文/中国大陸の大法弟子
【明慧日本2023年8月29日】ある日の早朝、バス停で老人がバッグのファスナーが開いていることに気づかずに立っていました。私は老人の前へ行き、「おじさん、バッグのファスナーが開いてますよ 」と言うと、老人は「大事なものは入ってないよ、ありがとう 」と言い、ファスナーを閉めました。
私は「おじさん、法輪功は真・善・忍を修める修煉法であることを知っていますか? 当時の焼身自殺のニュースは、中国共産党(以下、中共)によるでっち上げだと知っていますか?」と話しかけました。 老人は「うーん、うーん」と答えるだけでした。老人が、私の話を理解しているのかが分からなかったので、老人に話し続けました。「おじさん、私たちは殺生はしないし、自殺もしないです。『三退』をすれば、平安が訪れると知っていますか?」
老人は笑いながら、自分は耳が遠いと言いました。 私は彼の耳元でもう一度大きな声で説明しましたが、老人はさらに数回うーんと言い、もう年だから聞こえないと言いました。 私はどうしても彼を救いたいと思い、「おじさんは共産党員ですか?」と聞くと、老人は「違います。」と答えました。「おじさん、それでは、青年団に入ったことはありますか? 少年先鋒隊に入って赤いスカーフを巻いたことはありますか? 青年団や少年先鋒隊に入ったときに、中共に自分の全てを捧げるという毒の誓いを、三退して取り消せば、 中共の罪を背負うこともなく、平安になりますよ」と言いました。しかし、老人はまた笑い始め「聞こえないんだ、耳が遠いんだ」と言うばかりでした。
私は、老人の意識がはっきりしていないのか、怖がっているのか、それとも本当に聞こえないのかが分からず、少し混乱しはじめていました。心を整え、正念を持たなければならない、私は人を救っている、最善のことをしているのだ、と思い、再び老人の耳元で大きな声でもう一度話しました。 老人はまだ微笑んでいましたが、もう何も答えてくれなくなりました。しかたなく、「私は先に行きますね。法輪大法は佛法であること、法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしいという言葉を覚えておいてくださいね」と言い、その場を離れました。
しかし、修煉者は他人のことを考えなければならないことを思い出し、もし老人が本当に意識がはっきりしていない状態だったら、何かしら助けが必要かも知れないと思い、老人のところに戻りました。老人と1メートルほど離れたところで、「おじさん、何番の路線バスに乗るつもりですか? どこに行きますか? 私が見てあげますよ」と言いました。老人はすぐに「知っている」と答え、どのバスに乗るのか、どこに行くのかをはっきり答えました。 老人が答えた瞬間、私たちはお互いにぼんやりと見つめ合いました。
すると老人は照れくさそうに笑いました。私も笑って「おじさん、本当は聞こえるでしょ、私がさっき言ったことも、聞こえたでしょ?」と言いました。 老人は照れくさそうに「聞こえた」と言いました。 私は再度、「おじさん、青年団と少年先鋒隊から脱退すると、平安が訪れます。おじさんのお名前を教えてもらってもいいですか?」と聞くと、老人はすぐに名乗りました。「おじさん、青年団と少年先鋒隊から脱退したことを覚えてね。法輪大法は素晴らしい、真、善、忍は素晴らしいという言葉と善良な人になることを忘れないでね」と言うと、老人は「はい」と答えました。
今回、法輪功迫害の真実を伝えた体験を振り返ってみると、私は人を救うために真相を語ることに少し慌てていたことに気づきました。最初に、老人が真相を聞くことを妨げている背後の邪悪な要素を取り除くことをしなかったので、老人は笑うばかりで耳が遠いフリをしたのです。その後、修煉者は人のことを考えるべきだということを思い出し、老人のことを心から考えた時、修練者の純粋な心と真の優しさが、世の中の人々が真相を知り、救われることを妨げている老人の背後の悪を解体させたので、老人は三退することに心から同意したのです。
師父に感謝いたします! 私は、一人の老人を救うことができました。