【明慧日本2025年4月6日】米フィラデルフィア市中心部のフィラデルフィア都市学院図書館で3月29日午後、受賞したドキュメンタリー映画『国家の臓器』(State Organs)の上映会が開催され、さまざまな世代や背景を持つ多くの観客の心を釘付けにした。彼らはこの上映会を通じて多くの真実を知ったと述べ、その中には女性の大学院生や年配者も含まれていた。彼らは映画が明らかにした生体臓器収奪の実態に衝撃を受け、真実を広めるために尽力するとともに中国共産党(以下、中共)が法輪功学習者(以下、学習者)に対して行ってきた26年に及ぶ残酷な迫害を止める必要性を訴えた。
『国家の臓器』の上映後に開催された座談会で観客の質問に答える専門家
上映会終了後の座談会では、フィラデルフィア大都市法輪大法学会のメンバーであるアレックス・ルチャンスキー氏、法輪功を修煉したことで中共による迫害と5年間の監禁を受けた元清華大学博士課程の黄奎氏、医師による臓器摘出反対組織(DAFOH)の精神健康アドバイザーであるジェシカ・ルッソ医師、台湾国際臓器移植ケア協会(TAICOT)の国際連絡官であるアレックス・チェン医師が参加し、観客からの質問に約1時間にわたって答えた。会場は熱気に包まれていた。
多くの観客がその場で『法輪功保護法案』に署名し、米国議会の上下両院議員に対し、この法案を通過させ、中共による学習者への生体臓器収奪という残虐な行為を共に阻止するよう求めた。
『法輪功保護法案』は昨年、米国下院を通過したものの、上院では保留となった。今年2月24日、ペンシルベニア州選出の連邦下院議員スコット・ペリー氏が再びこの法案を提案した。その後、3月3日には連邦上院議員テッド・クルーズ氏が上院で『法輪功保護法案』を提出した。
この法案は、臓器摘出に関与した個人や共謀者に制裁を課し、中共に責任を追及するとともに、米国国務長官に対して中国における臓器移植政策と手法について議会に報告するよう求めている。もし上下両院を通過し、大統領署名が行われれば、この法案は連邦法となる予定である。
ペンシルベニア大学大学院生:中共による法輪功迫害に胸を痛める
ココさんはペンシルベニア大学で修士課程を学んでおり、母親が中国人、父親がドイツ人。彼女は流暢な中国語を話すことができ、3歳の時に両親と共に中国に渡り、北京で小学校と中学校に通った。その後、高校卒業を機に家族で再びアメリカに戻った。ドキュメンタリー映画『国家の臓器』を観た後、彼女は大きな衝撃を受け、それまで自分が中共によって洗脳されていたことを痛感したと話した。
さらに、中共の残酷な迫害に直面しながらも、勇敢に闘い続ける学習者たちの姿に深く心を動かされた彼女は、「知らなかったことを、たくさん知ることができました。中共が法輪功を迫害している話は以前から耳にしたことがありましたが、映画に描かれた(迫害の)映像を見るのは本当にきつかったです」、「本当に分かりました。あの映像は本当に胸を締め付けられるほど悲しいものでした。信じられない気持ちです」と述べた。
ピーボディ賞を受賞したチャン・ヨンジン監督による『国家の臓器』は、中国で中共が行った学習者への臓器摘出に関する悲劇的な事実を描いている。失踪した家族を探す2つの家族の物語が中心に据えられており、さらに、ある軍医が18歳の学習者の眼球を摘出する場面を目撃したという残酷な証言も含まれている。
ココさんはまた、学校の授業で法輪功を中傷するプロパガンダを聞かされたことについて、「小学時代に法輪功の話が出てきたのを覚えています。道徳教育の教科書に『天安門焼身自殺』のことが書かれていて、法輪功は危険な○教だと教わりました」と話した。
彼女が驚き、また深く衝撃を受けたのは、自分が中共によって深刻な洗脳を受けていたこと、その洗脳が世代全体に及んでいることを知った瞬間だったという。
「中国で育ったので、以前は自分が洗脳されているなんて気づきもしませんでした。でもアメリカに来てから、中国では真実を知ることができない理由が分かりました。メデア媒体や世論が全て中共にコントロールされているからなんです。それで、意識的に異なる視点を学び取ろうとするようになりました」
「中学時代、海外旅行に行ったとき、観光地で法輪功について真実を語っている人を見ると怖くなって避けていました。でも今になって、それが本当に深刻な洗脳だったと気付きます。私だけじゃなく、多分同世代の人たちも同じようなものなんじゃないかなって。実際、海外に出て初めて洗脳から自由になれると気付いたのです」と彼女は一つの例として挙げた。
高貴な老婦人:生体臓器収奪は残酷
マルシア・クンさんは友人と共に『国家の臓器』の上映会に参加したが、映画を見て大きな衝撃を受けた。「今回の経験は本当に胸が痛むものでした。深くショックを受けました」と話した。彼女は自身のできる最大限の力で、中共による法輪功への迫害を阻止したいと述べた。
中共による法輪功への迫害を阻止するために尽力する意志を明らかにしたマルシア・クンさん
マルシアさんの夫は中国人で、上海生まれ。1949年に中国を離れた経歴を持っている。夫の家族もかつて中共による迫害を受けたことがあった。彼女は、「生体臓器収奪に衝撃を受けました。生きた人間から臓器を摘出するなんて残酷そのものです。私はホロコーストの後、このような悲惨なことはもう二度と起きないと思っていました」と語った。
マルシアさんは以前から中国共産党のいくつかの残虐行為については耳にしたことがあったものの、「この映画を通してさらに多くの事実を知ることができました」と話した。
彼女は中共による生体臓器収奪の真実をより多くの人々に知らせる方法を模索している。そして、オハイオ州クリーブランド公共図書館でマーケティング部長を務める娘に、『国家の臓器』の上映を提案する計画を立てている。マルシアさんは「早く娘に電話をしたいと思っています。そして彼女にこの映画を上映するための連絡先を教えたいです。これは全国的に広めるべきだと感じています」と述べた。
さらに、マルシアさんは政治活動にも積極的に参加していると話した。年齢を重ねた今でも、「何か行動を起こさなければならないと感じています。賛成票のために、ペンシルベニア州選出の連邦上院議員フェッターマン氏とマコーミック氏に必ず電話をします。そして知り合い全員にこの話を伝えたいと思っています」彼女は、映画『国家の臓器』の公式ウェブサイト「StateOrgans.com」を他の人々にも紹介し、この映画を観るよう勧めると話した。