「三書」(法輪功を修煉しない保証書、信条を放棄する決意を示す決裂書、および法輪功を摘発するための批判書のこと)にサインするよう強要しました。コミュニティの責任者は私に「 今日は公安、検察、裁判所の統一行動だ。多くの人が逮捕された。サインしなければ、今日中に、洗脳班に送られる。今、公安と司法担当者が下で待っている 」と淡々と話しました。彼らの携帯電話の会話から、サインの結果を待っている人たちが、既に階下にいることが分かりました。

  私は真・善・忍の理念に基づき、慈悲の心を持ちながら冷静に、コミュニティの人々に法輪大法迫害の実態について語り、善悪の因果関係を伝えました。そして、迫害をやめるよう説得しましたが、彼らは私たちも仕方がないと言いながら、必死に私を連れて行こうとしました。この時、慈悲と共に、威厳を伴う一念が私に現れ、自分は高大で不可侵であると感じました。私が「法輪功は諦めない」と堅く態度を明らかにした後、彼らは私の家から去って行きました。その後、私はすぐに家の戸締りをし、パソコンを取り出して現地の迫害の状況をネットで伝え、国内外の正義の人たちの声援を求めました。

 その時は、本当に手に汗握る瞬間でしたが、私はあまり恐怖を感じませんでした。 その時に思ったのは、何の見返りも求めず、心身を浄化してくれた師父の絶大なる慈悲と、私たち修煉者たちは、大法の修煉のおかげで、病気もなく健康であることでした。 真・善・忍を実践してから、モラルが向上し、慈悲の心で人に接することができるようになりました。師父は私たちに多くのものを与えてくださったので、意志に反してサインしてはいけないと思いました。また、検察官や司法官たちが迫害に参加して、重大な犯罪を犯させたくないと思い、他の修煉者の安全も考えました。 私は、早々と逃走することはせず、師父に見守っていただき、無事に自宅を出ました。

 捜査逮捕が広範囲で行われている情報を発信した後、私は街をさまよいました。私はどこにいけるのだろうか。他の同修に危険を及ぼしたくない、家族に心配をかけたくないという思いでいっぱいでした。私はやるべきことを行おうと思い、最初の数日間は、日中は学法する以外に迫害事例の整理や、迫害の摘発、公安、検察、裁判所の役員に手紙を送り、迫害に加担せず、善良と良知を選ぶように説得するなどに時間を割きました。

 三日三晩、ほとんど眠れませんでした。 悪の嫌がらせに直面し、家族一人一人のこと、家計の圧迫、現在直面している苦難を考え、自分の気持ちを言葉にすることができませんでした。最後に、私は理性的に修煉者としての慈悲心と広い心で公安、検察、裁判所の人と向き合い、自らの実体験をもとに法輪大法を実証し、悪党の嘘を暴いて、嘘に毒された人々の命を救おうと決意しました。この思いが浮かんだ途端、私は苦痛と恐怖から解放されました。私がこの決心をした後、慈悲深い師父は、私のために危険を取り除いてくださいました。それ以来、邪悪が私に干渉してくることは二度とありませんでした。

 夫の浮気 慈悲を持って家庭危機を解消

 今年の正月のある日、義姉が私に「あなたに教えてあげたいことがありますが、それは大法弟子の優しさで物事を処理しなければなりません」と言いました。私は「なぜそんな意味不明なことを言うのだろう」と思いました。気になって聞き出すと、義姉は夫の浮気のことを教えてくれました。

 それを聞いたとき、私は信じられませんでした! 心臓がバクバクして、必死で感情を抑えようとしていました。横に座っていた姉と妹も聞いていました。2人とも大法を修煉しており、「今日聞いたことについては冷静に対処し、自分のどこが悪くてこういうことを招いたのか、しっかり自分の問題を探さなければいけません。問題を深刻化せず、知らないふりをし、彼の行動を少しずつ正すようにしよう」と、私を説得してくれました。

