文/米国の法輪功学習者
【明慧日本 2024年12月27日】北方は今、厳冬の季節を迎えている。80年前の第二次世界大戦におけるヨーロッパ戦線での最も過酷な冬を思い起こさせる。信仰が根付いていたその時代、パットン将軍は25万人の将兵とともに神へ祈りを捧げた。その結果、クリスマスの日に神の加護と祝福を受け、新たな歴史伝説が生み出された。
1944年の冬は、第二次世界大戦下の連合軍にとって最も過酷な日々だった。当時、ナチス・ドイツは既に敗北への道を歩んでいたが、ヨーロッパ大陸は数十年来で最も寒い冬に見舞われ、軍隊は難局を迎えていた。
ヒトラーは最後の一手として、12月にベルギーとルクセンブルクの国境付近で30個師団を結集し、バルジ大攻勢を開始した。この地域の連合軍4個軍集団を一気に壊滅させ、連合軍を交渉のテーブルにつかせることで、敗北の危機を脱しようとしたのだ。
当初、米軍は敵の力を過小評価し、甚大な損失を被った。戦死者は2万人近くに達し、これは米軍が第二次世界大戦中で経験した最も悲惨な戦いとなり、まさに夜明け前の最も暗い時期だった。
その年のクリスマス前、12月16日の朝、25万人のドイツ軍精鋭部隊がアルデンヌの森から洪水のように押し寄せ、シュナイフェル地域の米軍部隊を襲撃した。米軍は大きな損失を被り、第106歩兵師団の2個連隊、約8千人が降伏を余儀なくされた。欧州戦区司令官アイゼンハワー将軍は急遽、第101空挺師団を交通の要衝バストーニュに派遣した。これを知ったドイツ軍は7個師団の兵力を集中して包囲攻撃を仕掛けた。ドイツ軍と比べ、連合軍は1対5という劣勢に置かれていた。さらに大雪が続き、連合軍は空からの支援も困難な危機的状況に陥っていた。
パットン将軍は連合軍の補給線を確保するため、第三軍団を率いてバストーニュへの増援を命じられた。
しかし、第三軍団はこの行軍の途中で濃霧と大雪に見舞われた。道路は凍結し、一日中かかっても10数キロメートルしか進めなかった。その日の夜、パットン将軍は今後数日間の天気予報を受け取った。大雪が続くという内容だった。この時、配下の将校たちは部隊の一時停止を提案した。
だが、パットン将軍は昼夜を問わず行軍を続けると言い放った。「戦友たちが次々と命を落としている。我々に待つ時間はない。夜間行軍を行い、朝には攻撃を開始する。成功できなければ、生きて帰ることはない」
パットン将軍は従軍牧師のオニール大佐を呼び、神の助けを求める祈祷文を書くよう依頼した。祈祷文は次のようなものだった。
「全能にして慈悲深き天の父よ、我々は謹んでこの悪天候を抑え、戦闘に必要な好天を与えていただきますようお願い申し上げます。我々軍人の呼びかけに耳を傾け、あなたの神力をもって我々が勝利を重ね、邪悪な敵の圧制を打ち砕き、地上の諸国においてあなたの正義を広めることができますように」
その後、パットン将軍は従軍牧師に祈祷カードを作成させ、全将兵に1枚ずつ配布し、25万人が心を一つにして神の支援を求めて祈りを捧げた。
そして奇跡が起きた。翌朝、天候が回復し、パットンの第三軍団は迅速な前進が可能となった。
1944年12月25日のクリスマスの日、その夜、第三軍団は予定通りバストーニュに到着し、包囲された米軍への補給線を開いた。一日の激戦の後、軍は市内への進入路を確保した。
これを知ったドイツ軍は大軍を召集して反撃し、数日のうちに17回の攻撃を仕掛けたが、全て徒労に終わった。ドイツ軍のルンドシュテット総司令官は、戦神パットンが自ら前線に到着したという知らせを聞き、「すべては終わった」とつぶやいた。
パットン将軍はその天才的な軍事能力と不屈の意志により、奇跡的にバストーニュの包囲を解き、バルジ大作戦の勝利を確実なものとした。この戦いは、パットン将軍の第二次世界大戦における輝かしい戦功の頂点として評価され、率いた第三軍団は歴史家によって米軍史上最も戦闘力の高い軍隊の一つと称されている。しかし、パットン将軍は天の功を我がものとはせず、「神の助けがあったからこそ、私の使命は完遂できたのだ。私個人は取るに足らない存在だ」と語った。
今年はバルジ大作戦勝利から80周年を迎える。法輪功学習者は法が人間界を正す前の最後の時期に、再び厳しい試練に直面している。それは夜明け前のくらやみのようだ。多くの人が困惑している。なぜこの時期になっても邪悪はまだ師父を迫害する勇気があるのか。なぜこのようなことが起こることを許されているのか。
私たちは覚えていければならない。宇宙の正法は正邪の戦いであり、他次元ではまさに煙硝がのぼる戦争なのだ。戦争が終わる前の一瞬一瞬に、衝撃的な出来事が起こり得る。パットン将軍は敬虔なキリスト教徒で、将軍の率いた第三軍団は、神への強い正しい信念によって神の加護と祝福を得ることができた。
今日の法輪功学習者は既に25年の正法修煉の道を歩んできた。師父は早くから私たちに邪悪を除き乱れを滅する神通を授けてくださった。何百万もの法輪功学習者がこの最後の困難な時期に最も純正な正念を発することで、必ず宇宙に残存する邪悪を除去し、より多くの有縁の人々を救い、自らの使命を全うすることができる。
明慧編集部が最初に「正念を発する」通知を発表したのは2001年5月25日だった。この通知から23年、師父が自身の正法の口訣を弟子に授けてから23年が経過した。振り返ってみよう。私たちはそれを十分に活用してきただろうか。もし皆がそれを十分に活用していれば、多くの妨害、教訓、損失は現れなかったはずだ。
2024年のクリスマスがまもなく訪れる。私たちは真に正念を発することを実践し、すべての法輪功学習者は協調して、法力を発揮していこう。
(情報源/大紀元)