【明慧日本2024年7月21日】(明慧カナダ・オタワ記者/英梓)オタワの一部の法輪功学習者(以下、学習者)は7月15日正午、中国大使館前で集会を開催した。活動では、中国共産党(以下、中共)に対し、25年間続いてきた迫害を直ちに停止し、カナダ人の家族を含む、不当に拘束されている学習者全員を釈放するよう求めた。
元オンタリオ州議員のジャック・マクラーレン氏夫妻も集会に駆けつけた。スピーチの中で、マクラーレン氏は学習者の強靭不屈な精神を称賛し、「すべての学習者に神のご加護がありますように。そして、皆さん全員に敬意を表します」と述べた。
中国領事館前での集会の様子 |
学習者と会話を交わしている元オンタリオ州議員のジャック・マクラーレン氏夫妻 |
元オンタリオ州議員「学習者に神のご加護を、皆さんは貴重な財産」
明慧ネットの統計によると、1999年7月20日に中共による迫害が始まって以来、少なくとも5,088人の身元が確認された学習者が迫害により死亡した。中共による情報封鎖が行われているため、この数字は氷山の一角に過ぎない。
元オンタリオ州議員のジャック・マクラーレン氏夫妻が学習者への支持と敬意を伝えに、中国大使館前の集会に駆けつけた。マクラーレン氏はその場でスピーチを行った。
「私たちは、中共から厳しい弾圧を受けた学習者を励ますためにここに来ました。中共という邪悪な組織は罪のない人々を迫害し、彼らの天から授かった信仰の自由を奪っています。皆さんは平和を愛する市民で、定住地として選んだいかなる国にとっても貴重な財産です。ここカナダで、私たちはこのことをよく知っており、皆さんが来られたことに感謝しています」
マクラーレン氏は学習者の不屈の精神に敬服の意を表したうえで、このように述べた。「彼ら(中共)は皆さんの同修を逮捕し、監禁し、拷問しました。さらに、学習者は生体臓器収奪という悍ましい犯罪に遭いました」
「すべての学習者に神のご加護がありますように。皆さんは善良で優秀な人です。今日はご一緒させて頂きありがとうございます。皆さん全員に敬意を申し上げます」
マスコミによるインタビューで、マクラーレン氏は「中国にいる学習者とその家族、そして他の国の学習者にお伝えしたいです。『堅持して下さい。信仰を貫いて下さい』」と語った。
カナダは米国に倣い、『法輪功保護法』を設けるべき
『法輪功保護法』(H.R.4132)は今年6月25日、米下院の超党派議員により全会一致で可決され、中国国内で生体臓器収奪に参与・協力した者に対して、米国内の財産の凍結、米国への入国禁止、ビザの取り消し、最高100万ドルの罰金および20年以下の禁固刑などの制裁を科すよう求めている。当法案は上院での採決・可決の後、大統領の署名を経れば法律となる。
これについてマクラーレン氏は、「中共の邪悪な行為を非難する政府や立法機関があることを聞くのは良いことです。米政府が措置を講じ、さらに下院で進展が得られるのは喜ばしいことです。私たちはカナダでも倣うべきです」と述べた。
余力を惜しまずして、中共の干渉を阻止すべき
中共による法輪功への迫害は、随分前からカナダにまで及んでいる。カナダ市民の孫茜さん、および他の11人のカナダ市民の親族は、法輪功を信仰しているため、未だ不法に拘留されている。数カ月前、130ページに及ぶ包括的な報告書によって、中共政権がカナダにいる学習者に対して行った「脅迫と監視」の詳細が明らかになった。その内容には、中国にいる家族への脅し、パスポートの取り消しや更新の拒否、ウェブサイトや電子メールに対する攻撃、死亡や爆弾の脅しなどが含まれている。
マクラーレン氏は、カナダがつい先日発表した『外国の干渉に対抗する法律』(C-70)は、中共の干渉に対する良い防御策だと考えているという。
「この法案をより強力で執行力のあるものにしなければなりません。外国からの干渉、特に中共による干渉を抑制するには、全力を注いでいかなければなりません。彼ら(中共)は間違いなく、私たちのカナダとすべての国の政治システムにおけるもっとも深刻な干渉者です」
「7.20」北京請願に参加した学習者「逮捕を身をもって体験した」
現在、多国籍ソフトウェア会社の上級エンジニアを務める汪洋さんは、1999年7月22日に中南海近くの中共の陳情局に駆けつけ、迫害の停止を訴えたことがある。記者のインタビューで、当時のことを思い出しながら、彼は今でも鮮明に覚えていると語った。
その日、多くの学習者が自分の思いを政府に伝えようと、北京の府右街に集まったことを覚えているという。「当時、私たちは政府が私たちの声に耳を傾け、正しい選択をすることを願っていました」
「本来、『4.25』(北京での学習者1万人による大陳情)の時、(法輪功の基本的人権問題は)適切に対処されました。しかし、実際には何も変わっていませんでした。『7.20』以降、弾圧はエスカレートしました。中共は数十年間、常に自国民に対して暴力を行使してきましたので、今回も例外ではありませんでした」と、汪さんは語った。
汪さんはこのように振り返った。「現場では、果てしなく続く多くの学習者を見ました。皆は静かでした。それから、(中共の)武装警察が多くの大型バスをよこしてきて、学習者を次々とバスに押し込みました。投げ込まれた人もいれば、髪の毛を掴まれて連れ込まれた人もいて、妊婦であれ子供であれ、全員バスに放り込まれました。その後、私たちは豊台体育館に連行されて、そこで1日ほど監禁されました。その夜、私が帰宅したとき、テレビや新聞には憎悪宣伝が始まっていました」
当時、汪洋さんは法輪功を修煉してまだ1年しか経っていなかった。薬の問屋だった彼は修煉してから心身が大きく変わり、病気が消えて、道徳も向上したが、「真・善・忍」を堅持したため、不当にも労働による再教育を受けることになった。
汪洋さんによると、労働収容所では、中共は学習者を拷問と洗脳で扱った。「毎日、全員が非常に狭い部屋に集められ、とても狭くて硬いベンチに丸一日座らされ、法輪功を中傷する映像を何度も何度も見せられてから、転向(信仰を捨てること)を強要されました」
「当時、多くの学習者がこの種の迫害を止めようと立ち上がりましたが、拷問に遭うだけでした。幸いなことに、当時、大半の人は信念が強く、法輪功が正義であると思い、どんな拷問や洗脳、そしてどんな圧力に直面しても屈せず、最後まで信念を貫きました」
軍隊にいた経歴がある関係上、汪洋さん自身は拷問に遭っていなかったが、周囲の学習者が数多くの拷問を受けていたのを見たという。「7〜8人もスタンガンを持って、1人の学習者を囲んで電気ショックを与えていました。囚人が60〜70歳代の老人を布団で覆い、集団で取り囲んで殴るのも日常茶飯事でした。また、ハンガーストライキをしていた学習者が強制的に灌食され、迫害により死亡した同修もいました」
迫害を受ける過程で、汪洋さんは絶えず人々に迫害の実態を伝えていた。25年の歳月が流れたが、彼はずっと、正義がやがて邪悪に勝つと堅く信じている。