 私は口先では「落ち着こう、冷静になろう」と約束しましたが、体は徐々に力を失い、頭はくらくらしながらも、「彼と離婚しろ!  離婚しろ!」という声が、絶えず心に響きました。私はその思いとともに、どのように話し、どのように離婚を切り出そうかと考えました。そして、師父の教えを思い出し、「大法修煉者は、誰に対しても慈悲と善を持って接するべき」と思いましたが、現実に起こったことに触れたときの心の反応が、私をあまりにも強く刺激しました。受け入れがたい家庭のトラブルと、修煉者に求められる真・善・忍の高い基準を前に、私はこれをどう解決すればいいのか、と困惑していました。

 その日の午後、私は法輪功を修煉する友人の家に行きました。友人は、私に夫を恨まず、離婚を考えず、迷える夫に、正と善を選ぶチャンスを与えるよう努力することが妻としてすべきことであり、沈んで腐った人生を目覚めさせることが、大法修煉者の責務であると話してくれました。落ち着いて、また落ち着いてと言われ、世の中の情について冷静に見抜くようにと話してくれました。 友人とたくさん話して、私の落ち込んだ気持ちはそれほど強くなりませんでした。しかし、家に帰ると、また重くて、苦しい感情が再び湧き上がってきました。

 翌日、同じく法輪大法を修煉している市内の友人が私の家に来ました。 私は彼女に、自分が遭遇したこと、思ったことを話しました。 彼女は「あなたが今、遭遇していることが、どれほど苦しいか分かります。しかし、私たちは修煉者であり、師父は弟子たちに何を教えたのでしょうか? 私たちは慈悲深く、真・善・忍を持って人と接しなければなりません。私たちは危険を恐れず、衆生を目覚めさせるために毎日外に出て、人々に法輪功迫害の真実を伝えていますが、あなたのご主人も救われるべき生命ではないでしょうか? 今、世界は混沌としており、悪魔が世界を支配しており、道徳が低下しています。誰もがこの世界の流れに身を任せています。私たち大法修煉者だけが目覚めています。今あなたは、頭をぼんやりさせてはいけません。共産党の邪霊が人類を滅ぼす手段は、人間の道徳を堕落させ、ポルノを盛んにさせることです。私たちはこれらのことを乗り超えて、自分が何者であるかを考えなければなりません。ご主人に慈悲をもって接し、恨むことなく、ご主人の生活の世話をしなければなりません。日常生活において、もっとコミュニケーションをとり、人間として守るべき道徳規範を教え、毎日、法輪大法の真相を伝えることに苦心しなければいけません」と言いました。

 長い間話した後、彼女は私に「今、あなたの気持ちはどうですか」と聞かれました。 私は「まだ......」と答えると、言い終わるのを待たずに彼女は、真剣かつ真正面から私を見て言いました。 「今あなたの行為は『悪』です。師父の教えを忘れましたか? 慈悲を持ち、真・善・忍を持ちなさい!」。私がまだ落ち込んでいるのを見て、友人は自分が遭遇した苦難を語り始めました。彼女は人前では決して話さないのに、自分のプライベートなことを話してくれました。彼女が、労働教養所から戻ると、彼女の夫は道徳が堕落し、複数の女性と浮気をし、性病にも患っていました。その上、理不尽な姑は、夫婦の間に争いを起こし続け、夫が私を殴らせたり叱ったりするように仕向けました。

 この友人は官公庁に勤めており(現在は退職)、顔も綺麗で、素養も高い人でした。彼女は苦痛と屈辱の中で、正念をしっかり持ち、大法の真・善・忍の基準で自分を求め、彼女の夫と姑に親切に接し、姑の服を洗い、風呂に入れ、足を洗い、爪を手入れし、下着まで洗いながら1日3食、身の回りの世話をしました。 数年後、彼女の慈悲と善良に感動させられたご主人は、ようやく正しい道に導かれ、ご主人も義母も大法を修煉するようになり、義弟数人と子供たちも大法を修煉するようになりました。

