肉の盾
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文/中国の法輪功学習者

 【明慧日本2024年10月11日】上海の復旦大学附属小児科病院で5月21日、「児童臓器移植センター」の設立式典が開催され、全国各地から100名以上の小児科医療従事者が参加した。このニュースに多くの保護者は恐怖に駆られて慌てた。なぜなら、江西省の致遠寄宿学校に通う高校生の胡鑫宇さんが真っ昼間に急に姿を消して行方不明になり、警察は(3カ月以上も経ってから)自らの説明の荒唐無稽さと市民の疑念をまったく無視し、自殺と発表したからである。

 最近、子供の失踪事件が多発している。遺体が発見されても、保護者に見せることなく火葬を強行するケースが多い。その異様にスムーズな流れを見ていると、法輪功学習者(以下、学習者)を迫害するときのケースとまったく同じだ。なぜ遺体を見せないのだろうか? 臓器がなくなっているからだ。考えてみれば、自分の子供の臓器が中共官僚の命をつなぐ部品になることを望む親がいるだろうか?

 20数年前、江沢民は法輪功学習者に対して、「打ち殺しても責任を負わず、自殺とみなし、身元を調べることなく直ちに火葬する」ように命じ、学習者を良質な臓器提供者として利用し、中国で巨大な生体臓器産業を作り上げた。2006年、中共による学習者への生体臓器収奪の悪事が国際的に暴露されたとき、一部の中国人はあり得ないと思い、中共がこれほど邪悪な存在だとは信じなかった。しかし今、人々は厳しい現実を知った。

 中国では、乳幼児の臓器利用はずっと前から行われてきた。かつては、技術面の難しさおよび臓器や組織が小さいことによる移植合併症のため、新生児は臓器ドナーの対象外であった。現在、組織や臓器提供の1%未満が、1歳未満の赤ちゃんからのものである。しかし、持続的な臓器不足と、技術や手術技法が進歩したことにより、新生児が臓器提供者となる可能性への関心が再び高まっている。

 国際社会での循環死後の臓器提供(DCDD)とは、命を脅かす重篤な病気が発生し、生命維持のための介入を断念することが決定された患者からの提供を指す。しかし、お金と権力を至上とする中国本土では、親が新生児や乳児の臓器を「自発的に提供する」ケースが稀にあることは否めないが、「提供させられる」ことは排除できない冷酷な事実だ。しかも、生体臓器収奪や乳幼児臓器を「提供させられる」ことには、理由も言い訳も不要だ。多少なりとも社会経験のある人なら知っているように、「体制における常識」の多くは極めて暗く血なまぐさいものである。

 子供の臓器移植は、すでに中国では一定の規模をなした気配をみせている。そして、江沢民の故郷である上海がその産業の中心地であり、中共の古株たちの「楽園」の一つとなっている。以下は中国本土のいくつかの宣伝記事である。このような宣伝や学術賞を見ると、2009年に明慧ネットが発表した人権レポート『死刑囚は臓器市場のキノコ雲を覆いきれない』に書かれている現象や分析を思い起こさせられるが、それはまた別の話である。

 中国本土の『海西晨報(朝刊)』は2021年10月、「生後わずか2日の赤ちゃんが両方の腎臓を提供し、中国で最年少のドナーとなった」と報じた。記者によると、10月12日に上海交通大学医学院附属仁済病院からこの情報を得たという。

 2023年2月27日、『澎湃新聞』の陳首席記者が「ドナーは低年齢、低体重の限界を突破した。この腎臓移植の成果は国際権威雑誌に掲載された」と題し、以下の内容を報じた。2月27日に同新聞の記者が上海交通大学医学院附属仁済病院から得た情報によれば、近年、同院は上海児童医学センターと連携し、腎臓移植ドナーの低年齢・低体重の限界を突破し続けており、仁済病院の腎臓移植チームは、新生児ドナーからの腎臓移植手術を常に探求し、取り組んでいるという。「(仁済病院の)専門家によると、ドナーの最低年齢と体重に関する関連臨床データ、専門家の意見、コンセンサス・ガイドラインが世界中の移植業界において不足しているため、超低体重の早産児や新生児ドナーの腎臓を使用した臨床経験が極めて貴重である」

 2024年5月21日、中国本土の湖南省の朝刊『新聞晨報』の公式アカウントは、「小児科病院での心臓、肝臓、腎臓の臓器移植が100件を突破し、低年齢・多臓器の複合移植を開拓」というタイトルで、上海復旦大学付属小児科病院が「2022年12月に初めて臓器移植に成功して以来、移植件数が100件を突破し、腎臓移植89件、肝臓移植9件、心臓移植4件の102件に達して、2023年には国内で最も多くの腎臓移植を行った小児科専門病院となった」と報じた。

 法輪功学習者として、私は中共に迫害されてきた。中共が法輪功を迫害するのは違法だと警察に言うと、善良な警察は「仕方がない。ここは給料が高い」と答えるが、悪徳警官は「できるものなら訴えてみろ」と言った。

 中共が法輪功を迫害してすでに25年になるが、使われた迫害の手段はすべて中国憲法に違反するものだ。中共は法律を足元から踏みにじり、いわゆる「政策」を法律として使っているが、法律の一字一句ははっきりとしており、誰が読んでも学習者が行なっていることはすべて合法であることが分かる。その「政策」こそが違法で犯罪である。

 いつだったか、私はある秘密を発見した。それは、災難が起こる度、役人であろうと一般庶民であろうと、常に運が悪いのは中共と一緒に立っている人たちであり、そして法輪功が迫害されている実態を知り、三退した人たちは無傷で危機を脱したのだ。

 目下の続いている疫病を見れば分かるように、2023年1月の時点で、3年間の疫病で4億人の中国人が死亡した。これは法輪功の創始者が世界中の人々に告げたもので、中共は黙って黙認した。その後も死者は続出しているが、中共が隠し続けているため、数字は不明だ。しかし、火葬場が繁盛し、各地に大量のお墓ができたことだけは知られている。

 なぜ人が続々と死んでいくのがばかり見え、中共の滅亡が見えないのだろうか? その度に、「肉の盾」という言葉が頭をよぎる。そうだ。「一生を党に捧げる」と誓った人々が、中共の肉の盾となって、中共を災難から守っているからだ。

 法輪功学習者が迫害の実態を伝え、三退を勧めるのは、まさに人々が中共との関係を断ち切り、中共の肉の盾にならないようにするためである。人を殺したら命をもって償い、疫病や各種の災害は、まさに人間が処罰を与えることができなくなったとき、天が処罰を下すときの始まりである。中共はすでに天によって滅ぼされる過程にある。中国国民の一人一人が中共の血なまぐさい本質を認識し、中共から離れることができれば、中共はより早く消滅するだろう。なぜなら、その「肉の盾」がなくなったからだ。

 天変地異を前にして、人々はしばしば自分や家族を守る力を失ってしまう。一人でも多くの人が「肉の盾」の身分を捨て、天の保護を得ることができるよう願っている。これは迷信ではなく、人生における理性的で賢明な選択なのだ。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2024/7/8/479445.html)
 
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