中共が仕掛ける超限戦 アヘンから新型コロナまで
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 【明慧日本2025年2月13日】第47代米国大統領のトランプ氏の就任から2週間が経ったが、想像もできない早さで事態が展開している。共産主義とマルクス主義の赤い悪魔に蝕まれた米国で、常識と神が回帰し、新たな光明を見出したのである。

 いっぽう、100年以上にわたって続けられてきた共産主義による洗脳と浸透は、今なお米国で影響力を持ち続けている。狂気的な抵抗であれ「凡庸な悪」であれ、その影響は色濃く残っている。例えば、最近首都ワシントンDCのケネディセンターで上演された「中国国立バレエ団」の公演は、米国民の懸念を引き起こした。中国国立バレエ団は中国共産党(以下、中共)が管理する芸術団体だからである。米国の文化芸術分野は、中共のプロパガンダにますます市場を提供しつつある。

 中共は芸術を武器とする力を熟知している。毛沢東はかつてこう述べた。「我々は文化の軍隊も必要だ。これは自らを団結させ、敵に打ち勝つために不可欠な軍隊である」。延安時代、中共が上演した演目『白毛女』は、地主による農民家庭への圧迫を虚構し、「地主」を残虐で自己中心的な悪の集団として描いた。観客の中にいた一人の中共兵士は、上演中に怒りと悲しみのあまり、舞台上の地主役に向かって銃を発射したという。芸術を武器として政治と共産主義イデオロギーを宣伝し、人々の階級憎悪を煽るこの手法は、説教や教化よりもはるかに強い感染力を持っていた。

 民謡の美しさは剽窃され、共産党の狼が被る羊の皮となった。中共は延安時代から文芸を武器化した。これは蒋介石の国民党が中共に取って代わられた理由の一つでもある。中共が蒋介石に用いたのは、今日でいう超限戦に他ならない。

 今や標的は米国である。米国は中共にとって絶対的な第一の敵とされている。

 2月14日から、北米では中共の新しいアニメ映画の上映が始まる。この作品は、無神論と闘争哲学という政治的イデオロギーに基づき、哪吒(ナタ)の古い神話を歪曲して制作されたものだ。中共はこの映画が空前の興行収入を上げたと主張し、北米の観客の関心を引いている。

 もし米国が中共のイデオロギー輸出と文芸の武器化(超限戦の一つ)を受け入れ続けるなら、米国とカナダの人々が中共に与えるのは、莫大な金銭だけではない。共産主義的な中国式の「党文化」「無神論」による洗脳も受け入れることになる。

 『哪吒2』は中国の神話小説『封神演義』を原作としている。原作では、哪吒は使命を帯びて降臨した神童であり、前世の業のため、様々な試練や修煉を経験しなければならなかった。

 しかし、この『哪吒2』では、原作の神童を「魔童」に改変し、粗野で下品な行為を付与している。昆崙山の神聖な玉虚宮で仙女の裳裾を踏み破り、甘露を集める容器に小便をし、自分の吐瀉物を飲むなどである。映画の「無量仙翁」は物語全体の主導者だが、原作の「南極仙翁」を置き換えたものである。南極仙翁は法力が高く、仙界での地位も尊敬に値する存在だったが、映画の「無量仙翁」は罪を他人に擦り付ける元凶であり、策略に長け、陰険で狡猾な害悪の権化として描かれている。

 ある中国本土のネットユーザーは指摘する。年配の中国人はみな仙翁を福禄寿の象徴とみなしてきたが、『哪吒2』の「仙翁」は衆生を収奪する悪人に変えられた、と。これは共産党以前の中国に対する公然たる否定と誹謗であり、少年、児童をはじめとするすべての若者に対する「無神論」の洗脳だ。

 このように神を否定し、神を醜く描くことで優越感と心理的な慰めを得させる映画は、家庭、社会、国家にとって、アヘンやフェンタニル、マルクス主義と何ら変わりがない。

 映画では、魔化された哪吒が「我が命は我にあり天にあらず」「天地が容れずとも、我は乾坤を変えん」と叫ぶ場面で観客から歓声が上がる。中共のイデオロギーに詳しい者なら誰でも分かるように、これは共産主義の『インターナショナル』の翻案である。「救世主など存在しない、神仙や皇帝にも頼らない」「旧世界を徹底的に打ち砕く」という思想の焼き直しだ。

 さらに傲慢なことに、この映画で「玉虚宮」は米国国防総省のペンタゴンを暗示し、仙道修行者が夢見る陽教門人の緑の札は米国のグリーンカード(永住権)を象徴し、米ドルの記号は丹を練る炉「天元鼎」の小さな扉に描かれている。玉虚宮の代表者「無量仙翁」はこぶだらけに打ちのめされ、天元鼎は粉々に砕け散る。これは米国の敗北を暗示している。「米国打倒」の寓意は不明瞭で気付きにくいが、注意深く見れば疑う余地はない。

 米国人自身に金を払わせて、米国を罵倒し、米国への憎悪を煽り、米国の破壊を企図する映画を見させる——。これは世界が中共と共に楽しんでいるのか、それとも中共が世界を愚弄して独り悦に入っているのか。

 共産党の本質は、卑劣で狡猾であり、至る所に罠を仕掛けることにある。これは中共の本性が決定づけているものだ。誰であれ中共に幻想を抱けば、その策略に陥り、被害を被ることになる。

 米国は神への信仰によって建国された。もし中共に文化芸術を武器として米国を侵略させ、人々の正常な思考を奪い、無数の米国の子供たちに影響を及ぼすことを許せば、その結果は神の容認できないものとなるだろう。

 真・善・忍への憎悪と蔑視、人命を草芥のごとく扱い、公然と自らの祖先を呪い、神明を誹謗する——このような民族に、いったいどんな悪事が為せないというのだろうか。

 真・善・忍が中国で禁じられている限り、中国人は一層徹底的に魔化されていくことだろう。憎しみと闘争、暴力しか知らない民族に希望はない。

 神が人間界に戻り、神の加護を得るためには、私たちは正念と勇気を持ち、意志を堅固にし、思想を明晰にして邪悪を排除し、社会の各領域に蔓延する共産主義の悪魔を主体的に一掃し、人としての常識と伝統的価値観に立ち返らなければならない。

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中国本土版TikTokのスクリーンショット:「白い宮殿」と「ホワイトハウス」の比較

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米国国防省の記章と、映画における緑の札。模倣してか、米国の国鳥である鷲が描かれている

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映画の丹炉「天元鼎」の扉に現れるドルの記号

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映画における米国国防総省ペンタゴン型の玉虚宮、そして改変された哪吒の台詞と思われる「抵抗してこそ生き、降伏は死のみ!」

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2025/2/8/490537.html