 友人の話を聞いて、私は彼女との差を感じました。「2人とも修煉者なのに、なぜ彼女はこんなに善良なのか?」と思い、私も真・善・忍に基づいて、自分に要求しようと思いました。そう思うと、ほっとしました。 翌日、その友人は私にメールを送り、旧版の『轉法輪』に掲載されていた師父の修煉の時の物語を紹介しました。それを読んで、私は慈悲の絶大な力に包まれ、静かに心の中でこうつぶやきました。「師父、私は慈悲を修め、私の周りの誰に対しても慈悲の心で接します」。そう思っていると、突然、慈悲に包まれたような私自身も慈悲の大きなエネルギーに溶かされたように感じ、体の疲れや心の苦しさがなくなっていきました。 夫の不倫を考えても、自分とは関係のないとても遠い存在に感じられ、夫に殴られたり叱られたりしていたことを考えても、もう恨むことはありませんでした。今になっても、夫に対して恨みを抱くことはなく、まるでそれらのことがなかったかのように、修煉者のような慈悲の心で夫に接することができるようになりました。

 夫を正すためには、まず自分から始めなければなりません。 私は何の見返りも求めず、心を込めて夫に優しく接しました。今の時代によくあるこのような家庭の危機、このような大きな裏切り、感情を害するトラブルが真・善・忍と大法弟子の慈悲と寛容さで、3日間で見事に解決し、家庭を守ることができました。

 私の心の中の恨み、苦しみ、憂いを取り除いてくださったのは、師父の奇跡的な力でした。 法輪大法の導きがなければ、私の家庭も普通の家庭と同じで、一方が不倫すれば、延々と言い争いが続き、次第に冷戦状態になり、最後には離婚となり、それぞれの道を歩むことになったでしょう。 中には、相手の不倫が発覚した途端に離婚を選ぶケースもあります。それによって子供が愛される家庭を持てず、孤児となり、養育してくれる人もいなくなります。現在の中国大陸では、道徳が下落し、信仰の抑制もなく、男女の不倫が盛んで、多くの家庭が崩壊し、解決困難な多くの社会問題を引き起こしています。

 師父の教えがなければ、私の家庭も崩壊していたかもしれません。自分がどれほど落ち込んでいたかもわからなかったでしょう。今、私の家は平和で幸せです。

 私たち修煉者たちが集まって話をするときは、真・善・忍の基準に従って自分を律し、どんなに困難なことに遭遇しても、自分の欠点を見つけるために内面を見つめ、他人の気持ちを考え、他人がそれに耐えられるかどうかを考え、他人に対して寛容であることをお互いに思い出させます。 しかし、このような善良な人々に対して、今も迫害が行われ、中国共産党によって「違法な集まり」というレッテルを貼られて連行、監禁されています。もし、このような集まりが「違法な集まり」であるならば、それはまさに悪魔が世界を荒らし、信仰者を殺していることになります。最近、中国共産党の警察官が、法輪大法の本を一緒に読んでいたお年寄りを何人も連行し、そのうちの何人かが投獄されたという話を聞きました。本に大法を修煉する人は慈悲と善念を持っており、この世界で最も尊敬すべき人です。真・善・忍を修める善良な人々の居場所がないとき、この世は恐ろしい場所ではないでしょうか?

 迫害を受け、職を失った私は、経済的に大きなプレッシャーを受けていました。しかし、指導する生徒の中で、経済に苦しんでいる家庭がある場合は、私は授業料をとても安くしてあげました。数年後、子どもたちの成績はクラス最下位から上位になり、中にはクラストップになった子もいて、親たちは私にとても感謝していました。お土産やニワトリなどを持ってお礼を言いに来る親もいました。私は、自分は法輪大法の修煉者であり、師父が慈悲深くて善良になるよう求めていることを伝え、贈り物を断ったところ、親たちは私に深く感謝してくれました。

 私の体験が皆さんの考える糧となり、法輪大法の光が世界中の全ての善良な人々を照らすようになることを願っています。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/5/9/445470.html)
 
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