報道に向かう途中での生死の試練
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文/米国の大法弟子  

 【明慧日本2024年12月27日】2024年11月のアメリカ大統領選挙は、アメリカの政治における重要な出来事です。私はメディア業界のスタッフとして、大統領選挙の特別番組の制作に参加しました。私たちは一連のリハーサルを経て、制作チームが綿密に計画を立て、ついに選挙当日を迎えました。

 以下の体験は選挙当日の出来事です。午後4時頃から、私は生放送のためにオフィスに向かいはじめました。

 私が家でイベントのためにスーツとネクタイを身に着け始めたとき、心の中に強烈な感覚が湧き上がりました。まるで何か重大なことがこれから起こるかのように感じました。服を選ぶ過程は、まるで映画の劇的な場面のようでした。登場人物が出発前に服を選んでいるが、観客はその人物がこれから死地へ向かうことをまだ知らない、そんなシーンを思わせるものでした。大統領選挙の夜だったため、その感覚は選挙結果に関係しているのかもしれないと思いました。

 電車に乗った後、私は着席して『洪吟』を読み始めました。しかしそのとき、これまでの人生で体験した中で最も奇妙でおそらく最も強烈な感覚を突然感じました。読書をしているとき、私は突然、自分の心臓がまるでビニールの買い物袋のように感じました。その袋は、空気が入って膨らんだ後もさらに圧縮され、ついには「バン!」と破裂したように感じたのです。

 これはまさに私が突然感じた心臓の弁膜の状況でした。それが圧迫され、そして突然破裂したように感じたのです。

 私はすぐに自分に言いました。「ああ、これはまずい」

 1分もしないうちに、体がどんどん湿っぽく、冷たくなっていくのを感じ始めました。湿っていて冷たい感覚でした。

 私は「まずい! これは内部で出血している感覚なのだろうか?」

 その後、口の中に血があるのを感じました。そして「ああ、これは本当に良くない。非常にまずい状況だ」と思いました。

 そのとき、私は車内の他の乗客に目を向けました。そして突然、まるで自分がここで死ぬように手配されたかのように感じました。強烈な感覚が湧き上がり、何かが私をこの車両で倒れるように仕向けている、病院に運ばれるか、あるいは死ぬか、そういった運命が用意されているように思えました。時間が非常にゆっくりと流れるように感じられ、電車が一駅から次の駅へ進むのに何時間もかかっているように思えました。

 私は何とか注意を集中させて『洪吟』を読み続けようとしましたが、どうしてもできませんでした。心の中にさまざまな考えが湧き上がり、「心臓発作が起こっている」と自分に語りかけてきました。

 しかし幸いなことに、師父はちゃんと手配してくださっていました。ちょうど前日、『轉法輪』の第六講「走火入魔」を学んでいました。その学法の中で、次の言葉が私に非常に深い印象を与えていました。

 「それから彼に目隠しをして、腕にちょっと傷をつけて(実際は血が全然出ていない)、そして蛇口をひねり、水の滴る音を聞かせますが、本人は、自分の血が流れているように錯覚し、しばらくすると死んでしまいました。本当は、血など流しておらず、水道の水を流しただけですが、精神的な原因がその人を死なせたのです」(『轉法輪』)。私は前日にちょうどこの部分を学んでおり、特に深く印象に残っていました。そのため、私はこの法を何度も繰り返し暗唱し始めました。

 しかし、法を繰り返し暗唱している間も、頭の中では口の中の血の味や、地面に倒れ込むこと、車内の乗客に助けを求めることなどの考えが次々に湧き上がっていました。

 それでも私は法を暗唱し続けました。そしてこのようにして粘り強く続けているうちに、この法が超常的な力を発揮していることに気づきました。私の頭の中に、別の空間の映像が浮かび上がりました。そこには旧勢力の姿をした生命がいて、彼が人差し指で私の心臓を巻いて動かしているのです。

 私は彼の指が私の心臓のどの位置に触れているのかを具体的に感じ取ることができました。彼はその指を使って、あの空間から私の心臓を貫き、この人間の層の空間に達しようとしていました。もし彼が成功していたら、私は本当に心臓発作を起こしていたかもしれません。

 彼の妨害を阻止するには、私が「確かに心臓発作を起こしている」という考えを受け入れないことが重要でした。もしその念を受け入れてしまったら、彼の目的が果たされてしまうのです。

 私の心の中にはこの法があり、この法が実際に旧勢力の手配を阻んでいるのが見えました。旧勢力が私の心臓を貫こうと試みるたびに、法が力場のような障壁となり、それを正確に遮ってくれるのです。

