ブルガリアのメディアインタビュー:ドイツ人医師が中共による臓器摘出の犯罪について語る
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 【明慧日本2024年5月26日】ブルガリアのメディアNovetikaの記者クレメナ・クルモワ氏は4月、ワシントンに拠点を置く非政府組織「強制臓器摘出に反対する医師団(Doctors Against Forced Organ Harvesting、略称DAFOH)」のエグゼクティブ・ディレクターであるトルストン・トレイ博士にインタビューを行った。このインタビュー記事は4月25日に掲載された。以下はインタビュー記事の重要な部分を抜粋して翻訳したものである。

 2024年4月25日、法輪功学習者(以下、学習者)が平和的に陳情を行ってから25年目を迎えた。法輪功は、心身を修煉する功法である。1990年代に中国で広く普及し、現在では中国の歴史上最大規模の修煉の団体である。同時に、中国政府による組織的な迫害と拷問の対象となっている最大規模の集団であり、中には強制的な臓器摘出のために殺害された人もいる。

 25年が経過したが、学習者に対する強制的な臓器摘出、および摘出した臓器による移植手術は依然として行われているのであろうか? 誰がこれから起こるかもしれない次のジェノサイドの犠牲者になるのであろうか? 誰がこの道徳にそむく行為を続けているのか?

 これらの問題について、私たちはトルストン・トレイ博士と深く議論した。

'图1:保加利亚媒体Novetika记者克雷梅纳·克鲁莫娃(Кремена Крумова)对华盛顿非政府组织,国际医生反活摘器官组织(DAFOH)的执行总监托斯滕·特雷博士(Dr. Torsten Trey)专访网络截图'

ブルガリアのメディアNovetikaの記者クレメナ・クルモワ氏がワシントンに拠点を置く非政府組織「強制臓器摘出に反対する医師団(DAFOH)」のエグゼクティブ・ディレクターであるトルストン・トレイ博士にインタビューを行った(ウェブ上のスクリーンショット)

 Novetik:中国の法輪功学習者が臓器移植のために虐殺されていることは今も続いていますか?

 トレイ博士:各種の証拠が示しているところによると、法輪功学習者に対する強制的な臓器摘出は依然として行われています。

 1999年4月25日、中国共産党(以下、中共)は、当時人気を博していた気功修煉法である法輪功を弾圧するために、虚偽報道を捏造し、虚偽の情報を拡散しました。

 その後の更なる弾圧措置により、1999年7月に法輪功の活動が禁止され取り締まりを受ける結果となりました。法輪功は中国国民の間で広く伝わり、多くの人々の関心を集めました。当時、およそ1億人の中国人が、この佛家気功を修煉していました。見かけ上、これは中共指導者の嫉妬を呼び起こしたかのように見えます。なぜなら、中共にはおよそ6千万人の党員しかいなかったからです。しかし、取り締まりとそれに続く迫害の真の理由は、法輪功の修煉の本質にある可能性があります。

 法輪功は道徳的な真の高潔さを求めますが、中共は嘘、虚偽のニュース記事、偽りの報道という泥沼に深く嵌っています。

 佛家の気功は慈悲を理念としている一方、共産党の指導層は勝利を奪取するために暴力と残酷な革命を扇動しています。

 自己を向上させる功法では寛容と忍耐が必須である一方で、一党独裁は自分とは異なる価値観を持つものを一切許容しません。

 中国(中共)政府は極めて欺瞞的で、暴力的な階級闘争を鼓吹し、いかなる異論も絶対に許容しません。

 そのため、法輪功は中共にとって敵であると見なされ、中国国民が中共に対して疑念を抱かないようにするため、指導層は法輪功を徹底的に消滅する必要があると感じています。医学的手段の隠れ蓑の下で、強制的に臓器を摘出することは、中共が法輪功を絶滅させるための最終的な手段です。強制的な臓器摘出は、大規模な殺害よりも隠蔽しやすいのです。

 Novetika:臓器移植のために強制的に臓器が摘出されたという目撃情報はありますか?

 トレイ博士:多くの法輪功学習者の証言があります。これらの証言は、程度の差こそあれ、多くの法輪功学習者が経験したものです。

 拘留中に強制的に採血またはさまざまな医学検査を受けた人がいます。

 警備員に臓器を摘出すると脅迫されたと訴える人もいます。

 さらに、実際に手術室に押し込まれ、病室着を着せられた人もいます。しかし、国際社会が強制臓器摘出の被害者への関心を高めたため、手術は中断されました。

 2006年以前に、実際に手術を受けた人がいます。 しかし、彼らは絶食抗議をしたため、臓器が小さすぎて、移植に必要な条件を満たしていませんでした。手術は中止され、幸運にも手術を受ける予定だった人は生き残り、傷跡だけが残りました。

 Novetika:多くの人は、強制的な臓器摘出、および摘出した臓器による移植手術への告発はでたらめだと考えていますか?

