【5.13応募原稿】伝統を厳守し美をもって人を育てる(1)
■ 印刷版
 

――子供たちに対する美術の教育を行いながら修煉する

 文/中国の大法弟子 文心

 【明慧日本2023年10月16日】私はとても幼い頃から、伝統的な中国の絵画を学んでおり、ある程度の基礎がありました。1999年末、私は法輪大法の修煉を堅持したため、職場を不当に解雇されました。後に、私は北京に陳情に行ったことから、中国共産党(以下、中共)によって不当に労働教養を科されました。労働教養所から解放された後、私は中国の美術界の権威ある機関が主催した中国画の高度な研修クラスに参加し、多くの現代中国の画家から指導を受けました。これにより、中国画についてより体系的に学び、創作のレベルも一定の向上を遂げました。後に、私は地方の美術団体で秘書の仕事を経験し、さらに、地方の美術団体で画家としても働きました。この経験から、美術界の現況についても比較的詳しくなりました。

 研修クラス修了後、私は児童美術トレーニングを行い始め、それが私の生計となりました。最初は約10人の生徒から始まり、ピーク時には1期に200〜300人の生徒がいました。

 20年以上の教育キャリアの中で、私は絶えず学び、探求し、自分の教育レベルを向上させ、教育方法を開拓し、段階的に独自の体系的で独創的な教育方法を開発しました。これにより、多くの生徒と父兄からの支持を受け、多くの同業者から羨望され、専門家から賞賛される成果を収めました。つまり、児童美術トレーニングでのこれらのすべての成果は、私が法輪大法を修煉して得た結果でした。

 2003年、師父の『美術創作研究会での説法』が発表された後、私は何度も学び直し、古代から多くの芸術家が説明できなかった理念や理解できなかった理論を理解しました。美術は神から人間に伝えられたものであり、美とは何か、醜とは何かを真に理解しました。特に師父はゴッホとピカソについて説かれた、ゴッホとピカソの2人が神によって美術界を破壊するために特別に按排されたということに、私は非常に驚きました。ゴッホとピカソが創った抽象絵画は、私には理解不能でしたが、現代の美術界ではゴッホとピカソを特別に高く評価し、伝統的な画家たちはゴッホとピカソに異議を唱えることをためらっており、攻撃を受けることを恐れていました。これによって「裸の王様」のような現象が形成されていました。

 師父が説かれた法理は、私にとって児童美術教育の道を示す明かりであり、児童美術教育の正しい道を歩むように導いてくださいました。同時に、美術教育に関する私の知恵を開いてくださいました。

 一、利益の誘惑に屈せず教育の道を守る

 中国は中共の統治下にあり、社会全体の道徳が急速に低下しており、あらゆる業界が本来遵守すべき道から逸脱していました。教育の産業化により、本来、教育と生徒の育成を負うべき学校と教師も商業化の悪循環に巻き込まれ、学位の売買や有料の補習など、乱れた現象が絶え間なく発生していました。学習塾、昼間の保育施設、芸術系トレーニング(訳注:絵画、音楽、演劇、ダンス、彫刻など、芸術に関連するスキルや技術を磨くためのトレーニングプログラム)など、多くの場合、商業的な目的が非常に強調されており、生徒の獲得を競い合うため、手段を選ばず、利益を優先し、さまざまな策略を駆使していました。本来純潔で高尚な教育を提供するべきであるはずの学校を、大多数の人が、赤裸裸なビジネス活動に変えてしまいました。何周年セール、2人で一緒に来ると割引、先輩生徒が新生徒を連れて来ると学費を削減、父兄が団体の宣伝を手伝うと生徒に適切な報酬を与えるなど、さまざまな混乱があり、さまざまな手段がありました。さらには、多くの団体がビジネスチャンスをつかんで、研修クラスを開催し、全国各地の研修機関に対してさまざまな入学募集の戦術を教えていました。

 私は過去に武漢と杭州で教育関連の二つのトレーニングに参加したことがありました。最初は、より良い教学経験や効果的な管理方法を学ぶことができると期待していましたが、実際にはトレーニングの主な焦点はどのようにして生徒を募集するのかについてであり、率直に言えば、父兄の財布からいかにお金を引き出すのかについてでした。人々の心が乱れている社会の中で、商業化されたトレーニング業界では、多くの人々が「どのようにして生徒を募集するのかについてのトレーニング」が正常だと考え、生徒を募集するために手段を尽くすべきだと考えていました。その一方で、評判を広める正しい方法は忘れさられていました。