 その過程で、旧勢力はさらに隠れた形で人心を植え付けようとしました。たとえば、「もし自分が死んでしまったら、子どもは父親を失ってしまう」という考えを送り込んできました。これに対して、私はすぐに心の中で「そんなことは考えない。私の息子の人生には彼自身の手配がある。それが私の本当の使命ではない。残された私の命は人を救うために使うべきだ」と応じました。

 この攻防は長い間続けました。私は時々、自分が非常に強く、すべての攻撃に耐えられると感じ、「もう乗り越えた」と思うことがありました。しかしすぐに、「さらに隠れた考え」が湧き上がってきました。このような考えは微妙で隠れた形をとり、私にその手配を受け入れさせようとしました。たとえば、「ああ、まあ、試練は乗り越えたが、心臓には少しダメージが残った」とか、「確かにこのことは起きたが、私は『試練を乗り越えた』」といったものです。

 これらの「隠れた考え」は非常に狡猾で、まるで私自身の本物の思考のように見えました。しかし、それらも実際にはすべて偽物でした。私はこれらの考えも全て否定しなければならず、繰り返し自分に言い聞かせました。「いいえ、これも本当ではない。何も起こっていない。これは完全に偽の手配で、傷など一切ない」

 ついに電車が次の駅に到着しました。そのとき、私は異常なほど喉が渇き、まるで渇き死にしそうな感覚でした。しかし、手元に水を持っていませんでした。

 一度この駅で降りて水を買うことを考えましたが、それも邪悪な手配であると気づきました。この駅で降りてしまったら、大統領選特別番組の生放送に間に合わなくなる可能性がありました。

 そのため、私はそのまま席を立たずに座り続けました。電車のドアが閉まり、再び次の駅に向かって動き始めました。この区間も依然として非常に長く感じられ、私はその間も旧勢力との攻防を続けていました。そのとき、私はこの手配が単に私個人を狙ったものではなく、プロジェクトそのものを妨害することを目的としているのだと気づきました。

 この視点から考えると、もし私が電車内で倒れたら、番組全体に影響を及ぼすことになると気づきました。同僚たちは番組のスケジュールを再調整しなければならず、私が入院したという知らせは、彼らに余計な負担をかけることになります。

 これが手配の一部であると理解したとき、私は意志をさらに強くし、次のように自分に言い聞かせました。「勤勉に働いている同僚たちに迷惑をかけるわけにはいかない。番組の制作に絶対に支障を与えたくない」

 最終的に、電車は終点に到着しました。私は電車を降りてオフィスに向かい、着替えを済ませて番組の収録を無事に終えました。まるで何事もなかったかのように感じました。

  終わりに

 私の考えでは、今回の試練は最終的に私が法を信じているかどうかを試すものでした。法をしっかりと握りしめていれば、何も私を傷つけることはできません。だから、法を心に刻んでおく必要があります。もし心の中に法がなければ、私に押し付けられた思考が偽物であることを見分けることは難しいのです。法を基準にしなければ、真実と偽りを区別することはできません。

 私が最初に発した念は人間の念でした。これは普段の学法が十分にしっかりしていなかったためです。もし最初の念がその手配を断固として否定するものであったなら、こうした試練は起こらなかったかもしれません。

 この経験を通じて、私は師父が第七講で述べられた「功能」について、より深く理解することができました。「それぞれの病気に対して、それに対応する治療の功能があり、その病気治療の功能だけで千種類以上あります。つまり病気の数だけの治療功能があります。そういった功能がなければ、いくら手品をしても無駄です」(『轉法輪』)

 私の次元で見ると、自分の「心臓病」は別の空間で、ある生命が身体を貫こうとし、他の空間から人間の層に入ろうとしている形で現れました。そして、その状況に対応する功能は、まるで力場のような障壁であり、その指が貫通するのを防いでいました。私は実際にその能力を感じることができました。この能力は、その法の形で現れ、まさにその「病気」に対抗する障壁として表れたのです。

 この法に対する私の限られた理解は、修煉者が羅漢果位に達すると、すでにすべての病気に対処する能力を持っているため、もはや病気の影響を受けることはないというものです。(これはあくまで私の限られた理解です)

 この経験をシェアしたいと思う理由は、私が電車でこの試練を経験した際、以前他の修煉者がシェアした類似の経験を思い出したからです。電車内では具体的な詳細を思い出すことはできませんでしたが、彼らのシェアを以前に聞いたことを思い出し、確かに少しサポートと励ましをもらったように感じました。私のシェアが、今後において他の人々の助けになることを願っています。

 皆さん、ありがとうございました!

 
翻訳原文(中国語): https://www.minghui.org/mh/articles/2024/12/14/486086.html
 
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