文/中国の大法弟子
【明慧日本2023年8月19日】私は若い大法弟子です。私は人々を救う緊急性を理解し、面と向かって法輪功迫害の真実を明らかにしたいと思いました。しかし、なかなか言葉が出てきませんでした。何から伝えたらいいのか分かりませんでした。
同修の体験文章を読むと、世間話や挨拶から始めるとあります。私もやってみましたが、どうすればいいのか分からないのです。その執着心は何だろうと考えました。自分のメンツを保つ心だろうか、名誉を求める心だろうか、他の人に見下されるのが怖いのか、他人が私に興味を示さないことを恐れているのだろうか、自分がうまくできないのが怖いのか、そのどれもが、私の問題とは関係がないように思えました。
ある時、グループ学法で法を学び終わった後、私は迫害の真相を伝えるべき人を探して、自分の問題を解決しなければならないと思いました。私は昨日、ある若い店主のところで商品を購入したことを思い出しました。それで、若い店主の店まで歩いて行きました。そこに行くと、男性もいました。彼は店主の父親のようでした。
私が少しためらっていると、別の2人のお客さんが何かを買うために入ってきました。すると、私はその場を立ち去りました。帰ろうと思って振り返ると、このままではいけない、他の人がいるなら、みんなに法輪功迫害の真相を話して、もっと人を救わなければならないと思いました。それで店に戻ったのです。
そうしたら、その店主はもういなかったのですが、店主の父親と母親がいたので、私は何か買いました。母親が私の買ったものを受け取ると、私は彼女に話しかけました。「学校は行きましたか? 共産党の少先隊である赤いスカーフを巻いたことはありますか?」と聞くと、店主の母親は「ないです」と言いました。
店主の父親は何も言いませんでした。私は、天安門焼身自殺事件は江沢民政権が法輪功を迫害するために引き起こしたものだと言いました。2人は何も言わないので、私はだんだん緊張してきて、何を言っていいか分からなくなりました。また、自分の話し方が論理的でなく、とても不自然に感じました。それでも何も言ってこないので、さっさと切り上げて、「また今度、失礼しました」と言って帰りました。
帰宅後、私は内に向かって探しました。なぜ、うまく真相を伝えることができないのか? やっと自分の執着が見えてきました。真実を明らかにするということが、どういうことなのかが分からなかったのです。私の潜在意識は、同修の振る舞いを見て、セールスマンと同じように感じていました。このようなやり方が好きではないのです。
人に品物を薦められたとき、私はいつも彼らを振り払ったり、避けたり、セールスマンが宣伝しているものは見ようともしなかったのです。彼らが皆、利益を得ようとしているからだと、私は思ったのです。彼らはよくしゃべるが、最終的には人に商品を買わせるのが目的です。私は、私たちがやっていることもそれと同じように感じていました。最初は世間話から始まって、それから本当に言いたいことに切り替えるやり方は一緒でないかと思っていたのです。
このような真相を伝える方式が私には誤りに思えたので、このやり方に罪悪感を覚えました。特に、中国共産党からの脱退について話す部分になると、罪悪感からか、自然に話せなくなりました。また後ろめたさもあり、ますます話せなくなります。この観念が私を妨げ、自分の発言を控えるようになったのです。
どうすれば、この考え方を変えることができるのでしょうか。私は自分で答えを導き出しました。まずは、相手をリラックスさせ、警戒心を解くために、気軽な会話で人と接することから始めるのです。いきなり中国共産党からの脱退を持ち出すと、普通の人は焦ってしまい、人を怖がらせてしまうかもしれません。
私達がそうするのは、人を騙すためではなく、人に私たちのことを知ってもらうための時間です。会話をすることで、真実を明らかにすることができるのです。一般の人が商品を売るのは生活のためですが、私たちの目的は人を救うことです。目的がまったく違うのです。その答えにたどり着いたとき、私の心は開かれ、今まで思っていた同修たちの振る舞いに対し誤解が解けたのです。
根本的な原因が分かってから、自分は本当に人に声をかけられるかどうか、翌日出勤する時、師父に心の中で、私と縁がある人を按排してくださるようお願いしました。仕事を終えて家に帰るとき、私は交差点で赤信号を待っていました。道路脇のコンクリート杭にポップコーン売りの老人が座っていました。私はずっと以前から、彼に真実を明らかにしたいと思っていました。