 私は教育と学校運営の過程で、修煉者の心性の基準に従って、高額な授業料を取ることなく、乱雑な料金設定を行うこともなく、また父兄を誘惑するさまざまな手法を使うこともせず、かわりに真摯に教育を適切に実施し、教育の品質向上に専念しました。結果として、生徒が多いだけでなく、継続して受講する率も非常に高く、多くの生徒が一度学ぶと3年や5年、さらに長い期間学び続けました。安定した入学者数があったため、生徒と教師の関係がより円滑であり、生徒は学習を長期間にわたって続け、スキルの向上がより速く、良い学習成果を得ていました。利益と誘惑に屈しない心で純粋な美術教育を提供し続けたため、商業的な誘惑を混ぜずに教育の品質を高めることができました。その結果、父兄からの評判が非常に良く、多くの父兄が私を心から推薦し、自発的に多くの生徒を紹介してくれました。新しい生徒の父兄が私のアトリエに相談に来ることがよくあり、同時に数人の親戚や友人がその父兄に私のアトリエを紹介したと言いました。

 私は学費を割引したり優待を提供したりする手段を使って父兄を誘惑することはありませんでしたが、一貫して比較的低い授業料を維持していました。なぜなら、経済的に余裕のない多くの家庭が、子供の教育への負担を抱えているのを見ていたからでした。私は自分の優れた美術トレーニングが、高所得者の一部の人々だけでなく、より多くの子供たちに利益をもたらすことを望んでいました。私の美術教育の品質は誰もが認めるところであり、私たちの小さな町では非常に評判が高かったのです。実際、いくつかの大企業グループが私に大企業グループの子供たちを個別に教えるよう依頼し、それに見合う高額の学費を支払いました。

 経済的に困難な生徒に対して、私はしばしば多くの方法で援助を提供しました。一つの例として、経済的負担が重いある父兄がいました。その父兄の子供が私の指導を受けており、毎回、授業料の半額しか請求しませんでした。その父兄の一家は非常に感動しました。毎年初冬、海苔が市場に出回ると、この父兄はいつも最高品質の海苔を数袋を買って、私に贈ってくれました。その後、その父兄の長男が大学に進学し、経済的負担がさらに重くなりました。その父兄はなおも最高品質の海苔を私の家に贈り続け、私は断ることができず、その父兄の長男が大学に入学した時には、生活費の補助として、長男に紅包(訳注:お金を包んだ赤い封筒)を贈りました。私はその父兄とその長男に大法の真相を伝え、心からの九文字(「法輪大法はすばらしい、真・善・忍はすばらしい」)を教えました。その父兄の家族全員が三退しました。その父兄とその長男は大法弟子が善い人であることを知り、大法を非常に支持し、また大法のご加護を受けました。昨年(訳注:2022年)末の疫病の大流行中、その父兄の家族のほとんどが無事であり、軽い症状が出た家族もすぐに回復しました。

 ある時、私たちの美術教室の生徒たちの作品、10点以上が国家レベル(訳注:国家規模での開催)の少年美術展に選ばれ、北京で展示される予定でした。私は生徒と選ばれた生徒たちの家族を展覧会の開幕式の案内をすると、父兄たちは旅行会社を通じてツアーを組みました。しかし、現在の中国では人心が腐敗し、展覧会を主催する団体は利益と開幕式の出席とを結びつけ、その結果、若い作家たちは自分たちの展覧会の開幕式に出席できないことがありました。父兄が私にどう対処すべきか尋ねた時、私は行っても意味がないと考え、行かない方が良いと思いました。しかし、北京に行かない場合、父兄たちはツアーのキャンセル料を支払わなければなりませんでした。私と妻は、この問題はアトリエの責任ではないと考えましたが、開会式への参加を私たちが提案した関係上、父兄たちに予期せぬ損失を負わせないようにするために、私たちが約1万元のキャンセル料を負担しました。私は修煉者の基準に従い、利害が損なわれることに直面しても、まず、他人のことを先に考えているので、父兄たちから一様に高い評価を受けました。

 一人の生徒は、私に幼少期から中国画を学び、大学を卒業した後も私の助手として何年も教えました。後にその生徒は自分自身のアトリエを開き、生徒を指導しました。ある時、その生徒は現在のトレーニング業界の混乱と人心の衰退について話し、自分はずっと正道を堅持し物事の成り行きに従わないようにしてきた、ということを語りました。また、それは私のポジティブな影響を受けた結果である、ということも言いました。私は「私が教育で正しい道を堅持できるのは、法輪大法を学んだからです。社会には多くのエリートが法輪大法を修煉し、法輪大法の高い基準に従ってよい人になることを自分に要求しています。そして、私は何百万もの大法弟子の一人です」と言いました。

 その生徒の言葉は、師父が説かれた「世の墜落を窒ぎ截る」[1]という法理を私に思い出させました。私たちは大法弟子として、各業種で心性を修煉し、絶えず真相を向上させ、高い基準を持った行動により、この社会に非常に良い影響を気づかないうちに与えています。

 注:
 [1] 李洪志師父の詩:『洪吟二』「普く照らす」
 [2] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「はっきりと目覚めよ」
 [3] 李洪志師父の経文:『造り直す』

 (続く)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/5/26/460171.html)
 
関連文章