80代の女性がどうやって「国家権力を転覆」するというのか?
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文/中国本土の法輪功学習者

 【明慧日本2023年10月29日】先日、50~60代の男性が母親を救うために、逮捕状を持って、拘置所にやってきて警官に問い詰めた。「母はもう80歳を過ぎた老人で、字もたいして読めません。あなたたちは、この老人に『国家権力を転覆する』意図があると言うなんて、ふざけています!」

 警官も馬鹿馬鹿しいと思いつつ、真顔でこう答えた。「あなたのお母さんは普通の老人ではありません。あまり甘く見ないでください。私たちは彼女の家から大量の真相を伝えるディスク(DVD)を没収しました。彼女の家にはコンピュータやプリンターがあって、設備は何でも揃っています」

 息子は、「どの家の80代のおばあさんがこんなことできますか? 僕だって、コンピュータが使えません」と反論した。

 警官は息子の言葉を遮り、こう言った。「私たちも最初は信じられませんでしたが、おばあさんが私たちの目の前で、自分がどのようにディスクを書き込んでいたかを実演してくれたんですよ!」

 息子は警官の話を聞いて大笑いし、こう言った。「ほら、法輪功が良いと言ったのではありませんか。他の80歳の老婦人は歩くこともままならないのに、私の母親は80歳を過ぎてもコンピューターを使ってディスクを書き込むことができるのです!」

 警官も反論せず、「確かに、うちの年寄りは80歳を過ぎてから半身不随になりました。法輪功を習っている人は確かに普通ではありません」と納得した。

 彼らの会話を聞いていた周りの人たちも大笑いした。

 しかし、中共による学習者への迫害がまだ続いているため、上記の老人はやはり不当な刑を宣告されてしまった。幸いなことに、迫害に加担していた警官は真実を知り、後日、学習者を訪ねて法輪功を教えてもらったそうだ。また、病気の家族を救うために、密かに刑務所の中で学習者から功法を学んでいる刑務官もいるそうだ。

 もう80代にもなったのだから、テレビを見たり、散歩したり、美味しいものを食べてショッピングしたりして、何をしてもよいのだが、なぜこれほど高齢になっても、苦労を掛けてコンピュータやディスクに書き込む技術を学ぼうとするのかと、不思議に思われるかもしれない。

 実は、数多くいる学習者の中で、このように毎日楽しく、忙しく過ごしているお年寄りは少なくない。法輪功を修煉することによって心身ともに恩恵を受けた人たちは、迫害がなければ、喜んで老後を楽しむだろう。しかし、恩恵をもたらしてくれた功法が誹謗中傷され、同じく「真・善・忍」に従い善良な人になろうとする多くの学習者が拷問され、さらに数多くの人が訳が分からないまま中共のデマに騙されているのを見て、彼らはどうして見て見ぬふりができるだろうか?

 法輪功とは何か、そしてなぜ迫害されているのかをより多くの人に知ってもらうために、彼女たちはさまざまな技術を習得し、資料の印刷方法やディスクの書き込みなどを学んだ。街に出て通行人に迫害の実態を伝えたり、資料を手渡したりする人もいる。その目的はほかでもなく、人々が中共に騙されるのを阻止したいだけなのだが、中共は「国家政権転覆罪」を犯したとしている。

 彼女たちはそれぞれ異なる経験をしている。今年81歳で、一人暮らしをしている中国の学習者・徐香(仮名)さんもその一人だ。彼女は毎日忙しくて、寂しさを感じる暇もない。

 彼女の1日は早朝の煉功から始まり、毎日早起きして2時間をかけて5式の功法を一気に終える。20年来サボることはほとんどなかった。

 法輪功の顕著な効果のおかげで、徐香さんは冬でも冷たい水で顔と手を洗い、足まで冷水で洗う。靴と靴下を脱いで、裸足を水道の蛇口の下に伸ばして素早く洗い流すだけで、時間も手間も省く。