私は、なぜ、ここ数日、ポップコーンを作っていないのかと聞いていました。彼は、もうこの場所でポップコーンを売ることは許されないと言いました。実は、今日、そこでポップコーンを作る最後の日だったのです。今日が最終日だと聞いた瞬間、このままではチャンスはもうないと思いました。「ポップコーンをください」とお願いし、さらに「学校は行ったことがありますか?」と聞きました。彼は、学校に通っていたと言いました。
私は、中国共産党が地主や天安門事件の民主活動家をはじめ、多くの人を迫害し、死に至らしめたことを伝えました。共産党の組織から辞めることが大事だと伝えました。そして、「鄧直」という名前で脱退することを承諾してくれました。また、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」(心からの九文字)と何度も繰り返すことで、いざという時に安心できることを伝えました。彼はその言葉を口にすると言って同意しました。
私は自然に迫害に関する真相を話せるようになったので、もっと多くの人に真相を伝えたいと思いました。豆腐を売っているおばさんに出会いました。まず、豆腐を買って、健康状態や仕事のことなどを聞いてみました。そして、中国共産党からの脱退の話をしました。最初、彼女は何も言わなかったのです。その後、私がもっと詳しく真実を明らかにしていくと、彼女は脱党に同意してくれました。
職場に戻ると、急に疲れが出てきました。なぜ、急に疲れが出たのだろう? 朝は元気だったのにと、内に向かって探し始めました。すると、完璧を求める自分のメンタリティが見えてきました。すべてがうまくいくことを期待し、自分を証明しようとしています。挫折を味わうのが辛かったのです。
あの豆腐を売っているおばさんは確かに共産党の組織から脱退しましたが、心からスームズに脱退したわけではないのだと思いました。それが許せず、だから落ち込んでいました。その完璧を求める心に気づいたとき、私はリラックスして、疲れを感じなくなったのです。師父は「実は物質と精神は同一のものです」[1]とおっしゃいました。
まさか、完璧を追求することが執着となり、落ち込んでやる気を失い、疲れてしまうとは思いもよりませんでした。
その夜、仕事を終えてから野菜を買いに市場に行きました。その時、たまたま腕時計の電池が必要だったことを思い出し、腕時計の修理屋さんを探しました。その修理工は若い男性で、以前電池交換をしてくれる店がなかったので、この若い男性はきっと運命の人だと思いました。
他の客が用事を済ませると、残るは私1人だけです。私は世間話から始めました。この男性は若いのに結婚指輪をしていたので、私は「結婚していますか?」と聞きました。すると、「結婚しています」と答えました。
そして、天安門焼身自殺事件はでっちあげであること、なぜ中国共産党を脱退しなければならないかを話しました。彼は、「誰も信じないし、自分のことは自分でやるしかないです」と言いました。その時、彼はその日の仕事を止めようとしていました。
私は、彼がもう聞きたくないと思っているのを見て、「親切な人になりましょう」とだけ念を押したところ、彼は「もちろん、そうします」と答えました。彼は私の言いたいことを最後まで聞いてくれませんでしたが、私は慌てず臆せず、流れに身を任せました。
彼の店を出た後、私は肉の屋台にやってきて、豚肉を買いました。そして、その場を立ち去ろうとしましたが、ふと立ち止まりました。多分、無意識のうちに、その屋台のおばちゃんに迫害に関する真実を伝えたかったのでしょう。そこで、私は彼女の仕事について聞いてみました。
すると、彼女は「商売はうまくいってないです」と言いながら、私の仕事のことを聞いてきました。会話が弾んでいました。そういえば、カバンの中に真相を明らかにする資料が入っていたのを思い出し、取り出して渡してみました。そして、「時間があれば、この小冊子を読んで下さい」と言いました。彼女はその資料を受け取り、私に感謝しました。
この一日、私はやっと自分の観念から抜け出しました。まだうまく迫害の真相を話せませんが、もう心配することはないです。私はようやく人と自然に会話ができ、法輪功迫害に関する真相を伝えることができるようになりました。これから、もっと上手に、もっと自然に話せるようになると思います。
個人的な経験ですが、法に基づいていないところがあれば、同修の慈悲なる指摘をお願いします。
注:
[1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』