 トレイ博士:強制的な臓器摘出と臓器売買は異なるものです。後者の行為は、商業的な合意形成である場合が多いです。

 強制的な臓器摘出、および摘出した臓器による移植手術において、被害者は臓器摘出前、または摘出中に殺害されます。同意書は得られていません。殺害の目的は臓器の調達です。強制的な臓器摘出、および摘出した臓器による移植手術が産業規模になるためには、国家が承認し、一般市民による調査を阻止できる場合にのみ起こりえます。

 私たちは、国家が認可している制度を通して移植が濫用されており、臓器の摘出は中国でのみ行われていることを明らかにしました。

 強制的な臓器の摘出は、迅速に臓器を調達し、無限の供給を提供するための濫用行為です。

 強制的な臓器の摘出は、臓器移植という医療行為において、自発的な意思による臓器提供とはかけ離れた商業モデルを生み出しました。患者は2週間以内に臓器を手に入れるのが望ましいのであって、5年も待つべきではない、という商業モデルです。医療界にとって壊滅的な打撃であり、倫理観と医療倫理の喪失につながりかねません。臓器の調達のために人を殺して他の人を救うことは、医学的に極めて許されないことです。

 Novetika:国連は、生きたままの人体から臓器を摘出して、その摘出した臓器を移植することについて、どのような反応を示していますか?

 トレイ博士:最近、詳細な調査を行った後に、私たちは国連人権理事会での審査期間中に、公開書簡を提出しました。非常に大きな成功を収めました。これにより、数百万人に接触し、中共による人権侵害と強制的な臓器摘出の問題を知らせることができました。このことを多くの人に知ってもらう必要があります。

 国連人権理事会の反応に関して言えば、これまでに全体的な状況には大きな影響は見られていません。 中国での違法な臓器摘出問題を、全ての人々と全ての政府が声を上げて指摘する必要があります。

 Novetika:DAFOHはノーベル平和賞にノミネートされましたか?

 トレイ博士:はい、DAFOHは2016年、2017年、2024年の計3回、ノーベル平和賞にノミネートされています。

 ノーベル平和賞へのノミネートは、人道に対する罪を終わらせるための取り組みの大きな成果であり、その正当性を認めたものです。2006年当時、強制的な臓器摘出の存在を認識している人はほとんどおらず、その実態を調査したり記述したりできる人もいませんでした。実際「強制的な臓器摘出」という言葉すら存在していませんでした。この言葉を作り出したのは私たちの非政府組織であり、現在この言葉は世界中でこの臓器移植の濫用を表現するために使用されています。

 2012年から2018年にかけて、DAFOHは国連人権理事会への請願活動のために世界的な呼びかけを行い、300万人を超える署名を集めました。これは、人々が強制的な臓器摘出を理解し、根絶したいという強い願いを持っていることを示しています。DAFOHが2024年に再びノーベル平和賞にノミネートされたことは、世界がこの問題に注目していることを示すもう一つの具体的な事例です。

 過去17年間、DAFOHは医学界と一般の人々に、強制的な臓器摘出に関する客観的な証拠を提供してきました。ますます多くの人が目覚め、強制的な臓器摘出に関する残酷な実態を知りました。私たちは、意識を高めるこの過程においてDAFOHが役割を果たすことができたことに感謝します。しかし、強制的な臓器摘出が終結するまで、私たちは暴露を止めることはありません。

 推定では、15分から30分ごとに、臓器移植のために罪のない被害者1人が殺害されています。被害者は法輪功学習者である場合もあれば、ウイグル族やその他の人々である場合もあります。

 今回のインタビュー期間中に、さらに1人または2人が臓器移植のために亡くなる可能性があります。これは止めなければなりません。全世界が中共に対して法輪功への迫害を停止するよう強く求めることが不可欠です。同時に、私は法輪功についてもっと知るようにすべての人に求めます。真・善・忍を基準とした修煉を理解するように求めます。なぜでしょうか? なぜなら、人々が法輪功について理解し始めると、法輪功の存在を排除しようという目的は達成できなくなり、結果的に強制的な臓器摘出の制止に役立つからです。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2024/5/7/476276.html)
 
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