文/海外の大法弟子
【明慧日本2023年11月3日】私がソウル南部地裁民事和解部門を担当していたときのことでした。ある日、人権団体の代表者が1人の老婦人を連れて私のところに来て、面談したいと言いました。この老婦人は再審を申請し、以前に裁判された自身の判決記録を閲覧したいと言いました。その場で記録に目を通すことは可能だったのですが、裁判所の責任者は連日記録を探していると言い、なんと1カ月も記録を見つけることができませんでした。老婦人は裁判所職員の勤務態度が理解できず、裁判所職員では問題を解決できないと考え、人権団体の代表に助けを求めました。
状況を聞いた人権団体の代表者は、裁判所のやり方は間違っていると思いました。問題を解決するために、当時課長だった私を探して来たのです。この時、担当の職員は数日間、裁判記録の資料保管室でずっと探しましたが、記録が見つからず、非常に焦っていました。最後になって、やっと私にこの出来事を話してくれました。担当職員と共に資料保管室に行って調べてみたところ、前課長が在任中に有効期限が切れた記録を廃棄した際に、老婦人の事件記録が廃棄されたことが分かりました。廃棄されるべきではない記録が廃棄されていたのです。
その日、怒った老婦人と人権団体の代表者が裁判所に来ました。私は正直に、裁判所職員のミスで、老婦人の事件記録は期限切れの記録とともに廃棄されており、これは裁判所のミスであることを認め、老婦人に謝りました。
この時、人権団体の代表者は私が過ちを認めたことに驚いたようで、態度を変えて話しました。彼は10年以上人権団体の代表を務めており、数え切れないほどの公務員と接してきました。彼らは皆、言い訳をしており、私のように、自分の間違いや所属組織の間違いを認める人と出会ったのはこれが初めてだと言いました。そして、代表者は老婦人にこの事への理解と、問題を拡大させないように伝えたので、老婦人の心情も和らいだことがわかりました。
人権団体の代表者は「本来なら、担当課長であるあなたが過ちを認めなければ、すぐに裁判所長のところへ行き、関係者の責任を追及するつもりでした」と語りました。
大法弟子として、どんな責任を取るにしても嘘はつけないので、ただ真実を話しただけですが、これが人権団体の代表を感動させました。数日後、裁判所長、局長、課長との会議でこの件について話したところ、裁判所長は私の民事訴訟の対応がよくできたと褒めてくれました。
その日の出来事がきっかけで、私はこの人権団体の代表と親しくなりました。中共による法輪功迫害の実態を話したところ、彼は非常に憤り、今後、大法の真実を広めるために積極的に協力すると約束してくれました。その後、私たちの活動に招待されて、中国共産党を批判する演説を数多く行ったほか、法輪功迫害に関する合同調査団(CIPFG)の韓国代表を務め、活動に参加するために台湾を訪れました。台湾を訪問した時に、各国の代表と交流し、法輪功のために行ったことは人生で最も意味のある人権活動だったと語りました。この代表者はもともとキリスト教の聖書の一節を暗唱するほどの敬虔な信者でしたが、教会に失望してからは、あらゆる宗教を信じなくなっていたのです。その後、彼が困難に遭遇したとき、私にアドバイスを求めてきたので、その時私は彼に『轉法輪』を贈りました。『轉法輪』を読んだ後、彼は大法の修煉を始めました。
以上は大法の偉大さを実証する体験ですが、不適切な点があれば、慈悲なるご指摘をお願いします。