【伝統文化】 善良と憐憫、徳を積むことで後代は栄える
文/清言
【明慧日本2025年4月16日】北宋の時、庐陵出身の欧陽観は、泗州と綿州で裁判官を務めたことがあります。彼は善良な人で常に憐憫(れんびん)の心を持ち、事件の真相を慎重に調べ、無実の人を誤って罪に問わないように心がけていました。
深夜、家で公文書を処理している時、欧陽観はしばしばため息をつきました。妻が理由を尋ねると、彼はこう答えました。「この人は死刑に処されていて、私は何とかして死刑を免除できる方法を探りましたが、見つかりませんでした。これで少なくとも、私も彼も後悔をすることはないでしょう。生き延びるチャンスを全力で探してあげないと、彼はきっと大きな恨みを抱くでしょう。私は死刑囚が生き延びる方法を常に考えていますが、少しの油断で彼らに命を失わせることさえあります。しかし、多くの人は彼らに早く死んでほしいと望んでいます」
欧陽観は息子の欧陽修を授かりましたが、息子が成人する前に亡くなりました。妻は、欧陽観が生涯を通じて善良な心を貫いて多くの徳を積んだので、彼の子孫は必ず栄えると信じました。そこで、息子に父親の生前の功績を教えて、「将来、あなたが出世できるかどうかは分かりませんが、あなたの父親のおかげで良い子孫がいることは間違いありません」と言いました。
結果として、欧陽修は科挙試験に合格し、北宋の立派な大臣になり、名高い文学家として知られるようになりました。欧陽観は「鄭国公」として追贈されました。