文/中国の大法弟子
【明慧日本2023年9月26日】コロナの流行以来、修煉の時間の緊迫さと貴重さをより一層感じた私は、学法にさらに力を入れました。2022年4月末から『轉法輪』を書き写すことを始め、仕事から帰ると、グループ学法参加の月、水、金曜日を除いて毎日書写して、10月中旬までに『轉法輪』を全て書写し終わりました。地元がロックダウンを実施してから外に出られなくなったため、時間がたっぷりあったので『轉法輪』の第八講と第九講は、ほぼ一日10ページのペースで書写したのです。
『轉法輪』を一回書き写してから、時間がある時に多く学法していました。ある日の夜、悪い夢を見ました。翌朝、同じく修煉者である夫に激怒し、その後、とても悩みました。「これほど多く学法して『轉法輪』も書き写しているのに、なぜ大法の要求通りに行動できないのか」と自問しました。
先日、冷蔵庫の冷凍室の壁と冷凍パイプに付着した氷が厚くて数年も解凍されていないのが気になり、電源を抜いて氷を取り除くことにしました。思いがけず、一昼夜経っても分厚い氷は表面しか溶けていなかったのです。手で剥がそうとしたら、なんと表面だけが溶けても内部はまだ固く凍っているので、無理に剥がすと、冷凍パイプまで壊しそうな状態で、氷の表層が溶けても、内部はまだ溶けていません。修煉も同じ道理で、ある種の執着を見つけて、さらに深く掘り下げたら、より深い層にまた人心が隠されているのを発見します。
しばらく前から、修煉がつまづいて夫との対立が激化し、和解できないところまで来ているようでした。夫と結婚する際、実は夫のことが好きでなく、二人の性格は全く違いました。夫は私より修煉年数が長いので、良い修煉環境を求めて夫と結婚したのです。結婚生活は苦しみと葛藤に包まれる状態で、ずっと改善できませんでした。同修が、何事にも因縁関係があるので偶然なことはない、と言って教えてくれたにもかかわらず、この人と結婚すべきではなかった、この結婚は自ら招いた災難だと私は頑なに考えていたのです。
夫婦関係はずっと冷めた状態で、私は夫のことを気にかけたり、思いやったりしたことがなく、夫も利己的で冷たいように私には映っていました。そのため、二人とも互いに無視し、長年、冷戦状態になっています。私も自分を変え、優しく美しい妻になりたいと思ったりもしますが、二人は互いにひねくれているため、当然ながらそれは難しいことで、かえって闘争心を引き起こしたりしました。
夫はずっと前から修煉してきた古い弟子ですが、修煉も表面だけに浮いていて、携帯電話に夢中になって悪いサイトを見たりして、心性を守れず、長い間だらだらしていました。私は、夫に不親切な態度で説教したり怒ったりしていたので、何を言っても夫は聞く耳を持ちませんでした。このような夫の良くない修煉状態はとうとう昨年、深刻な心臓病を引き起こし、夫は入院しました。6日後に退院しましたが、退院後も、夫は自分の生活状態と修煉状態を反省して大法の中で向上することができませんでした。
この突然の事態で、私は夫を助けるために人心を放下せざるを得ないところまで来ました。自分の不足を探すと、冷たい、無関心、夫のことを気にかけないばかりか嫌っている、真面目に修煉していないことを理由に夫を見下す、などが見つかりました。自分を変えようと努力しましたが、全ての努力は受動的で、夫のために内心から尽くすことはできませんでした。
夫は1年間働かず、ずっと薬を飲んでいて、あれほど大きな難の後でも、携帯電話に夢中になることは変わっていません。時々、反抗的になり私に暴言を吐きました。私には希望が見えず、こんな状態は修煉者の家族にあるべき姿ではなくて、このまま夫と一緒にいても意味があるのかと……先が見えず苦しく、どうやって修煉していけば良いのか分からなくなりました。
私は、同修の「もし、彼がこの難を乗り越えられなかったら、彼の人生はとても悲しい結末になります。あなたは自我が強いため、相手のために尽くすことができず、表面だけの修煉であり、真に向上していません」という言葉に、はっと目が覚めました。これから間違っているところを正して、自分を完全に変えようと決心しました。
真に大法の基準で自分に要求する、という思いを固めてから、私は本当に大きく変わりました。その思いがすぐ行動に移り、私は夫のために心から思いやることができ、受動的な感じもなくなりました。
私はずっと夫に対して愛情がなく、憎しみもなく、何の感覚もありませんでした。ただ、私が定めた「理想的な夫の条件」を自分の好みだと考えていました。今まで、その「好み」は生まれつきの真の自分ではなく、後天的に形作られた「観念」にすぎないことをずっと見破れず、その観念を固守してきました。実は、古代人は結婚に対して忠誠と服従を提唱し、古代人のこの知恵は伝統的な家庭を暖かく調和させ、古代の男女はお互いを尊重し、愛し合いました。現代人は自分の感情だけを重視し自己中心的で、家族間の争いが急増して、離婚率も急上昇し、皆が苦しく、他の人を苦しめています。私たち大法弟子はこのようではいけません。
そこで、私は夫に素直に打ち明けました。心から謝まり、今後は仲良くしたい、夫がした悪いことを許して、修煉者同士の縁を大切にしたいと伝えました。夫はとても感動して、過去にあまりに多くの欠点があったことを悟り、大法の要求に合わないところを直したいと言いました。ここまで愚かな私の「条件」と「好み」による結婚生活の行き違いを、はじめて解決できそうだと思いました。
長期にわたる執着によって引き起こされた氷のように頑固だった人心は、今は溶け始め、この長期の魔難から私は、最も根本的な「我執」を見つけました。今、『轉法輪』を学ぶだけでなく、基本的に一日一冊、師父の各地での説法も学んでいます。夫とは法理を踏まえてコミュニケーションすることもできるようになりました。夫は実に優しい人です。病気の問題に対しても、法理を踏まえて悟ることができました。
もう一つ長い間抱えていた執着心、つまり自分の過ちを許さない執着も見つかりました。これも自己への執着の現れです。この観念も旧勢力によって押し付けられたものであり、その結果、私は自分を責めて落ち込みました。それ以来、これまでの過ちをすべて率直に捨てました。今、私たち夫婦は共に修煉の道を歩み、共に精進するよう励まし合っています。