 見ていた家族は、「本当にすごいんだ! 年中冷水で洗顔していて、スキンケア用品を塗らなくても、肌は滑らかできめ細かい」と笑って言った。

 皆さんは信じないかもしれないが、1996年に法輪功を習い始める前の徐さんは、病気の問屋だったのだ。家族から「髪の毛を除けば、どこでも痛かっただろう」と言われた彼女は、こう答えた。「いいや、髪の毛も少し引っ張られたら、根元まで痛かった。全身に痛くないところはなかったよ」

 当時の彼女は50歳を過ぎていて、すでに長年多くの病気に苦しめられ、神経症、関節リウマチ、心臓病、胃病、眼病、婦人科などで悲惨な日々を送っていた。彼女の言葉を借りれば、「何年もの間、喜びを感じた日は1日もなく、常に怒っていてイライラし、誰を見ても気に入らなかった」ということだ。

 幸いなことに、徐香さんは1996年に法輪功に出会い、煉功してからすべての病気が治って心も広くなり、誰を見ても気に入って、常に笑顔を浮かべるようになった。彼女の変化を見て、家族はみな彼女が法輪功を学ぶことを支持した。

 このような心身両面の大きな変化を経験した彼女は、中共があちこちで法輪功を誹謗中傷し、「天安門焼身自殺」をでっち上げて法輪功に濡れ衣を着せ、さらには学習者の臓器を生きたまま摘出する暴行を目の当たりにして、ただ黙って傍観するはずがないだろう。

 そこで、一人暮らしの徐香さんは自宅で法輪功の真実を伝える資料を印刷し、自分で配布するほか、印刷能力がない学習者も支援している。忙しい時、彼女はよく片手で饅頭、もう片方の手でおかずを持って、食べながら仕事をこなす。口が乾いたら白湯を飲み、簡単で充実した生活を送っている。

 彼女はもう80歳を過ぎているが、修煉すればするほど若くなっていく。若者と一緒に遠出して横断幕をかけたり、パネルを設置したりしに行く際、でこぼこな道をいくら歩いても、彼女はまったく遅れをとらず、疲れもしない。

 彼女にとって、より多くの人に真実のメッセージを伝え、中共に惑わされないように呼びかけること、そして「真・善・忍」の素晴らしさを感じてもらうことは、彼女の言葉を借りれば、「こんな神聖なことをしていて、孤独に感じるはずがない!」ということだ。

 結び

 多くの高齢者は徐香さんのように、自分の信仰を堅持し、時間とエネルギーを費やして、多くの人が恩恵を受けられるように、日々忙しく奔走している。しかし、中共は学習者を残忍に迫害しており、老人たちも見逃さない。去る9月だけで、35人の60歳以上の学習者が不当に刑を宣告され、最高齢者は87歳だった。このうち、80歳以上が4人、70~80歳が14人、60~70歳が17人である。

 10月23日(旧暦9月9日)は重陽節に当たり、高齢者に祝福と敬意を贈る日だ。しかし、自分の信仰を堅持しただけで不当に投獄され、拷問まで受けている高齢者たちに対し、暴力を振るう者たちがいる。

 昔の人は奇数を陽としており、9月9日は月も日も9で重なり、「重陽」と呼ばれるようになった。「9」は悠久の「久」と連想させられ、その「久」の命が長く続く意から健康や長寿に延伸すれば、重陽節はまた「敬老の日」とも呼ばれる。この伝統的な祝日に際し、ご家庭にいる高齢者、および世界中のすべての老人が長寿を享受できることを祈り、さらに年配者たちが自分の信仰を堅持し、自由に法輪功を修煉できることを願う。

 本文を読まれているあなたはもし、学習者が配っている真相資料を手にする機会があれば、ぜひ彼らの体験談に目を通し、彼らの心の声に耳を傾けてみてほしい。そうすると、あなたはそこから何らかの気づきが得られるかもしれない。

 (注:文中の内容は、中国の学習者の実体験によるものである。)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/10/24/467447.html)